音楽 の商品レビュー
リズムが心地よくて、口ずさみたくなるような歌がたくさんあった。情景を思い浮かべながら読んで楽しい歌集だった。
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人が大好きな犬のような、犬が大好きな人のような歌集。 テレビ番組で自身の短歌を読者に「生活用品みたいな歌」と、言ってもらえて嬉しかったと語っていた、岡野大嗣さん。 「〜だね」「〜よ」と言った、肩の凝らないフランクなことば遣いで、まるで久しぶりにあった古い友人な懐かしさと親しみやすさを感じる。 『音楽』のタイトル通り、音楽と、ときどき犬、たまに猫。 特に犬は、出てくる度に嬉しくなってしまう。 日常が、ほんわか体感温度が上がるような、目に見えるすべてのものがほうっと光を帯び息づくような、そんな優しい気持ちになれた。 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 短歌関連でうれしいことがありました! 新聞歌壇に掲載された歌とラジオ『ほむほむのふむふむ』で紹介された短歌を載せさせてください! [世の中がどんなスピードでも君は自分の速度で袋詰めする] [アバターのわたしが母と喋りおり心は遠く彼岸へと泳ぎ] 選者のおふたりには多大なる感謝を! いつも読んでくださっている方にも感謝します。
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先日木下龍也さんと一緒にトークイベントされた岡野さんの第三歌集。イベントで購入した共著歌集が良かったので、後日こちらを購入。運よくまたもサイン本。帯には、「忘れたくないものを忘れても平気になるために短歌を作っている。今はそう思っている。」通常歌集より一回り小さいサイズなので持ち運びしやすい。 カラオケやライブや音楽を聴いている時間、生活感のある風景など等身大の歌が多く、じんわり優しい気持ちになれる。ライブに行きたいな、音楽の歌つくってみたいな。ニルヴァーナの歌にはテンション上がった! 残念ながら次が最後の曲ですと残念をみんなで抱きしめる (カラオケあるある、とても楽しい時間もいつかは終わるという場面の切り取り上手い) 持ってるしいつでも聴ける曲やのにラジオで流れるとうれしいね (ああ、ラジオ聴いていて自分の好きな曲が流れるときの心情) 試聴機のボタンの効きづらささえも愛せたCDショップだったな (視聴する前のあのドキドキ感含めての音楽だった) 10000回きみが聴いたという曲の10001回目をきみと聴く (きみが好きな曲を共有するという贅沢!) 耳がまだライブハウスにいる夜道うまく心を動かせなくて (ライブの後の興奮冷めやらぬ状態、耳に注目するのが凄い) つぶれてたクリームパンを鞄から出す今日ずっとたのしかったな 有名なパンが手提げに入ってるときどき覗きながら帰ります (パンがあるとなんであんなに楽しい気持ちになるのでしょう、おにぎりも好きだけどパンだから生きる高揚感)
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日々の中にこんなにも瑞々しい瞬間がある。言葉と感情と光景がスーッと入ってくる感じ。なんかこう映画のような。それはそれは美しい一瞬。 私は感じられているかな。詩は慰めにも光にもなるものだな。
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音をよんでいるという感覚がこんなにも馴染むのは短歌だからだとおもう。音楽、犬ってことばが多いのが印象的だった。何かあったとき、すっとひらいたらお守りみたいになってくれることばがいっぱいあった。 「夏ちょっと花火見えるよ、みにおいでよ」「行くよ、みえてもみえへんくても」 p9
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本当に、何気ない一瞬を切り取るのが上手い歌人だと思う。 生活していたら、一瞬で過ぎ去ってすぐ忘れてしまうような機微を、丁寧に繊細なままで、掬い上げてくれる。 ああ、こういう気持ちあった。そういう瞬間あった。と、読み進めるにつれて、記憶の中の感度がどんどん上がっていく。
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うわ〜、めっちゃ良かった 寝る前に少しずつ大切に読んだ この本を買うときに初版本だけ表紙の色が違うんですよって教えてくれた本屋の店主さんとの会話も思い出
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岡野さんの歌集は「たやすみなさい」に次いで2冊目。 どこまでもやさしくあたたかい世界が広がっていて、そのやさしさにいつも救われています。
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装丁が本当に素敵。もちろん短歌も素敵。 「忘れたくないものを忘れても平気になるために」というのがどういうことなのかいまいち分からなかった。日記を書くみたいなこと? 日常の、あ、と心が動いたような瞬間を切り取ったような作品たち、音楽も美味しいものもいいよなあ 自分も短歌を残して...
装丁が本当に素敵。もちろん短歌も素敵。 「忘れたくないものを忘れても平気になるために」というのがどういうことなのかいまいち分からなかった。日記を書くみたいなこと? 日常の、あ、と心が動いたような瞬間を切り取ったような作品たち、音楽も美味しいものもいいよなあ 自分も短歌を残してみようかなと思ってしまう 「言いたくて買ったミモザと食べたくて買ったドーナツ いい帰路でした」 好きだなあ!
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色々な現代短歌を読んでみて、この人が好き!と思ったのが岡野さんでした。図書館で借りるより、手元に置いておきたいのが歌集です。 あとがきや帯にあるように、「忘れたくないものを忘れても平気になるために」作られた短歌たち。買ってすぐに読み切ってしまったけれど、これからも何度も開いて、...
色々な現代短歌を読んでみて、この人が好き!と思ったのが岡野さんでした。図書館で借りるより、手元に置いておきたいのが歌集です。 あとがきや帯にあるように、「忘れたくないものを忘れても平気になるために」作られた短歌たち。買ってすぐに読み切ってしまったけれど、これからも何度も開いて、そこに書かれている言葉に触れるだろう。 ふだんなにげなく目にしている日常のワンシーンの、素朴な疑問や、小さな感動を切り取ってくれるのが短歌だと私は思う。うまく言葉にできないことを、代わりに表現してくれるような気がして、日常を大事にしたいと思える。私は岡野さんの歌う希望が好き。 生徒には短歌はよくわからないと言われる。読み方なんてあるのかしら?と思う。作者が見た景色をみなくてもいいじゃない。もっと自由に短歌を読んでほしい。たくさんある短歌の中から、小さくて綺麗な宝石を見つけるみたいに、心に響く短歌を見つけて大切にしてほしいと思う。そんな短歌との関わり方ができそうな作品でした。
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