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真っ向勝負 嘉風自伝 の商品レビュー

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2024/06/18
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読んでいる今月、両国国技館に最も近い場所に中村部屋ができた。ついに親方嘉風の門出である。 本書は、嘉風関が相撲を始めたきっかけから学生時代、アマチュア横綱経験ながら前相撲から大相撲の世界に入り、親方になるまでのことが書かれている。この人の相撲は、本当に記憶に残るものばかりだ。勝った相撲も負けた相撲も、どれも見ている者に余韻を与えてくれた。 あの「横綱白鵬、待った」にも触れている。対戦相手の心情やその視線の先、後日談はとても興味深い。 また「変化」についても書かれている。 嘉風関は変化は事前に決めていたという。世の中のじさまばさまは変化が嫌いな人が多いが、変化は作戦と見極めの妙だと私は思う。たしかに見ている方としては長い相撲に比べると損した気持ちにもなる。関取の考え方を知れてよかった。 本書の最後には、親方が師匠として部屋を開いた時の指導の仕方にも触れている。理論的で優しい中村親方の今後の活躍が期待される!

Posted byブクログ