電車は止まらない の商品レビュー

松本時代(著者)

2022/07/24

高度成長期のバングラデシュの中をボロボロの電車が暴走する。貧困層と呼ばれる彼らはその電車の屋根に乗り無賃乗車をする。もちろん違法行為だが、振り落とされないよう毎日命懸けでよじ登る彼らと共に屋根の上から取った躍動的な写真集。
矛盾した社会に贖うことなく、彼らは彼らの人生を必死に歩んでいるが、決してかわいそうとかではなく、力強く温かく幸せな人生の命の瞬間瞬間が伝わってくる。
こう思うことがいいことなのか、見ていてよし頑張ろう！と思える。
201冊目読了。

2022/06/18

2018年から2020年にかけての１年半、バングラデシュで電車の屋根に乗って移動する人々を写し、その写真とエッセイが書かれた本。
写真からは土埃や人のにおい、風を切ってはためく服の感触、人々の生命力を感じ取ることができる。
著しい経済発展の中、貧しくても差別があっても少年たちは逞しく生きている。決してかわいそうな人たちではない。

292.5