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地方創生は古い建築物を見直せ の商品レビュー

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2022/04/24

福島県出身の建築家がふるさとに戻り、地元の歴史的建築物の再生・活用に取り組む中で、地方創世とのつながりについて語るという内容。 著者が携わったのは、温泉町のシンボルだった共同浴場、戦国時代から続く邸宅、東日本大震災で危機に瀕した老舗旅館などの再生。「福島には桃源郷がある」と絶賛し...

福島県出身の建築家がふるさとに戻り、地元の歴史的建築物の再生・活用に取り組む中で、地方創世とのつながりについて語るという内容。 著者が携わったのは、温泉町のシンボルだった共同浴場、戦国時代から続く邸宅、東日本大震災で危機に瀕した老舗旅館などの再生。「福島には桃源郷がある」と絶賛した写真家・秋山庄太郎の作品を展示する写真美術館も大震災の影響を受けたが、耐震補強も含めそのリニューアルにも従事した。さらには、旧分校跡地再生プロジェクトに国産杉の間伐材や端材で高級割り箸を作る会社の工場建設を結びつけるというSDGsそのものの仕事にも携わっている。 これら数々の建築物再生・活用を通して著者が伝えたかったのは、伝統技術の継承、資源の再利用や無駄のない活用、環境への負荷の軽減、安全性と文化財価値のバランスなど。 いずれも、地域が持続していくために大事な観点だ。 これらの観点から地方再生を考えるには、サッカー選手でもあった著者が最後に語っているように、各種専門家の叡知を集めチームプレーとしてプロジェクトを進める体制を整えたい。加えて、彼らを応援する「観客」や「サポーター」も。

Posted byブクログ