副音声 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
さまぁ〜ずの三村さんがオススメしてたので気になって読みました。 カフェでまったりしながら読もうかな?なんて思ったけど、 バッドエンドの物語をハッピーエンドに変えて伝えるところとか、ワインをぶちまけるところ→筋を通してくれた彼の為に自分も筋を通したとか… 知らない同士の2人がお互いを思いあってる場面は どーしても涙を堪えることができず… 外で読まなくて良かった。 数時間で一気に読みました。 読み終えた人だけが分かる装丁になっているのがにくいですね。 でも個人的には、あとほんの少しだけでいいから先が読みたかった。
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2024 さまぁ〜ずの三村がおすすめしてたから買ってみた1冊。読みやすい内容で4日程度で読了!泣けるかな〜と期待しつつ読み進めたものの、涙ほろりとまではいかず、、しかし、2人がこういう形で繋がっていくなんて素敵でしたね。 個人的に、「選択肢は知ってる数だけ多いんだよ。」「経験じ...
2024 さまぁ〜ずの三村がおすすめしてたから買ってみた1冊。読みやすい内容で4日程度で読了!泣けるかな〜と期待しつつ読み進めたものの、涙ほろりとまではいかず、、しかし、2人がこういう形で繋がっていくなんて素敵でしたね。 個人的に、「選択肢は知ってる数だけ多いんだよ。」「経験じゃなくて感情。たくさんの感情を知っている人は、それだけ人のことがわかるでしょ?だから人のためにできることも多いってこと。」っていう文章が響いてしまいましたね〜。私も沢山の経験をして、選択肢を増やして、色々な感情を知れる人でありたいな。
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詩のような文章に引きこまれてあっという間に読み終えました。 副音声の情景が目に浮かぶような台詞も良かったと思います。
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初めて読む作者 大林利江子氏の本である。 表紙と題名だけでは、理解しづらかったのだが、本の帯の 「どうか、あなたが今、この瞬間も笑っていますように」の文字に、手を取った。 コロナ禍で、そして、ウクライナの戦禍が、もう1年となるこの時代に、笑顔になれる本は、無いのかと思いながら、...
初めて読む作者 大林利江子氏の本である。 表紙と題名だけでは、理解しづらかったのだが、本の帯の 「どうか、あなたが今、この瞬間も笑っていますように」の文字に、手を取った。 コロナ禍で、そして、ウクライナの戦禍が、もう1年となるこの時代に、笑顔になれる本は、無いのかと思いながら、読み出した! 「副音声」と言う言葉も知らなかった。 読み出して半ば過ぎに、光を失った彼女の眼鏡にレンズが付いて、道案内や廻りの状況説明を伝えている事に、なるほど、このような文明の利器が、あるのだと知った。 そして、文武両道のような主人公の陽介は、大学も司法試験も上手くいかない。 その上、付き合っていた彼女加奈も、告白する前に別れて、親友の妻に… 挫折ばかりで、将来が不安だらけの陽介。 そんな時、今の在宅勤務で出来る仕事で、この副音声が…… 読み始めは、何かもどかしく、何をしているのか? 内容が把握できずにいた。 又この副音声制度をプロジェクトを完成したい社会雇用支援課 係長の朝比奈美和が、最初の案を同僚に取られ昇進出来なかったことの伏線が、平行している。 少しずつ、陽介の感情の無い情報伝達が、目の見えない望海へ 感情が導入されるようになる。 それは、視覚障害者として騙そうとして近づいて来た男性からの助ける為の物だったのだが…… 少しづつ どちらも心閉ざしていた 冷たい氷が、暖かい日差しでとけるように、和らいで来る姿が、表れる。 目の手術も上手く行くように! 司法試験も合格出来ますように! ど、思いながら本を読み終えた。
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心揺さぶられた。 読み進むに連れ心のコリがほぐれ温かさが満ちて来る。 とある事故がきっかけで視覚障がい者となった「彼女」と、大学デビューで失敗、その後弁護士試験に落ち続け引き籠り状態の「僕」。 厚生労働省から視覚障がい者を声で補助するモニターを依頼され、彼女の副音声の役割を...
