屈辱の数学史 A COMEDY OF MATHS ERRORS の商品レビュー
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丸め誤差やプログラム数値の型の間違いなど、数学的なミスによって重大な事故が引き起こされた例を集め、詳しく解説している。 著者独特のシニカルなものの見方も洒脱で、最初から最後まで面白く読める
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数学的なミスによる失敗を数多く紹介した本。イギリスでベストセラー。著者は元数学教師のYoutuber。 笑える失敗から死者数が膨大な失敗までいろいろある。宇宙工学のミス・医療のミスはやはり死者が多い。 人間は失敗して当たり前でありそれを前提としたシステムを作るべきだ、と提唱し...
数学的なミスによる失敗を数多く紹介した本。イギリスでベストセラー。著者は元数学教師のYoutuber。 笑える失敗から死者数が膨大な失敗までいろいろある。宇宙工学のミス・医療のミスはやはり死者が多い。 人間は失敗して当たり前でありそれを前提としたシステムを作るべきだ、と提唱しスイス・チーズモデルを紹介している。 語り口が面白くブラックユーモアもあって楽しく読めた。
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『#屈辱の数学史』 ほぼ日書評 Day622 原題は"A Comedy of Maths Errors"、例によって、邦題ミスだ。内容は、現代の通り、人間が数字を扱う際に、どれだけ多くの、そして(軽妙な語り口ではあるものの)予想以上に致命的なエラーを冒して...
『#屈辱の数学史』 ほぼ日書評 Day622 原題は"A Comedy of Maths Errors"、例によって、邦題ミスだ。内容は、現代の通り、人間が数字を扱う際に、どれだけ多くの、そして(軽妙な語り口ではあるものの)予想以上に致命的なエラーを冒しているかを列挙した本。読んで直接何かの役に立つ内容ではないが、思い込みエラーのリスクを再確認し、自らを律するには、よいテキストになるだろう。 内容的には、例えば、メートル法か、ヤード・ポンド法か、我々素人でも、一度は確認するであろうところを、プロの設計や運用チェックがすり抜けてしまったことで、NASAの宇宙船が失われたり『何億ドルという損失だ)、多くの乗客を乗せた飛行機が危うくガス欠で墜落しかけたり、そうしたエピソードが500ページ近くに渡って紹介される。 もちろん筆者も手をこまねいているわけではない。(筆者の住む)イギリスのサッカー場を示す交通標識に対する抗議の件。 伝統的なサッカーボールは、黒い五角形と、白い六角形を貼り合わせて、ボールの球体を成しているが、同標識では、これが全て六角形になっているのだという。 幾何学によれば、六角形だけを組み合わせて球体を作ることは絶対に不可能であり、この誤りを正すため、なんと法律に定められる1万人分の署名を集めて、政府に陳情をおこなった。数学教師の面目躍如というところだが、実に非科学的な理由で、この陳情は却下されてしまう。 かように、論理的に正しいものが世の中に受け入れられない矛盾と、数学者は日々戦わねばならない。ただ、そのストレスは、我々凡人には想像もつかないのだが。 という厳密さが要求される本自体が翻訳時に単位誤植をしているのも笑える。 「127ミリオン(1億2700万)匹の羊を所有していたとして、そのうちの25万ミリオン(2500万匹)を売ったとしたら、残りは何匹か」(p.357) どこが間違っているかって? 25万ミリオン(括弧の中)なんて計数方法はあり得ないだろう! エラーついでで言うと、著者はトリケラトプスとT-Rex(ティラノサウルス)の区別もつかないらしい(p.377)。 https://amzn.to/3z4y1WF
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レビューはブログにて https://ameblo.jp/w92-3/entry-12748912477.html
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数学史と銘打ってはいるものの、内容的には(一部、幾何やら統計なども扱ってはいるが)数学というよりも算数、計算の話がほとんど。うっかりやら、勘違いやら、コンピュータやプログラム上の制限などからくる「計算ミス」が引き起こした様々な失敗を具体的な事例を挙げながら紹介する本。 書名から期...
数学史と銘打ってはいるものの、内容的には(一部、幾何やら統計なども扱ってはいるが)数学というよりも算数、計算の話がほとんど。うっかりやら、勘違いやら、コンピュータやプログラム上の制限などからくる「計算ミス」が引き起こした様々な失敗を具体的な事例を挙げながら紹介する本。 書名から期待していたものとは少し違ってはいたが、取り上げられている事例など面白いし、プログラマとしてはいろいろ(フールプルーフなど)考えさせられる内容ではあった。
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