異常 の商品レビュー
私は異常と対面した際、正常を精緻に浮かべ、正常に戻す手法に頭を巡らす。しかし、正常がない異常に出会したとき、私は何を指針に正常に辿り着けば良いのだろうか……。
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こんな小説は初めて見た、おもしろい。 乱気流に巻き込まれた旅客機が3ヶ月後に到着した。 実は3ヶ月前に便はすでに到着しており、今着いたのはまったく同じ便・乗客が重複することになった。 どちらかが偽物?宇宙外生命体?本人らは自分が本人だといい、対面して互いに驚く。 思考や記憶は一緒...
こんな小説は初めて見た、おもしろい。 乱気流に巻き込まれた旅客機が3ヶ月後に到着した。 実は3ヶ月前に便はすでに到着しており、今着いたのはまったく同じ便・乗客が重複することになった。 どちらかが偽物?宇宙外生命体?本人らは自分が本人だといい、対面して互いに驚く。 思考や記憶は一緒だが、3ヶ月のずれで違いが出ていること、それぞれの人生、今後どうなるのか。 そして驚愕のラスト。 散りばめられた文字や表現にも凝ってて楽しい。 22冊目読了。
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好きか嫌いかと言われたら好きな本。 某スペースファンタジーRPGや某バディ漫画や、某ホラーシリーズも実のところこんな設定だったので、真新しさはなく、なるほどなるほど、そういうことなのね。と思いつつ、この作品では、本当のところどうなのか、最後まで分からないというところと、上位の存在と一切コンタクトできないことで、もしかしたら、私たちも同じような環境にいるのかもしれないと思わせてゾゾゾ…とする。 登場人物それぞれの物事の受け止め方の違いが面白い。ラストで小説の中の世界がリアルなのかそうでなかったのかわかるようになっている。内容は全然違うのだけど、伊藤計劃の「ハーモニー」のラストを思い出した。 私はこういう内容もラストもすきです。 ただ第一章読むのが色んな名前が出て来て結構大変でした。
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ある事実を事実として受け入れる作業を群像劇風に描く。 群像劇ほど個々の関わりに意味はなく、ある共通の出来事を出発点に各登場人物の考え方、接し方を描いてる。 その出発点はSF的かつ不条理なものであるが、そこからの派生物として宗教的観点、哲学的観点、文学的観点が用意される。 人は...
ある事実を事実として受け入れる作業を群像劇風に描く。 群像劇ほど個々の関わりに意味はなく、ある共通の出来事を出発点に各登場人物の考え方、接し方を描いてる。 その出発点はSF的かつ不条理なものであるが、そこからの派生物として宗教的観点、哲学的観点、文学的観点が用意される。 人は、不条理な真実に対して、意外と適応できるのかもしれない。そんな人間の強さってあるよなあと思ってしまった。 自らが正気を保ちながら生きるために仕方なくとはいえ。
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あらすじを読んでおもしろそう!と思ったけど、結果としてはあまり私には合わなかった。 160ページほどが各登場人物の紹介に使われているけれど、どの登場人物もそんなに魅力を感じず、結構辛くなってきたけどでも二部に入れば驚きの展開があるんだろう!と思って読み進めたところ、確かに驚きは驚きかもしれないけど惹き込まれるような驚きではないというか…そうなんだ…くらいの気持ちで読めてしまって。 各登場人物たちがその異常事態にどう対処するのか、というところが結局一番えがきたかったところなのかな?と思ったけど、登場人物が多いせいでひとりひとりの印象は薄まるし何人分もの展開を読むので疲れてくる。 投げっぱなしのまま終わったところもあったし、それだったら登場人物を減らしてひとりひとりをもっと深堀りするか、お互いに関わり合いを持たせるような話になっていたらもう少し私の好みだったかもしれない。
