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ツルモク独身寮(愛蔵版)(Ⅴ) の商品レビュー

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2022/01/31

「ツルモク独身寮」愛蔵版第5巻。完結巻です。 おっさんになってから再読すると正太やみゆきさんの行動に、もやもやするところも多かったけれども、初めて読んだ時には素直に共感できたものです。 学生時代の無責任で自由な時間が、独身寮の田畑部屋とシンクロしているようだけど、社会人であると...

「ツルモク独身寮」愛蔵版第5巻。完結巻です。 おっさんになってから再読すると正太やみゆきさんの行動に、もやもやするところも多かったけれども、初めて読んだ時には素直に共感できたものです。 学生時代の無責任で自由な時間が、独身寮の田畑部屋とシンクロしているようだけど、社会人であるというだけで一味違う未知の存在に感じられました。共感と憧れが、ツルモクのような恋愛群像劇に惹かれる要素なんでしょう。 二人の女性の間でふらふらする正太の心情も、どうするどうなるとドキドキしていたもんですよ。傷つけといて振られた時には一方的に落ち込む正太とか、自分と置き換えてみたりしてね。 そんな状況になったことは、結局この歳になるまでなかったんですが。 それぞれの道を歩み出した正太たち。社会人となったから大人になるのではなく、人生経験で大人になってゆく。きっと、自分と向き合い続けることが大人であることの第一歩だと思います。いつその一歩を踏み出すのかは、自分次第ということか。 田畑さんが遅く見えるけど30歳です、作品終了時点で。30歳って、思ってるほど遅くないですし。初めて読んだ時の30歳というのは、とてつもなく遠い年齢で、大人の中の大人というイメージでしたよ。 現実はそんなことはなく。いくつになってもお子ちゃま人間はいるし、老成した年齢不審の人間もいます。 その人がどんな経験をしてきて、それを自分に活かすことができているか、なんですよ。 恋愛も要素の一つ。 昔を思い出しながらもやもやしながら、再読した「ツルモク独身寮」。学生時代に読めたことは、読むべきタイミングで読むことができたのでよかったと思っています。

Posted byブクログ