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レオス・カラックス 映画を彷徨うひと の商品レビュー

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2024/04/09

超充実の映画本。 評論も多数だが、何よりもまずカラックスへのインタビューが示唆深い。 @ 1980年代フランス映画に彗星のように現れた、恐るべき子供(アンファン・テリブル)の軌跡を、最新作『アネット』の衝撃とともに、いま改めて再考する。 全監督作品評論、諸テーマをめぐる論考...

超充実の映画本。 評論も多数だが、何よりもまずカラックスへのインタビューが示唆深い。 @ 1980年代フランス映画に彗星のように現れた、恐るべき子供(アンファン・テリブル)の軌跡を、最新作『アネット』の衝撃とともに、いま改めて再考する。 全監督作品評論、諸テーマをめぐる論考・対談とともに、レオス・カラックス監督と関係者へのオリジナル・インタビューをこの1冊に凝縮。 鮮烈なデビュー以来、現在に至るまでわずか6本の長編作品を手掛けただけの寡作でありながら、ゴダール以後の映画史において、最も重要な作家の一人として世界中で称賛を集めるレオス・カラックス。 この1人の映画作家は、この半世紀近くの映画制作のなかで何を考え、それらをいかに「シネマ」へと昇華させてきたのか。そして、その思考はいま、どこへ向かおうとしているのか。 全監督作品評論、多様なテーマによる各種論考・対談、そして監督本人を含むスタッフ・俳優へのインタビューとともに、現代映画の先端を走るレオス・カラックスの才能を改めて思考するための一冊。 目次 はじめに 第1章 あるシネアストの軌跡 ・レオス・カラックスのために  西嶋憲生 第2章 LCによるLC ・Interview 監督 レオス・カラックス 「始まり」と「終わり」の探究  聞き手・構成=佐藤久理子 第3章 協力者たち ・Interview 俳優 ドニ・ラヴァン レオスは僕らの限界を超えて、僕らをどこかに連れて行く  聞き手・構成・撮影=佐藤久理子 ・Interview 撮影監督 キャロリーヌ・シャンプティエ 撮影、畏れとともに前進すること  聞き手・構成=澁谷悠 ・Interview 録音技師 エルワン・ケルザネ 録音、現実の再構成のために  聞き手・構成=澁谷悠 ・Interview 編集技師 ネリー・ケティエ 編集、魂を出産する技法 聞き手・構成=澁谷悠 第4章 全監督作品 ・星、水、血、時間、動体、地図、足跡、板、足音、窓、鏡、無時間、寸断、不断、夜 『ボーイ・ミーツ・ガール』  五所純子 ・疾走する愛とは何か 『汚れた血』  三浦哲哉 ・愛の映画 『ポンヌフの恋人』  濱口竜介 ・永遠に君を愛す 『ポーラX』  宮代大嗣 ・生と演技、現実と映画のあわいで 『ホーリー・モーターズ』  角井誠 ・Everything Under The Sun 『アネット』  樋口泰人 ・夢のエチュード 短・中篇作品  須藤健太郎 第5章 映画と/の思考 ・「撮る」ことの成熟、あるいはその理不尽な禁止について──『アネット』をめぐって  蓮實重彥 ・レオス・カラックスと出逢いなおすための覚書  藤井仁子 ・レオス・カラックスと「単なるイメージ」  廣瀬純 ・歌うこと、産むこと──『アネット』における虚実の際あるいは女性の身体について  木下千花 第6章 創造行為の秘密 ・レオス・カラックス監督特別講義  大九明子 ・対談 映画の箍(たが)はすでに外れている──二〇二二年にレオス・カラックスを見ること  青山真治+町山広美 ・座談会 東京のレオス・カラックス──『メルド』の撮影現場で起きていたこと  磯見俊裕+海野敦+菊地健雄+中村哲也+野本史生+土田環[司会] 第7章 孤高の作家を拡張する ・カラックスと現代映画 カラックス&USSR  赤坂太輔 ・カラックスとアメリカ アメリカン・ドリームの両義性──レオス・カラックス作品における夢  入江哲朗 ・カラックスと批評 批評家カラックスの肖像──スタローンとゴダールの間で  堀潤之 ・カラックスとスペクタクル 炎のようにきらめく深淵  マルコス・ウザル[池田百花=訳] ・LCをめぐる二十二節  黒岩幹子+フィルムアート社=編、伊藤洋司、梅本健司、荻野洋一、葛生賢、黒岩幹子、槻舘南菜子、新田孝行、野中モモ、原田麻衣、彦江智弘、降矢聡、村尾泰郎、結城秀勇 著者略歴

Posted byブクログ