ソーシャル・コンストラクショニズムと対人支援の心理学 の商品レビュー
社会構成主義の概説、理論(周辺理論との関係も含む)、セラピーおよび研究実践について紹介されている。フーコーとのかかわりは、興味深く感じた。 幅広い視点で記載されていて社会構成主義について見通しを立てやすいようにもおもうが、それがゆえに、社会構成主義は文字通り「主義」であり「手法...
社会構成主義の概説、理論(周辺理論との関係も含む)、セラピーおよび研究実践について紹介されている。フーコーとのかかわりは、興味深く感じた。 幅広い視点で記載されていて社会構成主義について見通しを立てやすいようにもおもうが、それがゆえに、社会構成主義は文字通り「主義」であり「手法」や「理論」ではないという感想(読み切れてないかもだが)。ディスコース分析やエスメトロジーなどは、社会構成主義と関連してもクリアにつながっているという理解はできなかった。 なお、社会構成主義をベースとするナラティブセラピーの肝は、相手(問題はその人せいではないということも信じる)と変化できる可能性を信じて、向き合うということととらえた。専門的な訓練よりも、相手との関係性が重要に思うので、ある意味実践しやすいとも思える。
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書名どおりのテーマについて、日本における理論と実践に関する多様な著者による論文をあつめたもの。 第1章にヴィヴィアン・バーの「ソーシャル・コンストラクショニズムと心理学」という論文があって、その後に続く章は、その論文へのレスポンスという形になっている。 序文でソーシャル・コン...
書名どおりのテーマについて、日本における理論と実践に関する多様な著者による論文をあつめたもの。 第1章にヴィヴィアン・バーの「ソーシャル・コンストラクショニズムと心理学」という論文があって、その後に続く章は、その論文へのレスポンスという形になっている。 序文でソーシャル・コンストラクショニズムといってもいろいろある、というようなことが書かれているように、ともすれば、論者によって、内容的にも、言葉の使い方も、かなり異なる論文があつまりがちと思うわれるのだが、バーの議論をスタート地点にすることによって、全体の流れが理解できるし、論者による立場の違うもわかる気がした。
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