複数の言語で生きて死ぬ の商品レビュー
https://opac.lib.hiroshima-u.ac.jp/webopac/BB04013725
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世界に7,000はあると云われている「言語」 その中の一つの言語が無くなってしまったら? もしも、日本語がなくなってしまったら? 言語とは、話し手(書き手)と世界を繋ぐツール(という表現が正しいか分かりませんが)なんだと痛感させられました。 他言語はもちろん、日本語について...
世界に7,000はあると云われている「言語」 その中の一つの言語が無くなってしまったら? もしも、日本語がなくなってしまったら? 言語とは、話し手(書き手)と世界を繋ぐツール(という表現が正しいか分かりませんが)なんだと痛感させられました。 他言語はもちろん、日本語について改めて学びたくなる本でした。
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夜のパピヨンがなんか印象に残った 言語とは、陸軍と海軍をもう方言のことである A language is a dialect with an army and navy. 言語をこの時代に学ぶ意味ってなんだろうと思って読んだ いろいろな考えがあり面白かったり参考になったり驚い...
夜のパピヨンがなんか印象に残った 言語とは、陸軍と海軍をもう方言のことである A language is a dialect with an army and navy. 言語をこの時代に学ぶ意味ってなんだろうと思って読んだ いろいろな考えがあり面白かったり参考になったり驚いたりなんか違うと思ったり、読んでよかった 結局はいろんな世界を知りたい、いろんな人とコミュニケーションがとりたい、それでいいじゃんと思えたので、読んでよかった。
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「それぞれのことばの活動によって、人は「この私」を語りだし、それが自己と他者の連携と協働をうながし、互いの関係世界を分けあうことになる」
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7人の言語学者によってテーマに沿って書かれた、論文でもなく物語でもなく、ただ恐ろしいほどの情報量の詰まった、思考と感情を揺さぶられる書物。 この薄さでこの情報量と熱量と情熱はものすごい。 記憶に残った事柄を抜粋しておく。 ・7000言語のうち3000言語は絶滅危惧言語。この場...
7人の言語学者によってテーマに沿って書かれた、論文でもなく物語でもなく、ただ恐ろしいほどの情報量の詰まった、思考と感情を揺さぶられる書物。 この薄さでこの情報量と熱量と情熱はものすごい。 記憶に残った事柄を抜粋しておく。 ・7000言語のうち3000言語は絶滅危惧言語。この場合の絶滅危惧とは、話者が残り1人の言語のこと。 ・「言語とは陸軍と海軍を持つ方言のことである」 言語学者なら誰でも知ってるけど出展は不明な言葉。端的に事実を突いていると思った。 ・「ペレヒルと言ってみろ」 ペレヒルとはパセリのこと。ドミニカ人とハイチ人を分ける発音。見た目で区別できない人種の場合、難しい発音の単語を言わせる。ハイチ人はペレヒルの巻き舌発音が苦手。言えないと、スーパーで食材を売ってもらえなかったり公共の乗り物に乗れなかったりする。 ・クレオール 複数の言語、文法が混ざった状態で異種言語の人同士で意志疎通する言葉。 ブラジルと日本の移民は、ジャンタする(夜ご飯を食べる)コルタする(切る)アンダする(歩く)コメする(食べる)ドルミする(寝る)などの単語を作った。 ・関東大震災後の混乱「15円50銭」をうまく発音できない人は不逞朝鮮人としてその場で逮捕された。朝鮮人虐殺の始まり。 ・旧約聖書にも「シボレテ」とうまく発音できない人を区別して、ギレアデ人が、42000人のエフライム人を虐殺したとある。 ・デフ・ヴォイス おしの両親から生まれた耳の聞こえる子供をコーダCODAと呼ぶ。手話が母語の家庭環境で、コーダは「損なわれた子供」として差別される。はざまに生きることは誰にでも起こり得る。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
言語の広がりと絶滅の根底は支配-被支配の関係がある事に気付かされた。 印象に残った章は第二章「夜のパピヨン」第七章「『伝わらない』不自由さと豊かさ」第十章「こうもりは裏切り者か?」 コミュニケーションの必要や欲望のために手持ちの言語で相手に伝える事ができる。言語接触の大小に関わらず起こるの現象が新しい変化を創る。 これは生物の進化に似た部分がある様に感じた。より強く、必要とされる形質が子孫に受け継がれる様に。
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SNSで知人が読んでいたので手に取る。 複数言語の話者が文化的に豊かな生活をおくっている、という話かと思いきや、、、 戦争や植民地支配における言語の支配-被支配関係など、、暗い話がメインだった。 10章の短編それぞれはこれまでに知らなかった世界を見せてくれて勉強になったが、一冊...
SNSで知人が読んでいたので手に取る。 複数言語の話者が文化的に豊かな生活をおくっている、という話かと思いきや、、、 戦争や植民地支配における言語の支配-被支配関係など、、暗い話がメインだった。 10章の短編それぞれはこれまでに知らなかった世界を見せてくれて勉強になったが、一冊を通して、どこがポイントだったのか、モヤっとして終わった気がする。
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本書は、複数の言語の「あいだ」を(2つの間にひかれた「線」)としてではなく、広がりをもつ領域として捉え、その「あいだ」で起きている出来事を語り、言葉を紡ぐことによって、「あいだ」を耕していく実践的な試みそのものである、と思う。本本書におさめられた論考はそれぞれに、「あいだ」をひら...
