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不死鳥少年 の商品レビュー

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2023/06/25

80年前の本当にこんなことがあったのか。 言葉でしか戦争を知らない僕らだけの時代になりつつあるいま、戦争を後世に伝える方法としての小説の役割は偉大だ。 洗脳がひどい時代にもある多様な価値観を表現しながら、戦争×青春×SFが抜群の配分でミックスされている。 ただただ暗い戦争物語では...

80年前の本当にこんなことがあったのか。 言葉でしか戦争を知らない僕らだけの時代になりつつあるいま、戦争を後世に伝える方法としての小説の役割は偉大だ。 洗脳がひどい時代にもある多様な価値観を表現しながら、戦争×青春×SFが抜群の配分でミックスされている。 ただただ暗い戦争物語ではないけど、それでいて十分すぎるほどに戦争の悲惨さを体験できるのが本書だ。

Posted byブクログ

2022/06/30

東京大空襲を取り扱った物語。 空襲によって死んでいく人々・・・ 昨日まで、今朝まで、さっきまで生きていた人々が次の瞬間燃えている・・・ 焼夷弾の仕組み、大規模火災時の火炎大旋風、有毒な煙など著者は空襲で逃げ惑う人々と無念の中で死んでいく人々をこのウナ限り多くの描写で記録している...

東京大空襲を取り扱った物語。 空襲によって死んでいく人々・・・ 昨日まで、今朝まで、さっきまで生きていた人々が次の瞬間燃えている・・・ 焼夷弾の仕組み、大規模火災時の火炎大旋風、有毒な煙など著者は空襲で逃げ惑う人々と無念の中で死んでいく人々をこのウナ限り多くの描写で記録している。 後書きにも書いてあったが、改憲の反対派も賛成派も、他人の思想に乗せられて適当な二択に答えるのではなく、太平洋戦争の末期の日本を学んだうえで議論を深めて欲しいと思った。 また、世界で今広がろうとしている戦争についても、宗教や経済、政治的な思想の尺度て測られた正義ではなく、世界に住む一人一人が不幸にならない事をを念頭に置いた判断で制裁や戦争への参加を考えて欲しいと思う。 太平洋戦争末期、東京大空襲の数日前から物語ははじまる。 真空管を作る工場で勤労奉仕に励む主人公のタケシ、彼はアメリカ人の父と日本人の母を持つハーフの中学生! 戦時中、ハーフである事から受ける大人達から受けるイジメと肩身の狭さ・・・ そんな、彼を救ってくれるのは、ミヤさんテツ、そして時田メリヤスの家族達!!! 青春と戦争がギュッと詰まった四日間の物語!

Posted byブクログ

2022/06/10

第二次世界大戦の東京下町 アメリカ人の父と日本人の母、姉がいるタケシ 母と日本に親戚の家に住んでいる 敵国の血が流れていることで学校や軍需工場でいじめにあう日々 ついにB29が爆弾をおとす 前半は時代や差別の目や餓えに翻弄されながらもそこにはタケシの友との青春が描かれている 後...

第二次世界大戦の東京下町 アメリカ人の父と日本人の母、姉がいるタケシ 母と日本に親戚の家に住んでいる 敵国の血が流れていることで学校や軍需工場でいじめにあう日々 ついにB29が爆弾をおとす 前半は時代や差別の目や餓えに翻弄されながらもそこにはタケシの友との青春が描かれている 後半は命を必死に守り、貫く姿が丁寧に描かれている 戦争を経験していない作者が聞いた話でここまで描くことに脱帽 私達が今いる平和な日本は当たり前ではない 世界の裏側では戦争や餓えもある そのことをいつも頭にいれて守らなければ

Posted byブクログ

2022/05/28

戦争と言えば、原爆が大きく取り上げてられるが、東京大空襲はそれと同じくらい語り継がなきゃいけない悲劇だと感じた。石田衣良さんもあとがきで、そろそろ戦争を知らない世代が書かなきゃいけないと言っていた。今はウクライナ情勢をニュースで見ない日はないけど、今だからこそもっと戦争の悲惨さを...

戦争と言えば、原爆が大きく取り上げてられるが、東京大空襲はそれと同じくらい語り継がなきゃいけない悲劇だと感じた。石田衣良さんもあとがきで、そろそろ戦争を知らない世代が書かなきゃいけないと言っていた。今はウクライナ情勢をニュースで見ない日はないけど、今だからこそもっと戦争の悲惨さを見つめ直さなくていけない。子供たちにも戦争の悲惨さを感じてもらい、この先もう二度と同じ過ちを犯さないように、中高生に読んでもらいたい作品。

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2022/03/08

はじめに/三月七日/三月八日/ 三月九日/その夜/おわりに 父はアメリカ人母は日本人。太平洋戦争が始まる前にアメリカから帰国した母子は日本でも阻害された生活を余儀なくされる。敵国人と結婚した女や敵国人の血を引く子供はスパイだと適視される。14歳になったタケシは親友に支えられなが...

はじめに/三月七日/三月八日/ 三月九日/その夜/おわりに 父はアメリカ人母は日本人。太平洋戦争が始まる前にアメリカから帰国した母子は日本でも阻害された生活を余儀なくされる。敵国人と結婚した女や敵国人の血を引く子供はスパイだと適視される。14歳になったタケシは親友に支えられながら仕事に励み生活をしていく。 そしてその夜 東京に焼夷弾が降り、たくさんの死者が通りに転がる中、家族を助けながら生きるために逃げ続ける。 タケシ! タケシ! ロシアに攻撃されているウクライナの人たちも恐怖に震えながら逃げていると思うと、 もうやめて!!! という気持ちが溢れる 殺さないで!!! 殺さないで!!!

Posted byブクログ

2022/02/27

いつもの石田さんの小説とは一味違って、今回は戦時中の日本のお話。 父親がアメリカ人、母親が日本人のタケシはまわりの憲兵や同級生から「非国民」となじられることもある。そんな中、東京大空襲があり、家族を守りながら逃げまどう。というお話。 あとがきに石田さんが「今、タケシと同じ年齢の1...

いつもの石田さんの小説とは一味違って、今回は戦時中の日本のお話。 父親がアメリカ人、母親が日本人のタケシはまわりの憲兵や同級生から「非国民」となじられることもある。そんな中、東京大空襲があり、家族を守りながら逃げまどう。というお話。 あとがきに石田さんが「今、タケシと同じ年齢の14歳ぐらいの子に読んでほしい」と書かれていたが、私もそう思った。私の世代は祖母や父母から戦争の悲惨さを聞いているが、今の中学生にはそういう体験を語ってくれる親戚はもうほとんどいない。 なので、小説で体験してほしいと思う。

Posted byブクログ