心揺さぶられた。 読み進むに連れ心のコリがほぐれ温かさが満ちて来る。 とある事故がきっかけで視覚障がい者となった「彼女」と、大学デビューで失敗、その後弁護士試験に落ち続け引き籠り状態の「僕」。 厚生労働省から視覚障がい者を声で補助するモニターを依頼され、彼女の副音声の役割を担う事になった僕。 光を失った彼女と未来に希望が持てない僕の無機質な関係。 それが一つの視界を共有する事で風景に少しづつ色が付き始め、互いの心が共鳴し、心通わせていくさまに胸が熱くなる。 美しく咲き誇る桜と二人の笑顔が眼前に浮かぶような幸せな読後。
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面白かった。副音声特有の《無感情》と感情の死んだ2人が交差して成長していくお話。本の装丁がとんでもなく美しくて、この無感情な副音声というメディアとの対比が余計に皮肉でおもしろかったな。 作者は脚本家らしく、描写は映像的な気がした。リアルだけど、言葉は多くない。映像では役者が各自...
面白かった。副音声特有の《無感情》と感情の死んだ2人が交差して成長していくお話。本の装丁がとんでもなく美しくて、この無感情な副音声というメディアとの対比が余計に皮肉でおもしろかったな。 作者は脚本家らしく、描写は映像的な気がした。リアルだけど、言葉は多くない。映像では役者が各自表現するからだろうか。ぐっと心が掴まれるシーンは少なめだが、楽に読めた。 p.204 だが、記憶の中の両親の笑顔は、成長するにつれて印象が変わっていった。マイホームを持てたことを人から祝福され、「夢が叶った」と喜びを噛み締めていた。両親は、本当に幸せなのだろうか。向上心がない上に狭い世界しか知らず、結果、現状に満足しているだけではないか。その生き方に、彼らは疑問すら抱かないだろうと思った。要は、私は親を見下すような娘に成長したのだ。普通に働いて、たまに子供を連れて家族旅行をする。そんな日々に満足している両親だから、きっと気づかなかっただろう。車で出かけているときに、助手席の母親が父親と何でもない話をするたび、後部座席の私が冷めた目で見ていたことを。 じゃぁ、自分が将来どうなりたかったのかと言うと、困ったことに何もなかった。何もないけど、自分には何かがある、そんなおめでたい思考だったのだ。大学生になった。私は、男の子に誘われることが増えたし、どんなバイトをしても「覚えが早い」と言われた。女友達からは「雰囲気がある」と一目置かれている。だから、ちょっとだけ「自分は1人で気が良い」と言う自負があった。きっと自分が本気で就職活動すれば、どこか良い会社に採用されて、自然と生きがいが見つかる。そう信じていた。とにかく、私にとって、両親とは「人生の反面、教師」で、大学の友人や彼氏とは比べ物にならないほど、優先順位が低かった。 p.254 あなたは私に似ている。自分を守るためだけに生きて、誰かに助けを求められない人。できるなら、今度は私があなたの力になりたかった。 p.267 「選択肢は、知ってる数だけ多いんだよ」「知ってる数?」だから私には経験がないと言っているのに。不服顔でいると、「経験じゃなくて、感情。たくさんの感情を知っている人は、それだけ人のことがわかるでしょ?だから人のためにできることも多いってこと。望海ちゃんも、目が見えない時間のおかげで、ステージが上がって選択肢が増えてるんだよ」 p.285 「この街で、みんなはちゃんとつながり続けて、ちゃんとお互いの世界を大きくしていたんだなぁと…そう思ったら、帰って来れたのがすごくありがたくて…」 …僕は気づいたのだ。過去の宝物が、今も自分の手の届く場所にあること。そしてそれを心からありがたいと思った。僕は何も失ってなかったのだ。 p.298 走りながら、僕は思った。僕には、ずっと自分には足りないものが多すぎると思っていた。だけど、そうじゃない。余計なものが多すぎたんだ。誰かに会いたいのに、青い四角がないと思う気持ち。いっそ嫁に住んでいたい気持ち。全部余計だった。会いたい人に会わなければいけない。今、この瞬間、闇の終わりが見えないとしても、つながることから逃げてはいけない。
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始めは好ましいキャラじゃないので読みにくかった。そこを我慢して読めば良いお話。 展開は予想できたが、複数の視点や細やかな風景、心理描写にサクサク読めた。
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物語の序盤は彼の世界と彼女の世界どちらも白黒の世界のイメージを受けました。でも二人が副音声というもので出会い、お互いに影響し合って二人の世界に鮮やかな色が徐々に広がっていく。 彼女の景色のパートを読み始めてからは泣けてしまって仕方がなかったです
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視覚障害者の『副音声』事業のモニターとして働くこととなった司法浪人の主人公。 感情を持ち込まないはずの『副音声』だったはずが、利用者である彼女の視点を共有するうちに心にもある変化が起きる。 変化は彼女側にも起こっていて、互いに影響し合い、互いの存在がいつの間にか支えになっていることに気づく…。 まず…装丁が美しい…!!! この装画を思い浮かべながらラストを読むと感動もひとしおです。 いい本でした^ ^
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