墓から蘇った男(上) の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
仮釈放の身となり、警察官の仕事にも復帰したヨーナ。恋人との関係も順調で、穏やかな日々を送っていた。しかしある日、ヨーナのもとに、遺体で見つかった墓泥棒の自宅で、亡くなった妻の頭蓋骨が見つかったという知らせがくる。果たしてこれは偶然か、それともヨーナへのメッセージなのか。 タイトルからして、もしかしてまたかなって思うわけですが、やっぱりまただった!ユレックあっさり過ぎとは思ってたけど。。ヨーナの言うことを誰も信じてくれないが、いつもヨーナが正しいのだった。 ヨーナはルーミとフランスへ。ヴァレリアのことは知らないまま。サーガの父はつかまり、妹は保護。みんなバラバラだけどここからどうなるのか!
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登場人物が多く男性女性の区別がつきずらく、他の作品はもう少し警察一人一人の役割分担などが判別しやすかったりするんですが、結構誰が誰なんだかわからなくて苦戦した。書いている人の感情移入のせいで、読者が感情移入できないという。あと、なんか出演者に共感できる人柄がいなくて、でも下巻借り...
登場人物が多く男性女性の区別がつきずらく、他の作品はもう少し警察一人一人の役割分担などが判別しやすかったりするんですが、結構誰が誰なんだかわからなくて苦戦した。書いている人の感情移入のせいで、読者が感情移入できないという。あと、なんか出演者に共感できる人柄がいなくて、でも下巻借りてしまったのよー。うーん。
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「催眠」「契約」「砂男」と読み、サイコシリアルキラーの真髄を突き詰めていく王道北欧サスペンス~ちゃちい言い方かな。この3作で十分に、とてつもない作家夫婦の技巧と頭の中を感じ、疲れてしまった。 でひさしぶりの当作品~~えー、あの男が帰って来たんだ・・いやな予感はばっちり。 次々と襲...
「催眠」「契約」「砂男」と読み、サイコシリアルキラーの真髄を突き詰めていく王道北欧サスペンス~ちゃちい言い方かな。この3作で十分に、とてつもない作家夫婦の技巧と頭の中を感じ、疲れてしまった。 でひさしぶりの当作品~~えー、あの男が帰って来たんだ・・いやな予感はばっちり。 次々と襲い掛かる凄惨な場面とスプラッター・腐臭・・頁からにおいが立ち込めてきそう。フォントがやや大きいせいかサクサク読める(中身はきついけど) 題名そのものの状況に立ったヨーナ・・ただでさえ、妻を亡くした哀しみの底に在るというのに。 かの天才的警部サーガのみにはさらにえぐい仕打ちが・・生きているんだろうか・・・ Ⅾク社となれば「なぜに、此処迄作品の主役級が残酷な仕打ちに❓」と謎の解明が読みたい・・で下巻へ。
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久しぶりのこの感覚!超人?と言わざるを得ないようなスーパーサイコパスシリアルキラーの登場に、北欧ミステリーの真髄を見ました。とことんやってくれます。途中、誉田哲也氏の作品で見たようなグロ描写が出てきて打ち震えましたね←病気。これ、結末来るの?と思いつつ上巻終了。
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このシリーズを最後まで読みたい気持ちと、犯罪の残忍さが安易に増幅する物語への嫌悪感とが擦れ合うような読書体験を本書はぼくにもたらし、素直に人に勧められるかどうか自信を失いつつある複雑な心境の作品であります。 以上の段落は、ラーシュ・ケプレルの前作ヨーナ・リンナ・シリーズ第6...
