五行歌集 まだ知らない青 の商品レビュー
水源純(みなもとじゅん)の歌は、しなやかだ。易しいひらがな遣いで紡ぐ言葉は、心のやわらかいところに触れてくる。 2015年の『しかくいボール: 子どものことばは道しるべ 』は子育てが中心の歌集だった。それから7年、水源純の新しい歌集には、恋歌が脈々と息づいていた。 「おかえり、純...
水源純(みなもとじゅん)の歌は、しなやかだ。易しいひらがな遣いで紡ぐ言葉は、心のやわらかいところに触れてくる。 2015年の『しかくいボール: 子どものことばは道しるべ 』は子育てが中心の歌集だった。それから7年、水源純の新しい歌集には、恋歌が脈々と息づいていた。 「おかえり、純ちゃん」
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第2歌集『ほんとう』から20年。水源純の恋歌がもどってきた! 水源純、第4五行歌集はそらまめ文庫からの出版となった。 著者のあとがきによると、コロナ下の閉塞感の中から、歌集をつくる決意をしたという。「子育ての歌を纏めた歌集『しかくいボール』を作ったものの、それ以外の20年分...
第2歌集『ほんとう』から20年。水源純の恋歌がもどってきた! 水源純、第4五行歌集はそらまめ文庫からの出版となった。 著者のあとがきによると、コロナ下の閉塞感の中から、歌集をつくる決意をしたという。「子育ての歌を纏めた歌集『しかくいボール』を作ったものの、それ以外の20年分の歌が、宙に浮いているような気持ちでいた」とある。 この言葉通り、20年間の出会いや別れ、人生の出来事、愛が、書き綴られている。 五行歌の会主宰、草壁焔太は跋文にて、「この歌集は、彼女のうたびととしての歴史の総集編のようなものである。真実、心、思い、人について優れた歌が、たくさんある。彼女は、人生のすべてをあますところなく、とらえ、描いてくれた」と語る。 彼女の歌の魅力である大きな包容力。その包容力は、まわりの大切な人はもちろん、自然や生き物、そして読者まで包んでくれるものだ。 今の水源純が、この20年を経て、前を向き輝いていることを証明した一冊だ。
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