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鬼子母神(文庫版) の商品レビュー

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2022/04/10

80年代から90年代に発表された短編5編を収録した山岸凉子の自薦短編集。 作品はいずれも母と子の歪んだ関係を描いたものがセレクトされている。読んでいて気の悪くなる山岸凉子っぽい作品。母による子への呪縛の話ではるが、父の希薄さという点でも共通している。典型的なのが巻頭に収録されてい...

80年代から90年代に発表された短編5編を収録した山岸凉子の自薦短編集。 作品はいずれも母と子の歪んだ関係を描いたものがセレクトされている。読んでいて気の悪くなる山岸凉子っぽい作品。母による子への呪縛の話ではるが、父の希薄さという点でも共通している。典型的なのが巻頭に収録されている「夜叉御前」で母が鬼として描かれているのに対して、主人公である娘に性的虐待を行う父は人とすら認識されれない黒い物としか描かれない。父はほぼ存在しないに等しいが、にも関わらず父あるいは家が母を呪縛する。母もまた歪められた存在であり母と子は連鎖した関係であることが示される。

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2022/03/22

【天才・山岸凉子が「毒親」を描く傑作短篇集】その愛の正体は依存なのか、束縛なのか、嫉妬なのか──? 「母と娘」という永遠の闇を鮮烈に映し出す傑作の数々を新たに編み直す。

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