このシリーズを最後まで読みたい気持ちと、犯罪の残忍さが安易に増幅する物語への嫌悪感とが擦れ合うような読書体験を本書はぼくにもたらし、素直に人に勧められるかどうか自信を失いつつある複雑な心境の作品であります。 以上の段落は、ラーシュ・ケプレルの前作ヨーナ・リンナ・シリーズ第6作『ウサギ狩り人』に関するぼくのレビューのエンディング。上の段落が、今回の新作に対するものにそのまま当て嵌まってしまい、それ以上でもそれ以下でもないところが、何とも残念。 例によって例により、過去作品のあの日あの時、死んだのか生き延びたのかわからないエリック・マリア・バルクの影が作品全体に投じられる。そうあのハンニバル・レクター博士を彷彿とさせる万能的な悪のコンダクターだ。なので本作はサーガとかシリーズであるというよりも、連続した大きな長編作品の一章というイメージが加速度的に強まってきたように見えてきた。従って本書を最初に手に取った読者には、物語の展開や過去事情を含め、人間関係やシチュエイションが全くわからないだろう。そんな方たちにこの手の作品は一体どう受け取られるのだろうか? また、それで良いのだろうか? かく言うぼく自身、前作までの人間関係図の過去の経緯のすべてを完全記憶しているわけでもないので、過去作に叙述が及ぶシーンの頻繁さは、かなりストレスを感じた。本来、シリーズぶっ通しで読んで初めて完全な面白さが得られるような造りなので、間を空けたり、途中を抜いたり、途中から読み始めたりでは、どの作品においても多くの部分がわかりにくい、あるいはまったく理解不能に陥るだろう。 以上の事情もあっての、訳者を変えてでもトライしてみせた、5か月目という異例の早さでの続編出版であったか? とは、深読みに過ぎるだろうか。 それでもスピーディかつショッキングな展開の多いバイオレンスの連鎖と、捜査側・犯罪者側間の駆け引きのスリリングさで、ページターナーぶりを失わないでいる筆力は流石と言わざるを得ない。 個人的には過去作や次作に引き継がれる点が多いことで、本書単独での評価がし難いという、生殺しに近い状況を押し付けられるタイプのこの手のシリーズはあまり好みではない。最近富みにスウェーデンを中心とした北欧ノベルに於いて、単独作品としての価値を失ってしまっているシリーズ作品が多いことに、少なからぬ抵抗を覚えつつ、何ともたじろいでいる次第。 とは言え、あと一作。本作で決着のついたあの人のことを背後に置いて、本作前篇をその個性で主に牛耳っていたもう一人のあの未決着な人物との最終ラウンドを何とか早めに見せてもらわないことには寝覚めが悪い。じりじり、ひりひりとするエンディングに、眠れなくなりました。
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このシリーズ新刊を読むことは、我らが主人公ヨーナ・リンナの生存確認、安否確認をすることとなる。 まず、びっくりする事件が起きる。 これは難事件だぞと、読者をふくめて皆が思う。 そして、ヨーナ・リンナの生存が読者にあかされる。 捜査に駆り出された彼は、素晴らしい冴えを見せる。 ダ...
このシリーズ新刊を読むことは、我らが主人公ヨーナ・リンナの生存確認、安否確認をすることとなる。 まず、びっくりする事件が起きる。 これは難事件だぞと、読者をふくめて皆が思う。 そして、ヨーナ・リンナの生存が読者にあかされる。 捜査に駆り出された彼は、素晴らしい冴えを見せる。 ダメージを食らう。 危険な目にあいながら、事件を解決する。 そして、理不尽なことにえらいめにあう。 つづく・・・・・・ というのが、これまでの各巻の流れだった。 さて、7巻目であるこの話やいかに?! え――――? なにこれ――――?! うそ――――! また死んだ――――! 頭おかしい――――! 助けて――――! 気をつけて――――! ああああああああ! こんな話だった。 読み終わったらヘトヘトだ。 『墓から蘇った男』 題名からわかるように、シリーズ過去作のアイツがテーマである。 シリーズ4巻目の『砂男』だが、本棚から引っ張り出して読み直しをする必要はない。 はじめに丁寧に説明してくれる。 読んだことがあるならば、その説明で思い出せる。 読んだことがないならば、読んだほうがいい。 『砂男』は面白い。強烈だ。読まないのは損だ。 読めば『墓から蘇った男』が、より強烈になるだろう。 それにしても、ラーシュ・ケプレルは恐ろしい。 作家夫婦が書いているのだが、この夫婦の頭はどうなっているのだろう、いったいどんな会話をしているのだろうと、巻を重ねるたびに思う。 訳者あとがきによると、次の巻が大きな山場になるようだ。 ラーシュ・ケプレルの頭の中には、それはそれは恐ろしいことが渦巻いているのだろう。 それが文字となり、翻訳されて、この手にする日を心待ちにしている。 それまで、せいぜいスタミナをつけておこう。
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オスロの集合住宅の住民から悪臭の苦情が寄せられ、警官が向かった先には、腐敗が進行し、腹部を膨張させ両足の開いた男の死体があった。一地方警察官として勤務し、数週間後に警察庁の警部に復職することになっているヨーナのもとに、色を失った監察医ノーレンが訪れる。死んだ男の冷凍庫には多数の切...
オスロの集合住宅の住民から悪臭の苦情が寄せられ、警官が向かった先には、腐敗が進行し、腹部を膨張させ両足の開いた男の死体があった。一地方警察官として勤務し、数週間後に警察庁の警部に復職することになっているヨーナのもとに、色を失った監察医ノーレンが訪れる。死んだ男の冷凍庫には多数の切断された人体のパーツがあり、その中に亡くなったヨーナの妻スンマの頭蓋骨があったというのだ。スンマの墓が荒らされたことにショックを受けるヨーナは、かつて対峙した怪物の狂気に満ちた記憶を蘇らせる……。 シリーズ第7作。版元が変わって、次々と翻訳が出るのは、本当にありがたい。凄惨な描写を振り払うかのような物語の推進力は健在。
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