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「合戦」の日本史 の商品レビュー

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2024/07/26

戦後の軍事研究を忌避してきたアカデミーに対する警鐘を鳴らす本 ともすれば軍師や奇襲など物語としての歴史ばかりが語られるが、合戦の動機から動員人員まで実証的に検証されている ある意味ロマンを排除し、面白くない本であるからこそかえって面白いという逆説的な本である 時々引用されるN...

戦後の軍事研究を忌避してきたアカデミーに対する警鐘を鳴らす本 ともすれば軍師や奇襲など物語としての歴史ばかりが語られるが、合戦の動機から動員人員まで実証的に検証されている ある意味ロマンを排除し、面白くない本であるからこそかえって面白いという逆説的な本である 時々引用されるNHKの「風雲歴史大実験」はなかなか興味深そうで、紹介された本などあれば読んでみたいと思った

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2024/03/30

戦前は「ロマン」で物語られ、戦後は忌避されてきた軍事研究が、政治・外交研究の一環として重要性を増してくるという著者の考えには同意するものの、「科学的な研究」が可能か否かについては議論の余地があるように思える。

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2023/07/09

古今東西の合戦の実態を研究した本になります。 「軍師は本当に存在したのか」「奇襲は有効な手段なのか」などを現実的に考察している点が非常に興味深かったです。

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2022/05/25

日本の「合戦」、具体的には戦国時代を中心とする大名同士の戦争について、戦法、動員兵力、攻城籠城戦などについて分析している。このような「軍事」については、戦後日本の歴史学では研究されてこなかったため、未だ研究余地の大きい学問分野であるらしい。 本書では、「合戦」の勝敗はいかなるもの...

日本の「合戦」、具体的には戦国時代を中心とする大名同士の戦争について、戦法、動員兵力、攻城籠城戦などについて分析している。このような「軍事」については、戦後日本の歴史学では研究されてこなかったため、未だ研究余地の大きい学問分野であるらしい。 本書では、「合戦」の勝敗はいかなるものか、つまり、局所的な戦闘の優劣ではなく「合戦」の目的・意図を達成した・しなかったのはどちら側かという視点が重要という点は新たな発見であった。また、勝敗を決定する基本要素は戦力の多寡であることや、兵站の重要性という点もなるほどと思わされた。そのような意味で、戦闘のリアルを実感することができた。

Posted byブクログ

2022/04/23

2022/4/22 本郷さんの歴史解説の新書はとてもわかりやすくて、勉強になるなと思っていつも読んでいます。 合戦や戦いはこれまでの歴史の中で、戦術や、過度に美化された戦場でのエピソードなどばかりに注目が集まって、合戦の実際に着目してなされた研究が意外と少なかったことを指摘されて...

2022/4/22 本郷さんの歴史解説の新書はとてもわかりやすくて、勉強になるなと思っていつも読んでいます。 合戦や戦いはこれまでの歴史の中で、戦術や、過度に美化された戦場でのエピソードなどばかりに注目が集まって、合戦の実際に着目してなされた研究が意外と少なかったことを指摘されていました。 思えば確かに…と思いつつ、なぜ今日までそうした面での研究が十分になされてこなかったのか、そもそも合戦は実際にはどうだったのかと、この本を通して、より深い合戦のことを知ることができるのではないかと思います。 大前提としてあるのは「合戦に参加しているのも人である」ということ。 命が惜しいやる気のない人だっていたり、戦術の得意な人もいれば、苦手な武将だっていた。戦略を誤ったり、的確に戦場の状況を見極められることが出来るものもいた。 戦争へと突き進んだ日本が、いつのまにか皇国史観へと走り、少数で多数を倒すことこそ素晴らしく、そこには素晴らしい他を驚かせるような戦術があった…という幻想を、この本ではある意味打ち砕いてくれると思います。 合戦のそもそもの目的は何なのか、何をどうすれば勝利又は敗北なのかというような、根本的な部分で歴史上の合戦について考えていくことができ、人間のよりリアルな同時の様相を感じることができる、考えることができるような一冊だと思います。

Posted byブクログ

2022/04/17

合戦は奇襲作戦や強い武将などのこの力が強調されがちだが、実際は生身の人間同士の殴り合いなのだからゲームや本のようにはいかないよ、という部分は同意で、士気の上げ方や兵站や指揮命令系統が大事なのはよく分かった。 ただ、本書ではこういった軍事研究が日本ではタブー視され空白となっていると...

合戦は奇襲作戦や強い武将などのこの力が強調されがちだが、実際は生身の人間同士の殴り合いなのだからゲームや本のようにはいかないよ、という部分は同意で、士気の上げ方や兵站や指揮命令系統が大事なのはよく分かった。 ただ、本書ではこういった軍事研究が日本ではタブー視され空白となっているとのことだが、あまり内容に新規性がないように思えたので、空白というよりはすでに分かりきってること、、世界では研究されつくしてるから今更、、ということなのかとも思った。 戦国武将のリアルを想像しながら読めて、文章も分かりやすく、その点は面白かった。

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2022/03/22

<目次> 第1章  合戦の真実 第2章  戦術~ドラマのような「戦術」「戦法」はあり得たか 第3章  城~城攻め・籠城・補給・築城 第4章  勝敗~勝利に必要な要素とは <内容> 確かに戦後期の流れから、戦争史の研究は薄い。シロウトのずさんな読み物があるだけだ。プロの研究者とし...

<目次> 第1章  合戦の真実 第2章  戦術~ドラマのような「戦術」「戦法」はあり得たか 第3章  城~城攻め・籠城・補給・築城 第4章  勝敗~勝利に必要な要素とは <内容> 確かに戦後期の流れから、戦争史の研究は薄い。シロウトのずさんな読み物があるだけだ。プロの研究者として、こうした本で啓蒙してほしい。新書なので読み物レベルだが、きちんと見定めているものだと思う。

Posted byブクログ

2022/03/15

なぜ城攻めをするのか。軍師は本当にいたのか。本書ではこうした歴史ファン垂涎のテーマの虚実に迫ります。(仮)

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