ちばあきおを憶えていますか 昭和と漫画と千葉家の物語 の商品レビュー
ちばあきおの生涯を息子である千葉一郎氏が起こした作品。ストイックな姿勢、葛藤が感じられた。 代表者であるキャプテンやプレイボールを読みたくなった。
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漫画家ちばあきおのご子息が、ちば兄弟に聞き取った話などをもとにした評伝。 かつて『消えた漫画家』で読んで、自死で亡くなったことは知っていたが、 本書で、原因はアルコール依存症に起因するものだったということがよく分かる。 財布は持たせてもらえず、周囲の酒店にも販売禁止が親族から言...
漫画家ちばあきおのご子息が、ちば兄弟に聞き取った話などをもとにした評伝。 かつて『消えた漫画家』で読んで、自死で亡くなったことは知っていたが、 本書で、原因はアルコール依存症に起因するものだったということがよく分かる。 財布は持たせてもらえず、周囲の酒店にも販売禁止が親族から言われていた。 台所で料理酒を飲んだり、弟にカップ酒を買うために百円貸してと電話したり。 兄てつやのアシスタントをしている時も仕事場で酒を飲んだため、てつやに 叱責される場面もあったという。 盟友の武論尊も一緒に飲みに行くのを避けていたほどで、周囲がアルコール依存症を治療しようと必死になっていたのがうかがえる。 『プレイボール』と『キャプテン』の連載を同時に抱えている時は、心身の疲労がすごかったという。出稿した後のゲラにも赤字を入れていたというほどの完璧主義。作風そのものの真面目な人柄だったのだろう。そして休載を経て、『チャンプ』を連載中の1984年8月、41歳の若さで亡くなる。 著者はかつての父の年齢を超え、作品をもう一度読者に届けたいとプレイボールの続編を漫画家と取り組んでいる。自死遺族として、辛い年月もあっただろう。こうして取材に基づいた評伝を残してくれたこと、一読者として感謝している。本書は漫画史の貴重な一次資料だ。
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キャプテンは子どものころテレビでよく見た記憶がある。こんな作者の苦悩があったとは知らなかった。草野球チームの背番号の謎が最後に明かされるところに、筆者の筆力に感心した。やはり血のつながった親子。才能があるのでしょう。
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「キャプテン」「プレイボール」。41歳でなくなったちばあきあ。長男が語る一人のマンガ家の生涯。 「あしたのジョー」のちばてつやの実弟。満州引き揚げから人気マンガ家に。一家の波乱の昭和史を長男が書いた評伝。 作風と似た決して派手ではない愚直な人生。活動休止とアルコール依存症など...
「キャプテン」「プレイボール」。41歳でなくなったちばあきあ。長男が語る一人のマンガ家の生涯。 「あしたのジョー」のちばてつやの実弟。満州引き揚げから人気マンガ家に。一家の波乱の昭和史を長男が書いた評伝。 作風と似た決して派手ではない愚直な人生。活動休止とアルコール依存症など創作者の苦闘が描かれる。 今もファンを引き付けてやまない一人のマンガ家の傑作評伝。
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p60 日本の電力事業の礎を築き電力王と呼ばれた松永安左エ門は、事業で成功するには3つのTが必要だと述べている。大病、投獄、倒産のどれかを経験した人は強い、というのだ p187 ビートたけしは深見千三郎という師匠についていた。そして、たけしがいよいよ独立する時に、師匠は次のよう...
p60 日本の電力事業の礎を築き電力王と呼ばれた松永安左エ門は、事業で成功するには3つのTが必要だと述べている。大病、投獄、倒産のどれかを経験した人は強い、というのだ p187 ビートたけしは深見千三郎という師匠についていた。そして、たけしがいよいよ独立する時に、師匠は次のような言葉で弟子を送り出したという。コメの芸人になれよ。フランス料理だなんて考えるなよ。一発で飽きられるからな
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あー キャプテン、プレイボール読み直さないかんくなった。 亡き父を語る深淵なるファミリーストーリー。
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小学生の頃から今に至るまで、大好きな漫画が「プレイボール」だ。 挫けそうな時、谷口くんの努力にどれだけ力づけられ、田所さんご馳走してくれるカツ丼に惹かれたことか。 本書は、ちばあきお氏のご子息が書かれた回顧録である。 なるほど、この姿勢から谷口くんは生まれたのかと納得させら...
小学生の頃から今に至るまで、大好きな漫画が「プレイボール」だ。 挫けそうな時、谷口くんの努力にどれだけ力づけられ、田所さんご馳走してくれるカツ丼に惹かれたことか。 本書は、ちばあきお氏のご子息が書かれた回顧録である。 なるほど、この姿勢から谷口くんは生まれたのかと納得させられる。 「キャプテン」と「プレイボール」が同時に連載されていた関係で、「プレイボール」で試合の進行が遅かったのではないかという推測は面白い。
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私にとって漫画の神様の1人。身内でしか知らない事柄を改めて知らしめられ「チャンプ」連載中に受けた喪失感が昨日の事の様に蘇りました。
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著者の千葉一郎氏は、ちばあきお氏の長男で 現在はちばあきお氏の作品の管理や、プロモ ーションを行う会社の代表です。 だから現在グランドジャンプで連載されてい る「キャプテン2」や、その前作の「プレイ ボール2」も、彼の会社の発案らしいです。 その千葉一郎氏が「キャプテン」の連...
著者の千葉一郎氏は、ちばあきお氏の長男で 現在はちばあきお氏の作品の管理や、プロモ ーションを行う会社の代表です。 だから現在グランドジャンプで連載されてい る「キャプテン2」や、その前作の「プレイ ボール2」も、彼の会社の発案らしいです。 その千葉一郎氏が「キャプテン」の連載から 50年を節目に、父親の人生を辿ったのがこ の本です。 ちばてつやという偉大な漫画家を兄に持ち、 どのようにし作品の「キャプテン」や「プレ イボール」を生み出したのか。 驚くべきは「キャプテン」の連載一年後には 並行して「プレイボール」がスタートしてい るのです。 「キャプテン」は月刊誌、「プレイボール」 は週刊誌でした。 同じキャラクターのその後を描いたのが「プ レイボール」であったのに、進む速度が全く 異なるので、話にズレが出てきてしまう・・ そこで著者が選んだ手法は・・・。 50年前の謎が解き明かされる一冊です。
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