今昔ばけもの奇譚 五代目晴明と五代目頼光、宇治にて怪事変事に挑むこと の商品レビュー
「人魚を食った橋姫」 不老不死は存在した。 出会ってから長年共に過ごしているわけでもないが、信用していたからこそ逃げる準備をするように命じただろうに。 「鵺の啼く夜」 襲われた人々の証言。 相手も頭の回転が速いからこそ選んだ手法だったのだろうが、少し気が緩んでしまったからこそ追...
「人魚を食った橋姫」 不老不死は存在した。 出会ってから長年共に過ごしているわけでもないが、信用していたからこそ逃げる準備をするように命じただろうに。 「鵺の啼く夜」 襲われた人々の証言。 相手も頭の回転が速いからこそ選んだ手法だったのだろうが、少し気が緩んでしまったからこそ追えたのだろうな。 「竜宮帰り」 龍宮に行ってきた男。 現実が辛過ぎたからこそ逃げ場を探していたのだろうが、脳内で作り上げた物語の中に潜り込む間は幸せだっただろ。 「妖狐玉藻前」 死を回避するために。 助けてもらったお礼を一度も言わないどころか、非礼で返したというのに自身の身分を利用するなんて酷すぎるだろ。 「鬼の王の首」 名を轟かせた理由は。 本当に力があったのかは分からないが、全てが的中するとなると自作自演を疑う者が出てきてもおかしくないだろう。
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途中まで読んだのですが、ラノベというほど軽くなく、とはいえ時代小説というのかなぁという感じというか。
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源頼光と安倍晴明の血縁の苦悩を見た(笑) 実際のところ、安倍晴明が注目されるのは今昔物語からだし、頼光の家系の鬼退治もねぇ~。 武士も陰陽師もそんなに身分は高いわけでもないしというのが、よくわかる一冊でしたね。それをうまく調理して、話を持っていくのがうまいのはいつも通りで楽しかったです。 シリーズ化してほしいなぁ。
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晴明から数えて5代目の泰親と同じく頼光から5代目の頼政のバディミステリー。さながら泰親がホームズ、頼政がワトソンという感じ。アイリーン的なな立ち位置の玉藻という女もいます。 泰親は陰陽師ですが、術や怪などはまやかしとして、謎の解決はあくまでも現実的なのがいいですね。この作品がシリ...
晴明から数えて5代目の泰親と同じく頼光から5代目の頼政のバディミステリー。さながら泰親がホームズ、頼政がワトソンという感じ。アイリーン的なな立ち位置の玉藻という女もいます。 泰親は陰陽師ですが、術や怪などはまやかしとして、謎の解決はあくまでも現実的なのがいいですね。この作品がシリーズ化するのかはわかりませんが、続くようであればモリアーティ的な敵が出ると面白いですね。
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晴明、頼光の五代目と書かれると「?」となるが、その正体を知って「ああ、あの!」となるという。 九尾の狐退治に鵺退治で有名なお二方でしたか。 有名な逸話の裏側には、こういう現実的な展開もあったのかもしれないなと、その解釈が興味深かった。 ただ全てが全て現実的なオチで終わるのかと思いきや、本物の怪異も出てくる二段仕掛け。 なかなか油断ならないお話だった。 特に竜宮のお話のラストは印象的だった。 本当に竜宮に行ってしまったのか、それとも抜け道があったのか。 その解釈は読者側も好きに想像できる終わり方だと思ったので。 意外だったのは、頼政、泰親、玉藻の和気藹々トリオをいつまでもは楽しめなかった点。 仕方がないとはいえ、一人、また一人と離脱していくのは、三人の掛け合いが楽しかっただけに寂しく思えた。 でも悲観的なラストではなく、前向きなラストだったのがよかった。 何より頼政がいい人なんだよなあ。 非常にお人好しで、和歌や物語が好き、自信なさげなのに、いざというときには体を張れるほどには強い。 素敵な武士さまでした。 お友達に欲しい。
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