唯が行く! の商品レビュー
「ケアする対話」の読書体験から辿り着く。当事者研究、オープンダイアログについて体験も踏まえて物語風に書かれているので、また当事者として書かれているので分かりやすい。関連して、ナラティヴ・セラピー、中動態、そしてハイデガー、アーレント、バフチンへの言及など盛りだくさんであった。最後...
「ケアする対話」の読書体験から辿り着く。当事者研究、オープンダイアログについて体験も踏まえて物語風に書かれているので、また当事者として書かれているので分かりやすい。関連して、ナラティヴ・セラピー、中動態、そしてハイデガー、アーレント、バフチンへの言及など盛りだくさんであった。最後に今の私に一番響いた文章。最小のジャッジが、大きなジャッジに連絡し、他者を切って捨てる役割を果たしていることを自己観察すること。そうすることで、「人は『ジャッジする生命体』としての自分の本性に気づいて、自分の凶悪な刃が他者に振り下ろされるのを阻止しやすくするのではあるまいか。」
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面白いアプローチの本。 小確幸。しょうかっこう。村上春樹の造語。小さいけれど確かな幸せ。 発達障害の特性を人格と混同しないことにしている。私の発達特性を仮に悪魔の球根と呼ぶことにします。この名前に深い意味はありません。その悪魔の球根は私は嫌でも飼育せざるを得ない状況に置かれてい...
面白いアプローチの本。 小確幸。しょうかっこう。村上春樹の造語。小さいけれど確かな幸せ。 発達障害の特性を人格と混同しないことにしている。私の発達特性を仮に悪魔の球根と呼ぶことにします。この名前に深い意味はありません。その悪魔の球根は私は嫌でも飼育せざるを得ない状況に置かれていて、悪魔の球根のせいで、私はほとほと困らされてしまっていると考えている。そのように、自分の人格と分けることで、問題の処理が簡単になる。問題の外在化と呼びます。 パニックのようになった時は、パソコンみたいに自分で一旦強制終了して改めて再起動している。例えば湯船と冷たいシャワーを交互に浴びるなど。自分用に最適化されたメソッドを確立していくことが大切。 当事者研究 苦労を自分のものとして引き受け直すことで自分で扱えるものに仕立て直す。フランクル 苦悩において成熟し、苦悩において成長するのであって苦悩は我々をより豊かにかつ強力にしてくれる。 シアン組織 ユマニチュード(フランス語)人間らしさを意味する造語 認知症ケア 時間がないことが問題なのではなくその時間内にどんな行為を選択しているかが問題なのだ。
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発達障害関係の本を漁っていて、辿り着きました。読み始めると主人公、唯の躁的な熱狂具合に引き込まれていきます。唯の成長に、合わせて「当事者研究とオープンダイアローグ」の内容を深めていけました。合間に講義があり、難解ですが、それも読み進めることが出来ました。 最後に、唯のゲームブ...
発達障害関係の本を漁っていて、辿り着きました。読み始めると主人公、唯の躁的な熱狂具合に引き込まれていきます。唯の成長に、合わせて「当事者研究とオープンダイアローグ」の内容を深めていけました。合間に講義があり、難解ですが、それも読み進めることが出来ました。 最後に、唯のゲームブック(唯のその後が何パターンも書いてある)を全部読んで、逆に寂しさが募ったのは、私だけでしょうか…?
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オープンダイアローグに関心があって手に取った。 当事者研究。中動態。はてはハイデガーやアーレントも出てきて、ぜんぶ理解できたわけではないのだけど、患者と治療者がいる世界じゃなくて、ある意味みんな当事者なんじゃないの、と感じた。あと、ポリフォニー。ポリフォニーのある状態を作り出すの...
オープンダイアローグに関心があって手に取った。 当事者研究。中動態。はてはハイデガーやアーレントも出てきて、ぜんぶ理解できたわけではないのだけど、患者と治療者がいる世界じゃなくて、ある意味みんな当事者なんじゃないの、と感じた。あと、ポリフォニー。ポリフォニーのある状態を作り出すのがなかなかむずかしいなと。 興味をそそられたので、オンラインイベントなども見てみる予定。
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主人公の唯を含め、登場人物が魅力的です。 オープンダイアローグや当事者研究のポイントが、ストーリーの中でわかりやすく描かれていると感じます。 わりと淡々と物語は進みますが、読み手の想像力をかき立てるような面白さがあります。
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「オープンダイアローグ」「当事者研究」「自助グループ」「ミーティング」という言葉に親近感を覚える方には頷く箇所がいくつもあるのではないか、と感じた一冊でした。 この登場人物たちの中に自分も入って、みんなと一緒にお話してみたい、そんな気持ちが湧き上がってきました。 リアルなミーテ...
「オープンダイアローグ」「当事者研究」「自助グループ」「ミーティング」という言葉に親近感を覚える方には頷く箇所がいくつもあるのではないか、と感じた一冊でした。 この登場人物たちの中に自分も入って、みんなと一緒にお話してみたい、そんな気持ちが湧き上がってきました。 リアルなミーティングに気軽に参加できて、初めましての方と出会う機会を、また気軽に持てる世の中が帰ってくることを改めて願いました。
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自閉症の著者が双極症(未満)のヒロインを主人公にして紡いだ不思議な自助グループ・エスノグラフィー。内容盛りだくさんだけど、ぜんたいに静かな印象で、これが自閉症なのかとハッとさせられる。へたうまスタイルな挿絵は毀誉褒貶だと思うけど、自分はかわいくて好き。値段は高いです
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