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昆虫の惑星 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2024/06/14

ハエやカに対して「存在しなくても良いのでは?」と思ったことがある人は多いと思う。序盤でその質問に答えてくれる。曰く「①カを始めとする昆虫たちは食物連鎖の一員である ②昆虫を研究することで、ヒトは思わぬ形で益をもたらしてもらってきた ③全ての生き物は生きる機会を尊重されるべきであり...

ハエやカに対して「存在しなくても良いのでは?」と思ったことがある人は多いと思う。序盤でその質問に答えてくれる。曰く「①カを始めとする昆虫たちは食物連鎖の一員である ②昆虫を研究することで、ヒトは思わぬ形で益をもたらしてもらってきた ③全ての生き物は生きる機会を尊重されるべきであり、また人間には地球に棲む多様な生き物たちを出来る限り保護していく責任がある」。 昆虫の定義とは何か。それぞれの持つ興味深い体の構造とは。昆虫はどのような性質を持ち、研究することでどのような益をもたらしてくれるのか。昆虫たちが現在置かれている危機的状況とは。幅広いトピックを網羅した内容で、読む前と後では昆虫に対する感じ方が異なってくる。そして現在では様々な文脈で『多様性』という言葉が使われるけれど、多様性とは本来ただそこにあるもので『認める』などという使い方は適切ではないのだなと心底思った。習性も体の構造も全く違う生き物たちがこれほど多く地球に生息していて、ほとんどがヒトの手によって生態がゆがめられている事実を受け止め、どう自分が関わっていけるか考えていきたい。すぐに何が出来ると言うわけではないが、とりあえず意識するところから……。

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2023/11/19

小学校にはちょっと難しいと思う(今はそういう人がいないとはいえないが)。 高校は、SDGsで環境やるなら、生態系に入れて欲しい一冊です。 昆虫がいかに地球上で働いてるのか、という話です 2023/11/30 更新

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2023/09/13

「昆虫の大多数は朝から晩まで、ヒトの暮らしを支えるささやかな仕事をこなしているのだ」 昆虫をこんなに身近に感じることはない本だった。

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2023/05/22

“それ”はこの惑星上に恐竜よりも以前から存在し、その誕生と滅亡を見ていた。4億年前に翅を手に入れ、1億5千万年以上もの時間地球の空を支配し、地質時代に5回もあった大量絶滅を生き延びて今も存在している。 その数、ヒトひとりにつき2億匹以上。 数を数え、太陽や月、天の川から方向を知り...

“それ”はこの惑星上に恐竜よりも以前から存在し、その誕生と滅亡を見ていた。4億年前に翅を手に入れ、1億5千万年以上もの時間地球の空を支配し、地質時代に5回もあった大量絶滅を生き延びて今も存在している。 その数、ヒトひとりにつき2億匹以上。 数を数え、太陽や月、天の川から方向を知り、教師役を務めることもでき、仲間やヒトの顔さえを識別できる。分泌物は毒物になり薬になり、乾燥した体は稀有な染料となり、また吐く糸は極上の布となる――。 もう、それを知ったら奴らを虫けらなんて呼べやしない。尊敬の念を抱かねば、滅びるべきは我々ヒトの方なのだ。 いや、地球はヒトが滅びてもきっとなにも変わらない、けれど虫が激減でもしたら、ましてや一種でも滅びたら、驚くほど精密にできているその自然環境を大きく狂わせてしまうことだろう。 ノルウェーの昆虫学者アンヌ・スヴェルトルップ・ティーゲソンの著作を、『昆虫はすごい』の著者、丸山宗利氏が監修。奇妙で、美しく、風変わりで、驚異的な能力をもつ昆虫たちの生態を、体の機能と仕組みから種としての多様性、植物との関係や現在置かれた状況まで、ひとつのテーマを2ページ程度のコンパクトさで、ユーモア交じりに紹介する。 知れば知るほど面白く興味深い、驚きの昆虫世界! 昆虫が苦手なひとも多いが、それでもきっと面白く読めるはず。私も虫は苦手だけど夢中で読んでしまった。ただし、見知らぬ名前の昆虫が出てきたからって調子に乗ってネットとかで検索するのは、おすすめしません……。

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2023/05/19

昆虫好きには是非とも読んで欲しい本です。 不思議ですばらしい昆虫の世界を堪能できますし、地球は人間だけの星ではないことがよくわかります。 もちろん、昆虫嫌いの人にもおすすめです。昆虫、自然の大切さがよくわかります。

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2023/03/19

文句なしの良書。 文章も平易で読みやすくわかりやすいし、『昆虫』というテーマで幅広く過不足なく章立てされていて理解しやすい。 最近話題になっているコオロギ食で、なぜコオロギがクローズアップされているのか、大変納得出来る理由が提示されていて、なるほどこうした理由があってのことかと納...

文句なしの良書。 文章も平易で読みやすくわかりやすいし、『昆虫』というテーマで幅広く過不足なく章立てされていて理解しやすい。 最近話題になっているコオロギ食で、なぜコオロギがクローズアップされているのか、大変納得出来る理由が提示されていて、なるほどこうした理由があってのことかと納得出来た。昆虫食については今までも研究自体は色々されていて、現在の酪農システムを維持するのは、色々と限界が生じるのではないかという危惧もあり、より効率の良いタンパク源を求めての研究であったわけだが、昨今で見かける意見は感情論が多くを占めていて、違和感を覚えていたのだけれど、その違和感の招待が理解出来た気がした。 海外では日本ほど、昆虫愛好家は多くはないと聞くので、この著者の焦燥めいた危機感はそれを前提としてはわかる気がする。 それはそれとして、小難しい話を抜きにしても、小ネタの宝庫でもあるし、2022年4月に発行されているのでデータも新しい。魅力的に本なので、早くも今年のオススメ本のトップ10に入りそうだと考えている。

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2023/05/16

昆虫自体のことから昆虫と植物との関係、そして人類との関係まで様々な側面から語られる昆虫の世界。 人類よりも長く多く存在している昆虫のこと考えないでいると人類の未来も危うい。

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