京都文学小景 物語の生まれた街角で の商品レビュー
京都、出町柳、百万遍付近に住んでいたのに、同志社大学とゆかりのある尹東柱、川端康成の『古都』と祇園祭の「七度まいり」、中原中也とスペイン窓、幸神社、フランソア喫茶室と新聞『土曜日』のエピソードは全然知らなかったので、大変勉強になった。
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フィクションなのであるが、まるで実際にあったことのように感じた。京都という街には今も昔も特別な空気が流れる。ということをうまく表現している。どれもよかった。
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所謂「ジャケ買い」だったが、それを詫びたくなる作品だった。 「東柱と東柱」 1番良かった。史実と創作のバランスが絶妙な塩梅。 何とも言えない読後感。 「京都が愛した姉妹」 都合良すぎる展開にやや閉口。前編が良かっただけに少し残念。 「スペイン窓の少女」 切ない展開だが、オチ...
所謂「ジャケ買い」だったが、それを詫びたくなる作品だった。 「東柱と東柱」 1番良かった。史実と創作のバランスが絶妙な塩梅。 何とも言えない読後感。 「京都が愛した姉妹」 都合良すぎる展開にやや閉口。前編が良かっただけに少し残念。 「スペイン窓の少女」 切ない展開だが、オチはちょっと纏まり過ぎな気がする。 もう少し距離を置いた関係でも良かったのでは。 「「土曜日」のフランソア喫茶店」 一番スリリングな展開で一番ミステリー風味。 ややアクロバッチックな仕掛けだが、すがすがしい読後感。 装丁も含め素晴らしい1冊。
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同じ名前を持つふたりの青年と少女 産まれてすぐに生き別れとなったふたごの姉妹 孤独な少年と近所の「おねえさん」 戦争中の大部屋女優と俳優 京都を舞台に すれ違いながらも時を超えて結びつく思いと出会いを描いた4作 ミステリというより人情寄りか
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京都を舞台に、文学をテーマにした4編の短編集。有名どころでは、川端康成「雪国」、中原中也。中也が一時住んだ、「スペイン風の窓」と呼んだ窓がある大正時代の家が、今でも京都に残っているらしい。その昔、京都で学生時代を過ごしたが、当時、その家のことは、全然知らなかった。そして、戦時中に...
京都を舞台に、文学をテーマにした4編の短編集。有名どころでは、川端康成「雪国」、中原中也。中也が一時住んだ、「スペイン風の窓」と呼んだ窓がある大正時代の家が、今でも京都に残っているらしい。その昔、京都で学生時代を過ごしたが、当時、その家のことは、全然知らなかった。そして、戦時中に同志社大学で学んだという韓国人の詩人、尹東柱(ユンドンジュ)、文学ではないが、戦前の京都で発行されていたという反ファシズム紙「土曜日」のことは、今回初めて知った。昭和初期からあるというフランソワ喫茶室には、今度、是非行ってみたい。
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京都 大好きな京都が舞台になっている しかし 普段手に取らぬミステリ系小説 それでも 文学×京都 なんと素晴らしい組み合わせ 思わず手が伸びる 昔と今と 不思議な巡り合わせ 繋がる事実 がっつりミステリでないところが またゆるっと読みやすかった
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