オープンダイアローグ思想と哲学 の商品レビュー
対話をすることで、統合失調症が、寛快するという。 その理論についてまとめた書籍。 対話する他者のなかにいることで、調整/(主体が)形成されていく? ナラティブアプローチとの違いがまとめてあり興味深かった。 まずは、本人の内面の治癒を目指すのではなく、家族含めた周辺の人のネ...
対話をすることで、統合失調症が、寛快するという。 その理論についてまとめた書籍。 対話する他者のなかにいることで、調整/(主体が)形成されていく? ナラティブアプローチとの違いがまとめてあり興味深かった。 まずは、本人の内面の治癒を目指すのではなく、家族含めた周辺の人のネットワークの再生を目指すところ。家族療法からの発展という出自もあるようだが、たしかに周りの関係が変わることで結果本人の内面が変わるというのは理にかなっていると思う。特に、本人より周りの認識などを変えるほうが、容易なケースもあると思われる。 次に、ナラティブアプローチでは、1体1で、対象者の現在のドミナントストーリーの問題を発見し、オルタナティブを一緒に作るという活動。内面化のために、認定書や儀式などを行う。 オープンダイアローグでは、物語が自然に生まれていく感じで、他者との対話で自然に内面化するということと理解した。 また、オープンダイアローグでは対話から生まれてくる愛の感情を重視するということ。これは、多数の人との「愛」の関係で、人の心を動かしているということだとおもうので、人間の生得的な仕組みに訴えているように思う。たしかに、儀式とかよりも強力だろう。
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オープンダイアローグってわかったようでわからない。 わたしは、手法のベースにある思想哲学がわからないとなんだか理解した気にならない人なのだ。 そういうわたしにはぴったりあった本かな?オープンダイアローグのバックにある思想、そして、他の隣接する心理療法の思想のとの比較などなどが...
オープンダイアローグってわかったようでわからない。 わたしは、手法のベースにある思想哲学がわからないとなんだか理解した気にならない人なのだ。 そういうわたしにはぴったりあった本かな?オープンダイアローグのバックにある思想、そして、他の隣接する心理療法の思想のとの比較などなどがかなりわかりやすく議論されていると思う。
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はじめに(石原孝二・斎藤 環) Ⅰ オープンダイアローグの思想の源流 1 オープンダイアローグの思想(石原孝二) 1 オープンダイアローグの特徴と7つの原則 2 オープンダイアローグの源流 3 オープンダイアローグの思想的基盤 4 哲学との対話へ 2 ベイトソンを学...
はじめに(石原孝二・斎藤 環) Ⅰ オープンダイアローグの思想の源流 1 オープンダイアローグの思想(石原孝二) 1 オープンダイアローグの特徴と7つの原則 2 オープンダイアローグの源流 3 オープンダイアローグの思想的基盤 4 哲学との対話へ 2 ベイトソンを学ぶのは何のため?──関係性言語という語学(·野村直樹) 1 開け、対話を! 2 属性言語と関係性言語 3 時をまたぐ言葉を『精神の生態学』で学ぶ 4 デカルトからベイトソンへ 3 ナラティヴ・アプローチとオープンダイアローグ(野口裕二) 1 共通点と相違点 2 セイックラ自身による言及 3 おわりに 4 コンテクストとしてのリフレクティング(矢原隆行) 1 はじめに 2 リフレクティング・チームの誕生とそれまでのアンデルセンの歩み 3 リフレクティング・トークとリフレクティング・プロセス 4 オープンダイアローグにおけるリフレクティング・トークと間 5 リフレクティング・プロセスとしてのオープンダイアローグ 5 バフチンの対話の哲学(河野哲也) 1 オープンダイアローグへのバフチンの影響 2 テキストと発話ジャンル 3 対話の応信性とコミュニケーション 4 腹話性と多声性 5 モノローグ的な対話とダイアローグ的な対話 II オープンダイアローグと現代の思想・哲学 6 「対話」の否定神学(斎藤 環) 1 はじめに 2 ただ「一体感」のためではなく 3 分析の主体、OD の主体 4 「臨床家ラカン」との訣別 5 「否定神学」について 6 否定神学の擁護 7 言語=隠喩 8 隠喩と身体 9 否定神学の身体的基盤 10 「逆説」の治療的意義 11 事例 12 「他者」の身体 13 結語 7 精神分析とオープンダイアローグ(松本卓也) 1 はじめに 2 精神分析とオープンダイアローグの臨床空間 3 精神病理学とラカンにおける主体 4 ラカンからガタリへ─オープンダイアローグとの距離 5 おわりに 8 現象学とオープンダイアローグ─フッサール、デネット、シュッツ(石原孝二) 1 フッサールの現象学 2 現象学的精神病理学 3 一人称複数の視点とヘテロ現象学 4 世界を共有するシステムとしてのオープンダイアローグ 5 シュッツの現象学的社会学 6 直接世界・同時代世界・先代世界 7 直接世界を維持するシステムとしてのオープンダイアローグ 8 意味連関の修復支援システムとしてのオープンダイアローグ 9 哲学対話とオープンダイアローグ(山森裕毅) 1 はじめに 2 哲学対話のおおまかな特徴 3 哲学対話の代表的な四つの形式 4 哲学カウンセリング 5 哲学対話とオープンダイアローグの学び合い 6 おわりに 10 ダイアローグの空間──哲学カフェ、討議、オープンダイアローグ(五十嵐沙千子) 1 哲学のカフェ 2 アジールと日常世界における討議 3 連帯するオープンダイアローグ 11 レヴィナスとオープンダイアローグ(村上靖彦) 1 序に代えて 2 顔とオープンダイアローグ 3 師としての他者 4 貧しい他者 5 タルムードとオープンダイアローグ おわりに──すべての思想を対話に置き換えること(斎藤 環)
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