聖巫女の守護者(Ⅱ) の商品レビュー
サビとシアの二人によって始まった世界再生の旅。ここに"翻訳者"のエルテルが加わった事で旅に彩りが増したね。また、超越的な態度が目立っていたシアの心理面に変化が見られた点も大きいかな 正直、第1巻を読んだ時点では本作がどこまでの広がりを持っているか不安に思う部分...
サビとシアの二人によって始まった世界再生の旅。ここに"翻訳者"のエルテルが加わった事で旅に彩りが増したね。また、超越的な態度が目立っていたシアの心理面に変化が見られた点も大きいかな 正直、第1巻を読んだ時点では本作がどこまでの広がりを持っているか不安に思う部分も有ったのだけど、この第2巻を読んで幾らか印象が変わったよ 聖巫女と守護者、その二人しか担えないと思われた世界再生の旅。そこに同じように「この人にしか担えない」役目を持つエルテルが加入した意味は大きいね。サビとシアだけで閉じかねなかった関係性がエルテルの存在に拠って広がった また、エルテルが非常にコミカルなキャラクターなものだから、元々コミカル要素の多かった道中が更にコミカルになった側面もあるのだけど(笑) 一方で、きちんとシアの隠された感情に気付いていた上で彼女の手伝いをしようとするのだから、基本的にイイ奴なんだろうなぁエルテルって エルテル登場回では勿論エルテルが抱えていた秘密が気になるけど、それ以上にシアの変化に目が向いてしまう ”白き龍”を復活させること以外は眼中になかったかのようなシア。そんな彼女が遂にサビの目がアリスにしか向いていない事を気にするように……! サビに惹かれるだけに留まらず、聖地の場所を記した聖書を持ち帰らなかったら…?なんて想像してしまうのは本当に予想外。 幼い頃から人間扱いされずに育ち、役目を背負った後も真っ当な生き方が出来なかったシア。そんな彼女だからこそ、自身を特別扱いしないサビに特別な感情を抱いてしまうのだろうね。だからってその感情が役目の優先度を下げかねないものになるとは思わなかったけど 8話で明かされた様々な設定は今後の物語を大きく左右することになりそうな… 元々はシアが持っていた聖力、それが他人に渡っているかもしれないとは。というか、一番肝心な能力をアリスが持っているってどういうことなの?なら世界に対して浄化を行おうとする際、どういう手順を踏むことになるんだ……? 聖都アスタルでの騒動はこの世界の歪みをまざまざと見せつけられるものになったね 教会の専横、それによって傷つけられる真っ当ではない者達。真っ当ではない方に含まれるサビにとって聖都の有り様は自分の生まれを突きつけられるものになったようで てっきりサビが虐げられていたのは貧困街で生まれたから、とかその程度の理由を推察していたけど、意外と重たい背景が有ったのか。 だからこそ、その背景をシアに怒りを見せたのは良かったな。でも、この姿勢はアリスの祈りが根底にあるというのはね…… サビへの想いを抱えるシア、クロウに必要とされたいカミル。誰も彼も思い通りにならない想いに悩んでいるね
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