東京大空襲の戦後史 の商品レビュー
地元の本屋閉店バーゲンセールにて購入。 何度も読むことが辛くなった。 しかし、知っておかなければならないとの思いで読了。 司法も立法も当事者が死んでいなくなることを待っているのか。 逃げずに消せと事実上の命令を出したのは国ではないか。 私の母親もギリギリで防空壕に避難したら、 ...
地元の本屋閉店バーゲンセールにて購入。 何度も読むことが辛くなった。 しかし、知っておかなければならないとの思いで読了。 司法も立法も当事者が死んでいなくなることを待っているのか。 逃げずに消せと事実上の命令を出したのは国ではないか。 私の母親もギリギリで防空壕に避難したら、 そこにいたのは町会の役員共だったという。 以来、我が家の家訓は「逃げろ」である。 都は被災者名簿を整理公開せよ。 国はおんぼろミサイルを買う金があったら速やかに戦災民間人の補償をせよ。 責任は感じるものではなく取るものである。 どこかの隣国のように未来永劫、恨み続けるのは愚かなこと。 責任は問えないがアメリカに焼かれた事実は伝えていかなければならない。 ドレスデンのような街と関係を築くべきではないか。
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戦後79年経ったが戦争はまだ終わっていない。 原爆や沖縄戦の被害者のことは考えたことがあったが、東京大空襲や名古屋大空襲などの被害に遭われたことの人をあまり考えたことがなかった。なんたることと思う。 亡くなった方たちはもちろんのこと、命が助かったても怪我や火傷による障害が残ったり...
戦後79年経ったが戦争はまだ終わっていない。 原爆や沖縄戦の被害者のことは考えたことがあったが、東京大空襲や名古屋大空襲などの被害に遭われたことの人をあまり考えたことがなかった。なんたることと思う。 亡くなった方たちはもちろんのこと、命が助かったても怪我や火傷による障害が残ったり、両親を亡くして孤児になり苦労されたり、国によって起こされた戦争による被害は非常に大きい。それなのに何の補償もされていない。軍人・軍属にはあったのに。その格差を問題にし、たびたび裁判を起こすが、ことごとく敗訴。立法府の仕事だと判決でも言われるので、国会に請願するも全く進まない。年をとる。だんだん亡くなる人が増えてくる。 本にも書かれていたが「被害者が死ぬのを待っている」。 国というのは国民を見捨てるものだとつくづく思う。現在の状況を見ていても。無力感ばかりが募るが、この賠償請求を続けている方達は「未来の国民のため」とおっしゃっている。「新しい戦前」と言われる現在。国民はみんな一緒になって「国」と戦わなければいけないのではないか。 第2章の扉の戦災孤児の写真に心がつぶれる。何が「浮浪児」だ。親戚に引き取られた人たちも大変な苦労をされた。子供たちにこんな酷い目に二度と遭わせてはならない。
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東京大空襲をめぐる補償の裁判についてが主軸となっている。 軍人と民間人との補償の差の理不尽や、防災法があり焼夷弾が降り注いだら消し止めることが求められており、大人が疎開することは許されなかった、ことなどが記載されている。 何故子供だけ疎開させて大人はもっと避難しなかったのだ...
東京大空襲をめぐる補償の裁判についてが主軸となっている。 軍人と民間人との補償の差の理不尽や、防災法があり焼夷弾が降り注いだら消し止めることが求められており、大人が疎開することは許されなかった、ことなどが記載されている。 何故子供だけ疎開させて大人はもっと避難しなかったのだろう、と疑問に思っていたのだが、なるほど、そういう事情もあったのか、と初めて知った。 しかし「軍人と民間人とで補償に差があるのは人権問題である」「戦争はみんな被害にあったのだから我慢せよ、というのは理不尽で犠牲の濃淡で補償すべき」という理論は、心情的にはわかるのだが、行政側の立場もまたわかるなあ、と思う。 国として成り立つためには、どうしても「軍」が必要で、であるならば軍務による死傷を国家として補償すうるのは当然である。民間人と同じ補償にしてしまっては、いざというとき人が集まらなくなるのでは、と思ってしまう。また、補償の濃淡を決めるにしても戦争という極限状態で客観的データを求めるのは難しく、けれど本人の証言のみで補償するのもまた難しい。などと考えると、なかなか国として補償に動かなかったのもわかる。実際沖縄戦でも3人の目撃者証言者がいるいないで補償が受けられる受けられないが分かれてしまって、溝が生まれているし……。 そういう点で、実際に四肢欠損などの身体障害&補償開始時点での生存者のみというのは妥当な落としどころに感じ、ぜひ東京大空襲の補償が実現してほしい、と感じた。
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国の補償の格差を訴える本である。 軍人や原爆の被害受けた人,沖縄において被害を受けた人には補償が政府によって行われているにもかかわらず。 大空襲の人やそれによって孤児になった人などには補償されていないことを取り上げている
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一夜にして10万人の民間人が殺害された東京大空襲では、77年が経過した今でも被害に苦しむ多くの人たちがいる。社会全体の無知や無関心、偏見に苦しめられながらも、国に対して救済を求めて立ち上がった空襲被害者たちの闘いと、政府や司法、立法の不誠実な対応を検証しながら、戦後の空襲被害者...
