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核兵器について、本音で話そう の商品レビュー

4.1

8件のお客様レビュー

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2023/09/14

核の傘、核抑止、核不拡散、核廃絶etc.核をめぐる様々な議論について、各識者が意見を言い合う座談会の記録。 それぞれのテーマについての現状や課題を様々な立場から意見を出しているので、状況を把握するのに役に立った。 なにより、この座談会がウクライナ侵攻前の2021年9月に行われてい...

核の傘、核抑止、核不拡散、核廃絶etc.核をめぐる様々な議論について、各識者が意見を言い合う座談会の記録。 それぞれのテーマについての現状や課題を様々な立場から意見を出しているので、状況を把握するのに役に立った。 なにより、この座談会がウクライナ侵攻前の2021年9月に行われていて、この内容が語られていることに、まずびっくりした。 ロシアによるウクライナ侵攻の状況を見ていて、ロシアの核使用のハードルがものすごい低いことを痛感させられたし、それとは別に中国の核戦力を含めたあらゆる軍事力増大に恐怖を覚える昨今だが、そのあたりどのように対峙していくべきなのか、どういう議論をしていくべきなのか、考える参考になった。

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2023/04/20

本書の中では、当然ロシアにも言及されるんだけど、凄いタイミングというか、座談会は侵攻前で、上梓は侵攻後というねじれが出来している。読む側は、実際に起こってしまったことを知っている訳で、少し妙な感じにはなるんだけど、同時に色々なタラればも思い浮かんでしまう。政府寄りの肩書を持ってい...

本書の中では、当然ロシアにも言及されるんだけど、凄いタイミングというか、座談会は侵攻前で、上梓は侵攻後というねじれが出来している。読む側は、実際に起こってしまったことを知っている訳で、少し妙な感じにはなるんだけど、同時に色々なタラればも思い浮かんでしまう。政府寄りの肩書を持っている各人の対話だから、必然的に政府寄りの意見に傾くのは仕方ないけど、かといって、見て見ぬ振りも出来ない話題だなってのを改めて実感。

Posted byブクログ

2022/08/30

2022.02.24のロシアによるウクライナ侵攻の半年前の座談会だが、ロシア、北朝鮮、中国、アメリカをめぐる日本の状況について的確な議論がなされているのに驚いた.ジャーナリスト、元官僚2名、元自衛官の4名が文字通り本音で語り合っている.核抑止と核不拡散をいかにとらえるか.NPT:...

2022.02.24のロシアによるウクライナ侵攻の半年前の座談会だが、ロシア、北朝鮮、中国、アメリカをめぐる日本の状況について的確な議論がなされているのに驚いた.ジャーナリスト、元官僚2名、元自衛官の4名が文字通り本音で語り合っている.核抑止と核不拡散をいかにとらえるか.NPT:核兵器不拡散条約と核兵器禁止条約の問題.中国の核兵器の透明性、北朝鮮の内情等々、広範な議論が各人の得意分野と相手の意見を巧みに取り入れて、それなりの結論を導き出す.一流の人材だと感じた.それに比較して政治家のこの問題に対する明らかな不勉強が顕在化していると思った.中国の軍備拡張状況を踏まえて、日本の政治家が中国と東アジアの問題を議論し、世界にアピールする といったイベントが企画できないものだろうか.無理かな? いずれにしても、中国・北朝鮮の問題をいつものように先送りするパターンはいい加減にやめてほしい.

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2022/06/01

だめで、危険な議論だと思う(ウクライナ戦争のはじまったあとで読んでいるとなおさらのこと)。だけど、日本のトップにいる人たちがどうしてだめなのかを知るためにも必読の本だと思う。

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2022/05/11

第1章 核をめぐる現状 変化して5つのポイント 攻撃と防御の境が曖昧に スターウォーズ計画という契機 核抑止と核不拡散は一緒の話 第2章 台湾にアメリカの核の傘を提供すべきか 中国のICBMサイロ 外交と軍事をどう組み合わせるか 危機を経験した方が対話は進む 第3章 北朝鮮の...

第1章 核をめぐる現状 変化して5つのポイント 攻撃と防御の境が曖昧に スターウォーズ計画という契機 核抑止と核不拡散は一緒の話 第2章 台湾にアメリカの核の傘を提供すべきか 中国のICBMサイロ 外交と軍事をどう組み合わせるか 危機を経験した方が対話は進む 第3章 北朝鮮の核 3つの弱者の戦法 ターニングポイント NPTに穴があく 中国が大嫌い 第4章 ロシアの核 核を使うと公言する背景 ロジア人の頭の中・9割軍事 第5章 サイバーと宇宙 核抑止成り立たず インフラ落とし 第6章 日本の核抑止戦略 瓶の蓋論と裏腹だったシェアリング論 国会議論の質・冷戦時代より低下 第7章 核廃絶と不拡散 NATOの二重決定という先例 核のタブーを護る責任 核の使用を想定していた自衛隊の部隊編成

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2022/05/06

感想 核兵器について丁寧で構成が整理された議論になっており、言葉も平易で読みやすい。4名の元政府関係者、元共同通信編集員、元陸上自衛隊陸将による対談形式であり、やや俯瞰的で総論的な議論ながら、それぞれの経歴上の経験も織り交ぜて話しており、具体と抽象のバランスも良い。 アメリカとの...

感想 核兵器について丁寧で構成が整理された議論になっており、言葉も平易で読みやすい。4名の元政府関係者、元共同通信編集員、元陸上自衛隊陸将による対談形式であり、やや俯瞰的で総論的な議論ながら、それぞれの経歴上の経験も織り交ぜて話しており、具体と抽象のバランスも良い。 アメリカとの同盟関係や核関連の条約の変遷を振り返った後、中国、ロシア、朝鮮半島、台湾といった地理的な領域及びサイバー宇宙領域を議論した上で、日本の核抑止論を議論している。 当然のことながら、この一冊では最良の核戦略のようなものは結論が出ていない。日本が核を保有することの是非も含めて意見は分かれた。 戦況による戦術核の使用を名言しているロシア、絶対に核を手放さない北朝鮮、核戦力増強中の中国。ミサイル防衛のために迎撃ミサイルや抗堪性の補強も取りうる手段ではあるが、コスパが悪すぎる。 核保有も確かに視野に入れるべき。 しかし、 核を保有することは核抑止力を持つ一方で周辺国が核戦力を増強することを助長しかねない。核保有後の運用面にも不安が残る。核兵器の投射能力も保有する必要がある。国際条約への解釈も必要。 議論中にも述べられていたが、核の議論は国民的に議論して決めておくことが必要だと思う。核を取り巻く環境や万が一の周辺国による核使用を想定して、未来の国民が納得できる状態にしたい。

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2022/04/22

非核三原則が有効だった時期もあったかと思うが、常に時代にあった制度に変えていかないといけない。目的は非核三原則を保持するのではなく、二度と被爆を体験しないことだ。

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2022/03/31

核抑止と核不拡散を1セットで語る論理を理解できた。 タブー視されているが、安全保障を考える上で核について議論、声を上げていくこと、まず国民レベルで考えていくことが重要だと感じた。 世界中の国々の思惑や関係性も勉強でき、まさしくいま怒っているウクライナ危機に対するロシアの考えを知...

核抑止と核不拡散を1セットで語る論理を理解できた。 タブー視されているが、安全保障を考える上で核について議論、声を上げていくこと、まず国民レベルで考えていくことが重要だと感じた。 世界中の国々の思惑や関係性も勉強でき、まさしくいま怒っているウクライナ危機に対するロシアの考えを知るにも良い一冊だった。

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