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同潤会代官山アパートメント の商品レビュー

4.2

26件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2022/03/25

4世代70年に渡る家族の物語。 淡い色合いで描かれた絵のような、しっとりしたお話でした。おじいちゃんやおばあちゃんのことを思い出したりしながら読みました。 今はなかなか会えない家族や親戚もいるけど、大事にしていかなきゃなと思いました。

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2022/03/05

同潤会代官山アパートメントという舞台と、そこに暮らした一家の物語という題材はいいと思うのだが、何せ70年間という年月に渡るものだから大風呂敷を広げたはいいものの、回収出来ていないストーリーが散見され、人物描写も深く描ききれていない登場人物が多かった様に感じた。 人を深く描くのな...

同潤会代官山アパートメントという舞台と、そこに暮らした一家の物語という題材はいいと思うのだが、何せ70年間という年月に渡るものだから大風呂敷を広げたはいいものの、回収出来ていないストーリーが散見され、人物描写も深く描ききれていない登場人物が多かった様に感じた。 人を深く描くのならこの分量なら中心人物は一人か二人に絞る。代官山アパートを深く描くのなら登場人物は空気の様な描き方に終始する。この位割り切っていたら楽しめた作品になったのではないかと思った。 ジュンク堂書店近鉄あべのハルカス店にて購入。

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2022/02/27

1927年から1997年まで、1つの家族の4世代にわたる物語を、同潤会代官山アパートを中心に描いています。たったの70年なんだけど、関東大震災に始まり戦争を経て平成へと移り変わり、街の風景も文化も考え方もこんなにも変わっているんだということを再認識させられました。 読みごたえはあ...

1927年から1997年まで、1つの家族の4世代にわたる物語を、同潤会代官山アパートを中心に描いています。たったの70年なんだけど、関東大震災に始まり戦争を経て平成へと移り変わり、街の風景も文化も考え方もこんなにも変わっているんだということを再認識させられました。 読みごたえはあるけど決して難しい文章じゃない。これは幅広い世代に読んでほしいなぁ。

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2022/06/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

切なくて温かい、そんな読後感に浸っている。 大正14年から建設が始められ、平成8年に取り壊されるまで約70年にも渡って住まわれてきた同潤会代官山アパートメント。建築を専攻していた学生時代には、惜しくも取り壊されてしまった「近代集合住宅のレジェンド」として学んだ記憶がある。 本作を読んで、このアパートメントは多くの家族の物語を生んだ舞台あることが分かり、自分の中で血の通った温かい存在に変わった。 この小説の家族も4世代に渡って住み続けている設定だ。竣工と同時に入居した竹井と八重の夫婦から、取壊しを見届けた曾孫の千夏まで…それぞれの物語に常にこのアパートメントは寄り添っていた。 どの人物にフォーカスしても素敵だったが、一番印象的なのは、初代の竹井と八重の人柄。真面目で無愛想に見えて実は優しい竹井と、無口だけれど芯が強く行動力のある八重。 激動の時代の中、さまざまなトラブルが起きるけど、2人の人柄が最初から最後まで家族を優しく導いていている。後半の八重と進と千夏の東京タワーのシーンはすごく綺麗で泣きそうになった。 4世代に渡り、ちょっとずつこの2人の人柄や面影がのぞいてくるのも微笑ましい。 核家族化が進み、世代間や近所とのつながりが失われていく時代の流れの中、同潤会アパートメントもその生涯を一旦終えている。改めてなんだかとても切ないが、自分もこうしてどこかの住まいでこれから家族の物語を紡いでいくんだな、楽しみだなとも思えた。

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2022/02/13

【読み終わって感じたこと】 読了後、爽やかな風に吹かれたような晴れ晴れとした気持ちで満たされた。家族という繋がりの暖かさを強く感じた。八重や竹井をはじめとした登場人物たちは皆、互いを心から思いやり大切に思うことで、幸せな空間を築いていっていた。その象徴が「同潤会代官山アパートメン...

【読み終わって感じたこと】 読了後、爽やかな風に吹かれたような晴れ晴れとした気持ちで満たされた。家族という繋がりの暖かさを強く感じた。八重や竹井をはじめとした登場人物たちは皆、互いを心から思いやり大切に思うことで、幸せな空間を築いていっていた。その象徴が「同潤会代官山アパートメント」なんだなと思った。 【印象に残ったシーン】 「銀杏の下で 1958」の、八重が火事のアパートから浩太を救い出すシーン。自分以外の誰にも、過去の自分のように「くやしい」という思いをしてほしくない。妹の愛子が死んだ時、どれだけ苦しかったか。普段は物静かな八重の、揺るぎない思いの強さをひしひしと感じる場面だった。 【好きなセリフ】 「変わっていくことは避けられない。だとしたら大事なことを胸に刻んで生きていけばいい。これまでのことを。これまで亡くなった人たちとのことを。」 八重の独白。人の思いは不滅であり、永遠である。自分の内にある大切な気持ちは、自分の大切な人がきっと受け継いでくれる。そう思わせてくれる素敵な台詞だと思った。

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2022/02/06

同潤会アパートを舞台にした家族の物語。 1927年から1997年まで、約10年ごとに物語を紡いでいく。 ビブリア古書堂シリーズとは異なり、ミステリではないが、前の章に後の章に繋がるものが隠されていたり、ミステリ的な要素も入っている。

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