一夜にして10万人の民間人が殺害された東京大空襲では、77年が経過した今でも被害に苦しむ多くの人たちがいる。社会全体の無知や無関心、偏見に苦しめられながらも、国に対して救済を求めて立ち上がった空襲被害者たちの闘いと、政府や司法、立法の不誠実な対応を検証しながら、戦後の空襲被害者への対応を問いかける。 戦後、空襲被害者への補償を行わずに、米軍の作戦変更による無差別爆撃へ作戦変更を行ったカーチス・ルメイに、日本政府は1964年、「勲一等旭日大綬章」を送った。受賞理由は「航空自衛隊の育成ならびに日米両国の親善関係に終始高研的な努力と積極的な熱意をもって尽力した」であり、日本人被害者や遺族が「鬼畜」「皆殺しのルメイ」と呼んだ将軍に対してである。 日本は敗戦までの数年間、「戦時災害」として被害者と遺族に十分とは言えないまでも補償を行っていた。しかし、GHQのクレーマーは、「日本の軍人恩給制度は世界に類例を見ない悪辣きわまるもの」との理由で保障制度を廃止させた。その後、被害者「受任論」を強要し、一方で軍人恩給を復活させた。元軍人や軍属と遺族に対して、日本政府が60年以上に及び支給してきたのは累計60兆円。自民党員を含む超党派で取り組まれてきた特別給付金の要求額は1人1回切りの50万円、予算は30億円足らずであり、年金ではないにもかかわらず、政府は自民党を中心に立法化を拒み続けている。戦後補償問題で、政府側が民間人への保障を拒む際に主張する「雇用者責任論」である。軍人・軍属は政府が雇用していた。だから被害には補償する。しかし民間人は雇用していなかった。だから保障の義務もない、という言い分だ。日本国家の全体主義・軍国主義に振り回された民間人空襲被害への速やかな救済を願う。
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空襲被害者の三権への訴えがこの本のメイン。 それは勿論重要な事なのだが、どちらかと言うとより知りたかったのは空襲の被害大要と被害を受けた方々の戦後の暮らしについてだったので、いささかあっさりしていた。 3月10日を迎え手に取った一冊。 ジュンク堂書店難波店にて購入。
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本書は「余り知らなかった事案」のあらまし、一部の事項を掘り下げた内容を伝えてくれる。こういうことが在るから、読書は必要な営為だと思い至らせてくれるような一冊になっている。 第2次大戦時、1945年3月の「東京大空襲」が凄惨極まりないものであったことは伝えられている。本書はその凄惨...
