阿茶 の商品レビュー

村木嵐(著者)

2024/09/22

ドラマや時代物の小説でたびたび名前を見かけた家康の側室、阿茶の局の事が知りたくて以前より興味のあった本。やっと此度読了。才知に長け、戦場へも家康に帯同して交渉事もまとめあげ、なるほどの人物像でした。家康も阿茶もキリスト教に影響を受けていたという解釈も興味深いものでした。阿茶のサクセスストーリー的な話しの展開で面白く読めました。次は家康の次男、結城信康関連の本を読んで見ようかな、と。キリスト教についても読もうかなー。

2023/02/14

「まず眼前のやらねばならぬことをやる。すると次に為すべきことが見え、それをやればまた次が開けると。人がそのようにして義の道を歩めば、それにつれて世も進むと申しておりました」
須和は夫を亡くした。息子と二人残され、家康のもとに向かい、家康から阿茶という名前をもらった。侍女になるつもりが側室になれと言う。戦場にも連れていかれ、家康に代わり様々な交渉事もまとめている。阿茶を知ることはできたが、結局話の大筋が何かがわからなかった。

2022/09/09

興味を持ったのは大河ドラマで見た阿茶の方。あの時代に家康と同席し、政治や戦いの先行きを物申した女性。大阪城を開城すべく淀君との会見を行った見上げるべき家康の愛すべき側室。期待値が高すぎたのかイマイチだった。キリシタンの描写が多すぎて、本質がおざなりになったかも。あまりにわからなすぎて検索してみて、阿茶の方の人生を知った。

2022/06/13

歴史に疎いから、お初でしたが。

最大の罪とは皆やってきた周りを蹴落とす悪行だけど、キリシタンだからこそ、多く悩む。

見越して、一緒にいてくれようとする家康。

西郷局。この人気になる。アリス演。

2022/05/29

家康の側室として数奇な運命をたどり家康より長生きした女性の生涯。戦国時代の終焉を迎え、江戸時代の始まり、その時を生き抜いた女性、女として強くあらねばならなかった。人生僅かに五十年、儚い命、悲しい別れ等々味わいながらも強く生き抜いた生涯だった。感服した！

2024/06/27

ああ、またしても・・・
村木嵐「マルガリータ」のあの感動は、本作でも得られず。
今回は、女性が主人公で、切支丹という共通点もあるのに・・・
表紙絵の緑の書物は、京都で和訳された天主教の経典・・・
禁教にあたり全て焼かれてしまったはずなのに・・・

阿茶という、家康の側室、家康が戦場にも連れて行った、
聡明な女性、その戦国の世を、戦と共に描くのではなくて、
切支丹や信仰という角度からの人生を描きたかったのだなと
途中で得心。

だって、あっという間に戦も終わるのだから。
大阪夏の陣にいたっては・・・絶句。

つまり、そういった、ありがちな戦国の描き方を期待していると、
肩すかしを喰らう。
（期待するでしょ、阿茶の局だよ！）

一方で、これまで知らなかった西郷の局、於愛の方という
秀忠生母にして、早世した側室を知り、惹かれる。
家康はもちろん、阿茶すらも、彼女に深く惹かれ、
その面影を追い続ける女性・・・

ちなみに、来年の大河ドラマ「どうする家康」では
西郷の局は広瀬アリスさんが演じるそうだ。

それにしても・・・
始まりの頃、小牧長久手あたりまでは、
戦国モノとしても面白く読んでいただけに・・・
期待とは裏腹でした。