忘却の野に春を想う の商品レビュー
ー 奈良の富雄川のほとりを、自転車をぐいぐい漕ぎな がら、心のうちで思い切り叫ぶんです。 ふざけるなっ、何が近代だっ、何が建国し神話だっ、何が勲章だっ、何がオリンピックだっ、何が復興だっ、近代このかた百五十年余り、いのちを金に換えるための大がかりな仕組みや効率的な組織や大き...
ー 奈良の富雄川のほとりを、自転車をぐいぐい漕ぎな がら、心のうちで思い切り叫ぶんです。 ふざけるなっ、何が近代だっ、何が建国し神話だっ、何が勲章だっ、何がオリンピックだっ、何が復興だっ、近代このかた百五十年余り、いのちを金に換えるための大がかりな仕組みや効率的な組織や大きなイベントばかりを企んで、(大イベントにはもちろん戦争も入ります)、やつらはそれをいつも空疎な美辞麗句で目眩まし… ー「あとがきにかえて」の姜信子さん 去年の今ごろのことを、思い返していました そうです、あの無謀なオリンピック開催前のいまごろを 思い返してしまいました。 それと 本書中に登場する李政美さんのコンサートを主催させてもらった時に政美さんさんが ーどうしようもなくつらい時に、思わず口づさんでしまう歌があります。 とおっしゃっていたことを思い出しました。 石牟礼道子さん、森崎和江さん、 そして姜信子さん、山内明美さん もう一度 読み返してみようと思っています。
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