北朝鮮外交回顧録 の商品レビュー
対北朝鮮外交の実務に関わってきた人の回想。 拉致カードをまだ北は持っているのでは、という推測とか興味深い。
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【「拉致問題」の解決とは何か。定義は難しいが何をもって解決とし、幕を引くのか。これは被害者家族の心情もあるため、政治的にも困難な問題であろう】(文中より引用) 第一次核危機、小泉総理訪朝と拉致問題、そして六者協議といった北朝鮮外交に携わり続けた外交官による回顧録。日本はどのよう...
【「拉致問題」の解決とは何か。定義は難しいが何をもって解決とし、幕を引くのか。これは被害者家族の心情もあるため、政治的にも困難な問題であろう】(文中より引用) 第一次核危機、小泉総理訪朝と拉致問題、そして六者協議といった北朝鮮外交に携わり続けた外交官による回顧録。日本はどのように北朝鮮と向き合ってきたのかを時系列的に記した一冊です。著者は、計6回にわたって北朝鮮を訪問した山本栄二。 閉ざされた国である北朝鮮との外交的なやり取りが興味深いのはもちろんですが、それ以上に興味深かったのは日本の政治家や世論の北朝鮮に対する見方がどのように変わってきたかという点。金丸訪朝に見られる国交正常化に向けた動きを支持する空気が過去のものになったとはいえ、わずかそこから30年あまりしか経過していないんだなと改めて驚きを覚えました。 読み応えのある回顧録でした☆5つ
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面白かった…。外務省当局者による、90年代〜近年に渡る北朝鮮外交の回顧録。全般に現場感漂う筆致で、特に米朝枠組み合意~KEDOの章は当時の雰囲気が生々しい程に感じられ(近年とは大きく異なるから想像しにくい筈なのに)、非常に引き込まれた。 北朝鮮危機について情勢を一貫して振り返った...
面白かった…。外務省当局者による、90年代〜近年に渡る北朝鮮外交の回顧録。全般に現場感漂う筆致で、特に米朝枠組み合意~KEDOの章は当時の雰囲気が生々しい程に感じられ(近年とは大きく異なるから想像しにくい筈なのに)、非常に引き込まれた。 北朝鮮危機について情勢を一貫して振り返った上で、まとめられた終章の教訓は学びが深く、特に北朝鮮の様に国家指導者・外交担当者が変わらない国家を相手にする際には、こういった方針・情報を共有して置く事が大切だと改めて感じた。 何事もそうだろうけど、時々のニュースで断続的・刹那的に触れていては物事は掴めないなということを、改めて痛感させられた一冊。
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