恋する検事はわきまえない の商品レビュー
「転がる検事に苔むさず」の続編である連作短編集。倉沢、常盤、久我、有村それぞれが主人公としての物語です。前作を読んでからの方が、キャラクターの印象があらかじめわかっていて良いかもしれません。どの物語も個々のキャラクターの魅力が前面に押し出されている印象でした。 お気に入りは「健ち...
「転がる検事に苔むさず」の続編である連作短編集。倉沢、常盤、久我、有村それぞれが主人公としての物語です。前作を読んでからの方が、キャラクターの印象があらかじめわかっていて良いかもしれません。どの物語も個々のキャラクターの魅力が前面に押し出されている印象でした。 お気に入りは「健ちゃんに法はいらない」。ユーモラスでコミカルでありながらも、読んでいて胸がすくような爽快な物語。あまりに素敵すぎますよ、健ちゃん。彼がいったい何者なのかは、その前の物語で読者にはわかっていますが。じゃなければ本当に「この人何者!?」って感じですよねえ。 「ジャンブルズ」も楽しいです。新天地の倉沢がどのように活躍するか。そして彼女のこれからの活躍もまた読みたいですねえ。
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五つの短編集である。一般には検事の仕事はテレビ等で知っているが細かい事になるとよく判らない所がある。それと文章毎に話が飛んでしまい深掘りが足りない所があり戸惑ってしまう。 細かい表現が加えられたら更に面白味増したかも!
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ハートウォーミングな人情検察ものという新ジャンルを開拓した直島氏の「転がる検事に苔むさず」の続編、というよりはスピンオフの趣の作品。久我検事の弟子筋の猪突猛進・倉沢検事が大活躍の「ジャンブルズ」、久我検事の上司だった常盤春子元検事正の若かりし頃の健ちゃんとの馴れ初め物語の表題作、...
ハートウォーミングな人情検察ものという新ジャンルを開拓した直島氏の「転がる検事に苔むさず」の続編、というよりはスピンオフの趣の作品。久我検事の弟子筋の猪突猛進・倉沢検事が大活躍の「ジャンブルズ」、久我検事の上司だった常盤春子元検事正の若かりし頃の健ちゃんとの馴れ初め物語の表題作、その健ちゃんと倉沢検事と両想いなのに歯痒い感じが好印象の有村巡査との凸凹バディものの「健ちゃんに法はいらない」等、期待を裏切らない面白さに時間を忘れる。もう今から次作が楽しみ。。
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Amazonの紹介より 「特捜部初の女性検事」として期待と嫉妬を一身に背負う常盤春子は、着任早々、下水道事業の五社談合事件を任された。落とし所は末端社員たちの摘発――。しかし、取り調べ中に闖入してきた被疑者の幼なじみによって、捜査は思わぬ方向に転がり始めた。 築地の魚屋で働く男...
Amazonの紹介より 「特捜部初の女性検事」として期待と嫉妬を一身に背負う常盤春子は、着任早々、下水道事業の五社談合事件を任された。落とし所は末端社員たちの摘発――。しかし、取り調べ中に闖入してきた被疑者の幼なじみによって、捜査は思わぬ方向に転がり始めた。 築地の魚屋で働く男は、被疑者を庇いながら言葉を吐く。 「おれはよ、法に背いたのは人間じゃねえ気がするんだ。人間の周りを囲んでいる全体みたいなもんだ」 覚悟を決めた春子は、検察幹部仰天の一手に出た(表題作)。 見習い検事が異動先の鹿児島で一騒動を起こす「ジャンブルズ」、小倉支部の万年窓際検事が組織から孤立しながら凶悪暴力団に立ち向かう「海と殺意」ほか、全四話+αの連作短編集。 前作「転がる検事に苔むさず」は未読でしたので、それぞれの登場人物の関係性がちょっとわからない部分もありましたが、普通に楽しめました。女検事だけが主人公かと思いきや、次の話では別の主人公なので、ちょっと油断していました。 お堅いイメージの検事ですが、堅苦しさはありつつも、優しさや人情ある雰囲気、ちょっと笑いもあって、全体的にまろやかな検事のイメージとして残りました。 それぞれの話が程良い起承転結ながらも、後半からの展開が逆転劇を見ているかのような展開なので、どれも面白かったです。それでいて、それぞれが正義のために活躍している姿には輝く見えました。 前作を読んでからの方が、より楽しめるかもしれませんが、単独でも、読みやすく面白かったです。
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