杉本博司自伝 影老日記 の商品レビュー
世界的な、日本のおじいちゃん。杉本博司。 杉本博司氏による秘話満載の初自叙伝。 その時、その場所で肩書が変わるそんな彼の「私の履歴書」 写真学科2年
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現代芸術家を始めとして多面な顔を持つ杉本博司が日経新聞の「私の履歴書」に連載していたコラムに追加加筆を行い編纂した自伝的エッセイ。 2016年に東京都写真美術館で行われた大規模展示「ロスト・ヒューマン」展が素晴らしく、中でも不気味なオブジェや写真などで人類滅亡の様々なストーリー...
現代芸術家を始めとして多面な顔を持つ杉本博司が日経新聞の「私の履歴書」に連載していたコラムに追加加筆を行い編纂した自伝的エッセイ。 2016年に東京都写真美術館で行われた大規模展示「ロスト・ヒューマン」展が素晴らしく、中でも不気味なオブジェや写真などで人類滅亡の様々なストーリーを描いた<今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない>は、個人的に過去に見た美術展のトップ5には入る感動であり、それ以来、杉本博司は自分の中で非常に敬愛する作家のひとりであった。そんな彼の生まれからニューヨークでの古美術商としての活躍、写真から始まり文楽、書、建築、料理など様々な分野へと活動の場を広げていく様子に改めて驚かされる。 U2のボノに呼ばれたアルバムジャケットの製作を依頼され、そのギャラの支払いを2人でこそっと決めるエピソードなど、小話も面白いものばかり。 杉本博司という稀有な作家が何を考えているのかを知る上で、その作品に触れるのと同じくらい良質なインスピレーションを与えてくれる。
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