英語リーディングの認知科学 の商品レビュー

門田修平(著者),髙瀬敦子(著者),川﨑眞理子(著者)

2024/03/15

専門書と一般書の中間、やや専門よりの本。
一般書で引用されているような多読の有効性やそれを示す実験を行ってる先生方が直接書いているので間違いがないし、誤解もない。非常に興味深いが少し固い。学校の先生方でも教育熱心な方でなければ読まないだろう。
直近で読んだ「英語学習2.0」（プログリット社長の本）で引用していた理論が多く書かれており、あちらの方が読みやすかったかも。
リスニングには、リーディング、多読が有効でそれは認知コストの消費を抑える事によって理解の方に力を入れられるから、とのことだった。

本書でおもしろかったのはリーディングという書き言葉の処理は元々人間の脳にないために、視覚情報や空間的情報処理の脳領域を転用しているという事だ。人間という2万年前から進化していない乗り物を如何にうまくやりくりして使用しているかよくわかって嬉しかった。