本書は、複数の言語の「あいだ」を(2つの間にひかれた「線」)としてではなく、広がりをもつ領域として捉え、その「あいだ」で起きている出来事を語り、言葉を紡ぐことによって、「あいだ」を耕していく実践的な試みそのものである、と思う。本本書におさめられた論考はそれぞれに、「あいだ」をひらき、耕すための文体を模索している。そのことが印象に残った。 本書の編著者である山本氏は、本書の共同執筆者に「理知的、理性的な議論でありながら、人の感情を揺さぶる具体的な何かを持つ文章を」と依頼したという(「あとがき」)。たしかに、本書におさめられた文章の数々には、自身の経験や、他者による語り、小説や映画で描かれるストーリーを含め、さまざまな「人の感情を揺さぶる具体的な何か」があるが、それと同じか、あるいはそれ以上に重要なことは、それら「具体的な何か」と理知的、理性的な距離を保とうとしながらも、その感情的な波をも掬い取ろうとする文章そのものの構成や文体ではないか、と思う。「あいだ」に生きることのなかに生じる複雑な、ときには相矛盾するような感情が、言葉のなかに、文章のなかに包摂されており、読者は、その複雑さそのものに触れることができる。
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英文学科時代の英語学とアイデンティティ系の学習(英語教育学)でやった内容にストーリーがくっついた感じの本。章ごとにテーマが割り当てられており、各テーマごとに深めていくための読書案内も付属していて、素晴らしい構成。英語学のEnglish as a global language/ピ...
英文学科時代の英語学とアイデンティティ系の学習(英語教育学)でやった内容にストーリーがくっついた感じの本。章ごとにテーマが割り当てられており、各テーマごとに深めていくための読書案内も付属していて、素晴らしい構成。英語学のEnglish as a global language/ピジン・クレオール/言語=思考(チョムスキー)/バイリンガリズム等に興味があれば、刺さる! p.114 無意識的に「標準語」を話しているようでいても、その時の体は、薄い膜を1枚に身にまとっているような感覚がある。「標準語」を話すとき、もう1人の私は、兄が得意げに話す「東京弁」を聴いているときの憧れに似た、あの時の気持ちでそれを耳にしているような気がする。 p.121 しかし同時に、このような言語の間には「階層の上下」と「強さ、弱さ」があったことも確かだった。問えば、先に挙げたようにバジャウ語を話す過程で育った子供が、セブ市内で職を得るには、まずセブアノ語を覚える必要があったし、マニラに働きに出るにはタガログ語が、そして海外に出稼ぎに行くには英語や日本語などを学ばなければならない。つまり、バジャウ語を話す1人の子供が自らの可能性を広げていくためには、セブアノ語、タガログ語、英語や日本語を次々に習得していく必要があり、「上の階層」の「強い」言語を身につけることがそのまま経済的な地位を上げていくことになる。特に、「上の階層」に進むにつれ読むこと、書くことの能力がより厳密に求められていく。だから、より収入の良い職に就くには着くためには、そこで使われている英語や日本語などの読み書き能力を身に付ける必要があり、もし学校でこれらの言語での読み書きを学ぶ機会がなければ、その子供はその言語が使われている領域に参加することができない。セブ市内やマニラなどの大都市や海外で働くこともできず、自分の生まれた地域で露天商やリサイクル業などをして暮らしていくしかない。この学校にはそんな家庭の子供たちが多く通っていた。その反対に、生まれた時から家庭内で英語が使われている家庭育った子供は、「下の階層」の「弱い」言語を学ぶ必要がなく、初めから経済的な成長が成功が約束されていた。複数の母語以外の言語を学ぶこと、特に「強い」言語を学ぶことが、経済的に豊かに生きていくこと、そして、上はそれを原因とした病気による死を免れることと同意である世界がそこにあった。しかし、子供たちに食べ物を買うための小銭を与える養護教諭のように、その小銭を小さな弟や妹に与える制度のように、困っているからこその助け合いと思いやりに溢れた温かさも間違いなくそこにあって、その温かさとの陰影に目がくらむような思いがした。 p.201 この社会には、言語によるコミュニケーションに何の不自由も感じない人もいれば、その高さ深さに日々格闘している人もいる。ある人にとっては当たり前の状況が、別の人にとっては極めて特別なことになる。複数の言語の世界への入り口は本当に人それぞれである。皆さんの老婆のエピソードには、人間一人ひとりの内的な複数性や重層性を希求する人間性の回復、生活の「真理」を創造する〈何か〉がある。1980年代初めのエピソードなので当時60代後半から70代前半と思われる老婆はもはやこの世にはいないかもしれない。しかし、「自分の言葉」を持つ、その人生、その生き方には、時代を超えて、私たちに訴えかけるものがある。他者には他者を管理せず、他者から管理されない自由の中で、言葉の活動によってひとりひとりを尊重すること。他者と共に生きる豊かさ、自分で考えても生まれない創造を生み出すために、様々な仲間たちの知恵が集まり、それぞれの言葉の活動によって、人は「この私」を語り出し、それが自己と他者との連携と協働を促し、互いの関係世界を分け合う。このように考えると、複数の言葉で生き死ぬことについて考え活動すると言う事は、極めて人間的な行為であると言えるだろう。この老婆の 不思議な生と死が象徴的に表すように、傷ついた共生社会を人間的な行為によって回復に向かわせるために、私たちには何ができるのだろうか。
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知り合いの作家さんが装丁を担当され、その美しさと、解説を読んで「今の自分に必要な本だ」と思い、ネットで予約して購入した本です。読んでいる本があるので、積読ですが、早く読みたいと思っています。 #装丁 #自己啓発
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