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呪い子の召使い(6) の商品レビュー

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2022/05/01

これまでも呪いをただ不幸な要素と捉えない見方は何度も提示されてきたわけだけど、マザー・フルールの「神の力」「救いの力」という捉え方は斬新なものだったかも。でも、その他者と違いすぎる捉え方が今回の問題の根源に有った気もするけど 呪い子は他者との共生が難しい。だからこそクレールは捨...

これまでも呪いをただ不幸な要素と捉えない見方は何度も提示されてきたわけだけど、マザー・フルールの「神の力」「救いの力」という捉え方は斬新なものだったかも。でも、その他者と違いすぎる捉え方が今回の問題の根源に有った気もするけど 呪い子は他者との共生が難しい。だからこそクレールは捨てられてしまったわけだし、呪い子は孤児となった でも呪いを持たなくても孤児になるし、受け入れる者が居れば呪いを持っていても幸せに生きていける。そういった点をミシェルから感じられたね そのような優しさが地下室に隠された秘密から反転していく様子は衝撃的 フルールが行っていた狂信的な蒐集活動。無能に絶望していた所に「神の力」を与えられたら、それに熱狂してしまうし他者の「神の力」も集めようというもの。特に神の期待を裏切らないようにと思えば、他者の命に対して冷淡になってしまう フルールの事情は自分の都合でしか無いから他者の事情を顧みない。 その状況に対して、真摯に呪い子達と向き合ってきた者達の言葉が活きる展開は良いね 孤児たちのために涙を流せて、そして孤児に優しく接したフルールを知っているミシェル フルールに暖かく見守られ、そして暴走する植物の異変にいち早く気づける孤児たち 何よりも互いに呪い子であり多くの呪い子を見てきて、その上で尊い想いに触れてきたレネとアルベール そういった人に害なす呪いや悪事を為したフルールを画一的に見ない者達の手によって、フルールが救われる展開は良いね 一転して29話は事後処理のような話 一人の呪い子として呪い子の事件に関わり解決しようとするのは可怪しいことではないかもしれないが、その前にアルベールは王子。不用意な行動は彼の信頼だけでなく国の信用すら失ってしまう この難題はアルベール一人では乗り切れないもの。だからこそ、彼によって人生が変わった者達の言葉が必要になるし、その者達はアルベールを助けようと尽力するくらいに感謝し信頼している それらの光景は何よりもアルベールの功績と信用を示しているのだろうね クレールとはここでお別れですか。 登場初期こそ、レネとアルベールを擬似家族に見立てる事に一役買ったクレール。けれど、こうしてクレールの保護者が現れて、そして再びクレールを受け入れる様子が描かれると、呪い子であってもこれからは幸せに生きていける国が出来上がっていくと示唆しているかのように思えたよ レネ達を曰く有る場所に誘導しながらも、積極的に関わらなかった”ダン” レネに特別な執着を懐き、そして幾つもの事件の原因となっていそうな彼は『呪い』という特殊性の根幹に大きく関わっていそうだ

Posted byブクログ