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序盤はなかなかエンジンがかからず、よくわからないなーと思いながら読んでいましたが、第一部が終わったあたりでとんでもない事実が発覚。そのあとは、いったいどうなるのかと、ジェットコースターが下るかのように一気読みでした。 終わり方も最後のページは工夫が凝らされていて、初めて見るような締め方でした。 ただ、すっきりしたかと言われれば、うーん、人生は続く……という感じだったので、この小説のジャンルは何なのだろうと不思議な気持ちになりました。本の推薦文にはSFとミステリの融合とか、ベスト・スリラー2021選出と書いてありましたが……SFではあるかもしれませんが、そこまで科学っぽさはありませんでした。 あまり内容とは関係ありませんが、作中のアメリカ大統領が中国の国家主席を「キンペイ」と読んでいて、てっきり著者が作った名前だと思っていたら、まさかの習近平のことで、(地味に)ちょっとウケました。「キンペイ」って……確かに習を取ったらキンペイだけども(笑) でも英語の発音だとシージンピンとかだったような……まぁ、「ジンピン」だと余計に誰だか想像がつかなそうですが…( ̄▽ ̄;) ちなみにフランス大統領はマクロンさんでした。アメリカ大統領は名前が出てきませんでしたが……
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びっくりした~~~!! くっそつまんな……、いやいや、ちがうちがう。 えっと……、くっそ合わない。そうそう。合わない。 なにこれ。 嫌な予感はしたんだけどな~。 だってゴンクール賞だもん。 おフランス様の文学賞。 そりゃあね~、俺とは反りが合わん。 でもね。 例えば外国人からしたら芥川賞って敷居が高いでしょ。 それでもやたらと売れて、しかも世界で翻訳されてってなると「おっ!」って思うじゃん。 そんな感じ。 この作品ゴンクール賞にベスト・スリラー2021。フランスで110万部突破。40の言語で翻訳。 凄い。惹かれる。 そもそも言語って40もあったのかい。って、そこはいいけど。 表紙とタイトルもなんかそそるし。 それでつい手を出してしまったんですよ~。 いや、失敗した~。_| ̄|○ そもそもSFだとは思わんかった。 まあ、SFでもいいんだけど、SFって当たり外れが大きいんだよな。 もうね。 中学生が書いたのかな?って思った。 理系の中学生のなろう系? そんな設定。 それがおフランス様特有のまわりくどさやユーモアがぷんぷんで読みづらい。 さらに構成。第一部の150ページがほぼほぼ人物紹介で終わってる。だるい。 いや、いいんだよ。それでもおもしろければ。なのにもう、くっそつまん……合わない。 で、人物紹介がやっと終わってある事が起こるんだけど、それがどっかで聞いたことのあるような平凡さ。 先が読め過ぎてダルい。 ドラマかなんかで似たようなのなかったっけ? 人物描写ももっとなんとかならんかったのかな~。 たくさん出てきたが誰にも魅力を感じなかった。 そもそもいっぺんに人物紹介しないで、ストーリーを進めながらとか、やりかたいろいろあるだろうさ。 途中からもう読む気なくなったけど、とりあえずオチが読みたくて流して読んだけど、ひどいなあのオチ。 読むのに使った時間と目の労力を返してほしい。 あれで2700円って。図書館本だからいいけど。 買ってたら焼却処分するわ。売ったら別の誰かが被害に遭うだろうから。 文句なしの★1 ゼロでもいいかと思ったけど、一応意味は理解できたのでしかたなく★1です。 はい。好きな人にはごめんなさいm(__)m 個人の感想でございます。
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ゴングール賞を受賞した作品。重複人間というありえない話だけど、本当に自分の身に起こったら?どちらかの自分が新しい身分を得て別人として過ごすのか、家族や友達をシェアしながら暮らすのか?物語の最後が良かった。映画にしたら面白そう。
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妙にリアルなSF。 一見、何のつながりもみられない人々の生活の一端が綴られている。 パイロットの章になって、一気に底知れぬ不気味さに襲われた。 「プロトコル42」が生まれた箇所、「銀河ヒッチハイク・ガイド」読者ならニヤッとする場面かも。 表紙の写真も意味深。
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うーん、評価難しい。登場人物も多くて、フランス文学っぽい、まわりくどい表現があり、読みやすくはない。重複者との対面、という後半がメインなのかと思うけれど、どの人物にも、あまり感情が入らなかった。
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