ボクサー の商品レビュー
ハートの刺繍がついたグローブで、ボクサーはひたすら打ち続ける。父さんの形見のグローブをはめ、昼も、夜も、何年も、あらゆるものを打ち続けた。打つものが無くなったとき、ボクサーは、打つ意味について考える。 ボクサーは、ひたすらに打つあいだ、何を考えていたのだろうか。読み進めていくう...
ハートの刺繍がついたグローブで、ボクサーはひたすら打ち続ける。父さんの形見のグローブをはめ、昼も、夜も、何年も、あらゆるものを打ち続けた。打つものが無くなったとき、ボクサーは、打つ意味について考える。 ボクサーは、ひたすらに打つあいだ、何を考えていたのだろうか。読み進めていくうちに、「打つ」という行為がなにかのメタファーなのではないかと感じ始めた。父親から受け継いだ思いを胸に、何かと戦っていたのではないか。グローブは、本当にグローブだったのだろうか。考え過ぎかもしれないけれど、ふと、戦争や少年兵を思い出した。強い力を持ったときに、その使い方を考えることの意味と大切さを考えさせられる絵本だった。
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ボクサーは、打って、打った。 打って、打った。昼も、夜も。 表紙からストイックなボクサー生活の絵本と想像していたら、説明も何もなく、ひたすら彼は打ち続けてた。 ハートの刺繍が入った父の形見のグローブで、とにかく打つ。 カラフルで鮮やかな風景の中、ボクサーは打つ。 ひたすら打っているボクサーがだんだん不気味に思えてきたところで、ボクサーが立ち止まってホッとした。
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1度見たら忘れない、腕のながーいボクサーとその息子が織りなす、ちょっとだけ切ない物語。 そのストーリーや特徴的な絵もさることながら、原作に対する、翻訳者と編集者の暖かい想いが伝わるのが、買ってよかったとつくづく思う最大の理由だ。
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