本書は「余り知らなかった事案」のあらまし、一部の事項を掘り下げた内容を伝えてくれる。こういうことが在るから、読書は必要な営為だと思い至らせてくれるような一冊になっている。 第2次大戦時、1945年3月の「東京大空襲」が凄惨極まりないものであったことは伝えられている。本書はその凄惨な有様を伝えることを主旨としているのでもない。凄惨な戦禍を潜り抜けた人達の「その後」というようなこと、必死に生きた戦後が在って、惹起した問題意識とそれを巡る論議というような内容が語られている訳だ。故に本書は「戦後史」と号するのだ。 「東京大空襲」は夥しい数の「孤児」を発生させてしまった。都内に居合わせて家族を失ったという子ども達も在れば、疎開で他所に出ていた間に家族を失う羽目に陥った子ども達も在る。そうした子ども達は「孤児」ということになって、「各々の不幸」というような経過を辿ってしまう。 そして焼夷弾が街を焼き尽くすという事態の中、「生涯を通じて苦しむ羽目」という障害を負う人達も多数発生した。そして多くの人達の財産も損なわれた。 そういう情況については、「街に留まって街を護るのだ!」と“同調圧力”的なモノを生じさせるような公の施策も在って、その故に生じてしまったということも否定し得ない訳だ。 所謂「戦後」という期間、戦禍を潜り抜けた人々は各々に必死に生きていた。年月を経て、「国の施策で開戦し、戦禍が国土を襲い、人々が被災した以上、国の幾許かの補償が在って然るべきだ」という問題意識が高まった。そして「このままでは生涯を閉じられない!」と多くの人達が訴訟というような活動に身を投じることになる。 そういうような経過に関して、実は殆ど知らずに居た。それらを伝えてくれた本書には感謝したい。 「東京大空襲」に象徴されるような、第2次大戦期の日本国内の戦禍に関して、「未解決!?」という「国の施策で開戦し、戦禍が国土を襲い、人々が被災した以上、国の幾許かの補償?」という問題が在ることが解った。そういう本書に触れ、世界の国々の事情を何となく思わずには居られなかった。 少し以前、何となく「やや旧い?」という程度の以前に、色々な場所で戦禍が生じた。そして残念ながら今でも大きな戦禍が生じている。そういう地域の人々に関して、「国の施策で開戦に至った以上、幾許かの補償?」とか、「戦禍をもたらした“落とし前”を付けるべき人達による補償?」というようなことは如何なっているのであろうか? そんなことも思ったのだが、少し旧い経過を説くような内容を含みながら、「最近の情勢下でタイムリー?」というような気もした一冊だった…
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4月6日新着図書:【第二次世界大戦中の1945年(昭和20年)3月10日の一夜にして10万人もの民間人が殺害された東京大空襲の空襲被害者たちが、救済を求めて立ち上がった闘いの記録です。】 タイトル:東京大空襲の戦後史 請求記号:イワナミ300:ku URL:https://myl...
4月6日新着図書:【第二次世界大戦中の1945年(昭和20年)3月10日の一夜にして10万人もの民間人が殺害された東京大空襲の空襲被害者たちが、救済を求めて立ち上がった闘いの記録です。】 タイトル:東京大空襲の戦後史 請求記号:イワナミ300:ku URL:https://mylibrary.toho-u.ac.jp/webopac/BB28198418
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序章 命を削って訴える高齢者たち 第1章 一〇万人を殺した無差別爆撃 第2章 今日まで続く戦争被害 第3章 民間人差別 国の論理 第4章 「受忍論」と裁判 第5章 立法運動の開始 終章 未完の戦争――当事者が望んでいること 新聞連載をもとにした内容で、問題の全体像をわかりやす...
序章 命を削って訴える高齢者たち 第1章 一〇万人を殺した無差別爆撃 第2章 今日まで続く戦争被害 第3章 民間人差別 国の論理 第4章 「受忍論」と裁判 第5章 立法運動の開始 終章 未完の戦争――当事者が望んでいること 新聞連載をもとにした内容で、問題の全体像をわかりやすい形で教えてくれる(ただし、他の関連する問題=徴用工問題や慰安婦問題とのつながり/かかわりに関する言及は見られない)。とくに、空襲被害者たちの戦後の苦難と、空襲議連での議論と議会における議論のプロセスが詳しく紹介された点は重要。 民間人戦争被害者に対する「補償」を出来るだけ小さくしようとする政府のありようは、現在の日本国家が戦時体制からの延長線上に作られた事実を、あらためて突きつける。「パンドラの箱論」とは、まさに日本国家の正統性にとってのそれを意味しているのだ。
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戦後は未だ終わっていない。軍人、軍属の恩給とは異なり政府に切り捨てられた民間人の戦争犠牲者。遺族たちの長い戦後を追った一冊。 政府に直接雇用されていないとの理由から補償されない民間人、空襲と被害者。遺族や障がい者、孤児などの生存者の人数も相当に減ってしまった。それでも行われぬ補...
戦後は未だ終わっていない。軍人、軍属の恩給とは異なり政府に切り捨てられた民間人の戦争犠牲者。遺族たちの長い戦後を追った一冊。 政府に直接雇用されていないとの理由から補償されない民間人、空襲と被害者。遺族や障がい者、孤児などの生存者の人数も相当に減ってしまった。それでも行われぬ補償。 司法判断を避け立法に委ねながらも実現しない。 受忍論を掲げつつも占領終結後、速やかに復活した軍人への恩給。政府が一部の人の利益にしかならない政策をいつの間に行うのはいつの時代も変わらない。 そもそも空襲を知らない人も多いだろう。さらに日本人の多くが知らない事実に目を向けた作品。
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