悪逆大戦 地獄の王位簒奪者は罪人と踊る の商品レビュー
【罪に塗れた魂を救済すべく、地獄の王冠を抱こう】 理不尽に地獄に堕ちた少女を救うべく、少年は 悪人達の熾烈な決闘に身を捧ぐ物語。 圧倒的な悪に逆らう為には、その悪を超越するような絶対的な悪を君臨せねばならない。 常人はそこまで悪に染まる過程で、良心の呵責に耐えられずに罪悪感で...
【罪に塗れた魂を救済すべく、地獄の王冠を抱こう】 理不尽に地獄に堕ちた少女を救うべく、少年は 悪人達の熾烈な決闘に身を捧ぐ物語。 圧倒的な悪に逆らう為には、その悪を超越するような絶対的な悪を君臨せねばならない。 常人はそこまで悪に染まる過程で、良心の呵責に耐えられずに罪悪感で溺れるだろうが、伝説上の悪人を駒に従えれば何も問題ない。 王たる器を秘めるにも関わらず、無力な俊は地獄に堕ちた櫻を救う為に、怠惰の姫·ネロと文字通り悪魔の契約を果たす。 迫りくる罪人共との駆け引きを経て、悲哀の魂を絶望的な地獄から救済するのだ。
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地上で生活する地獄の王の第108子である西島俊。彼の望みはただ1つ地獄に堕ちた彼のヒーローであり守りたい相手の桜花櫻を救うこと。力のない彼は地獄に戻り第7子のネロに協力を仰ぐ。 個人的に綾里けいしはこういった暗い舞台と暗い主人公の設定の方が合っていると思う。暗い世界の中でほとんど...
地上で生活する地獄の王の第108子である西島俊。彼の望みはただ1つ地獄に堕ちた彼のヒーローであり守りたい相手の桜花櫻を救うこと。力のない彼は地獄に戻り第7子のネロに協力を仰ぐ。 個人的に綾里けいしはこういった暗い舞台と暗い主人公の設定の方が合っていると思う。暗い世界の中でほとんど救いもないけれど、それでもわずかな可能性にかけて足掻く主人公は魅力的だ。 そして登場人物のメインは俊、ネロ、櫻の3人の絞ったのがよかった。今回は敵であるエンドレアスを含め、ネロ以外の王の子たちの描写は必要最低限で抑え、継承戦でもそれは同様であった。どうも作者は複数人を同じ舞台に上げることが苦手な印象を何作か読んで思う。舞台上に複数人キャラがいるものの主人公含め3人程度しかメインに立てない。それが第1章だけならいいが最初から最後まで同じメンバーでしか立ち回れない。なので今作の敵と敵の駒は消耗品という設定はよかったように思う。ただ、メインのはずなのにネロはただの気分屋なお姉さんであまり地獄の王の娘感がなかった。むしろエリザベートの方が思い入れがあるだけあり魅力的に書かれている。人物描写を丁寧に書けるだけあって残念だった。
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