ブランディングズ城のスカラベ騒動 の商品レビュー
1915年に発表された"ブランディングズ城シリーズ"の長編第一作。当然、城主(ボケボケの)エムズワース卿と(おバカな)息子のフレディは出て来るが、この物語の主役はアッシュとジョーンという貧乏な若い男女だ。 ジョーンの友人で、アメリカの大富豪ピーターズ氏の娘アリ...
1915年に発表された"ブランディングズ城シリーズ"の長編第一作。当然、城主(ボケボケの)エムズワース卿と(おバカな)息子のフレディは出て来るが、この物語の主役はアッシュとジョーンという貧乏な若い男女だ。 ジョーンの友人で、アメリカの大富豪ピーターズ氏の娘アリーンがフレディと婚約する。ピーターズ氏は高額な細工物のスカラベをコレクションしている。娘の許婚の父エムズワース卿に見せると(大ボケで)城へと持ち帰ってしまう。スカラベを取り返せば高額謝礼が貰えることになったアッシュとジョーンが城に入り込んで…というお話。 本作は、当時のイギリス支配階級に対する"当て擦り"や、『女性参政権運動』を唱える人々が生み出した空気感などが伝わってきて、興味深く読めました。とにかく気楽な読書がしたい時にはうってつけです。 …ここからはどうでもいい話。 疑問① イギリス人の名前って、どうしてこう、似てるの?ジョーンとジョーンズとジョージがひとつの話題に上がる。混乱しないのか?ノンフィクションならともかく、こんなフィクションで、似た名前集める必要ないだろ…。名前のバリエーションがよっぽどないのか? 疑問② イギリス人やアメリカ人の愛称って、どうやって決めてるの?ここではRジョーンズの愛称が『ディッキー』…何故? アメリカ人の場合も、どこにもBの文字なんてないのに『ボブ』とか呼ばれてたりするよね。そう呼ばれる謂れがないと、ワケわかんない事が多々あるんだけど。 …私だけ?
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ジーヴスのシリーズで知られたウッドハウスによる別シリーズ。ブランディングス城のあるじ浮世離れしたエムズワース伯爵が主役、なのだが実際にはその周辺の若い男女の方が出番が多い。没落したアッパーミドルで自活のために恐れず考動するジョーン・ヴァレンタイン、売れっ子小説家だが最近スランプの...
ジーヴスのシリーズで知られたウッドハウスによる別シリーズ。ブランディングス城のあるじ浮世離れしたエムズワース伯爵が主役、なのだが実際にはその周辺の若い男女の方が出番が多い。没落したアッパーミドルで自活のために恐れず考動するジョーン・ヴァレンタイン、売れっ子小説家だが最近スランプのアッシュ・マーソンあたりが実際の主役かな。 浮世離れした伯爵の日常を管理する有能な秘書ルパート ・バクスターのような使用人欲しいな。 1915年発表、まだ女性参政権はなく、中流の男女が従者や侍女(奉公人としては上級クラス)になるなんてとんでもない!という表現が文中に現れるのが時代を語る。 これが終わったらエムズワース伯爵とジーヴスのシリーズ最初から読み直そうっと。 って、なんの感想にもなっていないですねこれは。単なる備忘録。
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