アインシュタイン回顧録 の商品レビュー
考えることについて考えた。ところどころ難しい表現があるが、そこ気にせず読む。 アインシュタインは天才とされるが、ニュートンやマクスウェルという先達に対するリスペクトがあってこそ。その辺りもおもしろかった。
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■■評価■■ ★★✬☆☆ ■■概要■■ ○アインシュタイン自身の回顧録が半分、日本人の著者がまとめたり、考察したものが半分という内容であった。 ○アインシュタインの人生年表や、数式(難しくて理解しきれない)もあったが、どんな考えでいたのかが分かる本となっていた。 ■■印象に...
■■評価■■ ★★✬☆☆ ■■概要■■ ○アインシュタイン自身の回顧録が半分、日本人の著者がまとめたり、考察したものが半分という内容であった。 ○アインシュタインの人生年表や、数式(難しくて理解しきれない)もあったが、どんな考えでいたのかが分かる本となっていた。 ■■印象に残ったこと■■ ●相対性理論という考え方が生まれたベースにあったのは、古典的なニュートン力学に加えて、マクスウェルの方程式という電磁気学、この2つがベースとなる概念であったし、熱力学の概念も参考にされていた。 ○いきなりそれが出てきたのではなく、下地があるんだよね、科学の進歩には。 ●15歳のときに親の事業の失敗で、ドイツからイタリアに移住。16歳のときにギムナジウムは中退して半年実家に逃避。スイスのチューリッヒ工科大学に受験するも文系科目がだめで不合格。21歳ではアルバイトと仕送り、無国籍状態で生活し、22歳でスイス国籍を取得して23歳でスイス特許庁に技官として就職。 ○ここまでの経歴だけ見れば、単なる一般人、しかもあまり順調そうではないようににしか見えない。 ●26歳(奇跡の年|1905年)で、光量子仮説、ブラウン運動、特殊相対性理論の3大論文を発表。 ○これは知識として知っていたてよいものである。 ●このとき、大学教授や助手ではなく、務め人であった。その後ドイツに戻り一般相対性理論は、その後37歳のときに最終的な論文が発表された。ドイツではヒトラーが政権を握ると、ユダヤ人排斥運動もあり、アインシュタインの首には現在価値1500万円の賞金がかけられた。 ○有史に名を残す学者であって、その人自身が望まずとも、アルキメデス、ラボアジェなど、処刑殺害されたひともいる。意外と科学者・哲学者も危険な職業である。 ●「考える」ということはどういうことなのか。なにかから受けた感覚や印象が記憶や脳内イメージになっただけなら、「考えた」ことにはならない。経験を重ねて一連のイメージ郡ができ、あるイメージから別のイメージを連想できるようになっても、まだ、「思考」とはいえない。けれど、イメージ群のうち、特定のイメージが始終自己主張するようになり、一見バラバラの情報をつなぎ合わせ、全体を秩序づけることがある。そんなイメージこそが思考を進める上で、かけがえのない道具(概念)になるの。脈絡のない連想は、脳みその運動にすぎない。それを「思考」に格上げするのが、主に「概念」の働きだと言える。 ○ちょっと難しい言い回しで何言っているかわからない。DMNの話として良いんだろうか。 ●4つの力をシンプルに、同様に扱うための統一理論に向けてアインシュタインも研究を進めていたが道半ばだし、現代でも研究が続けられている分野。 ○中学生の頃雑誌ニュートンを読むのが好きだったな。大統一理論の話もあったな。一方で、シンプルに扱うものが美しいというのは人間側の都合という話もある。人間は認知できるように単純化しないと取り扱えないから。そこでAIの活用が見込まれる分野もあるとのこと。 ●特殊相対性理論によって高速で動いているから時間が遅れ、一般相対性理論によって重力が弱くなることで時間が進む。それの差分により、衛星の中の時計は、地上に比べて1日あたり38.4μs進む。この差分があると、カーナビでは1日に1kmずれてしまう。そうならないように、地上とぴったり同じ時を進むように、衛星の時計を精密に時刻合わせしている。 ○相対性理論がどう役に立っているかわからないという人がいたら、もし相対性理論使っていないときみのカーナビは一日で1kmずれるよ。毎秒1cmズレて、明日には1kmズレているよ、とつたえると、わかり味が深いように思う。
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