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だから殺せなかった の商品レビュー

4

38件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    17

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

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2024/04/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

3分の2くらいまでは面白いけど想像してたよりは普通だな⋯と思っていたが、後半がすごかった。 犯人が誰か分かっても殺された教授をよく知らないし、そこまで感情移入できずそうなのね。としか思わなかった。しかし、陽一郎くんの手紙あたりから一気に入り込めるようになる。 対話の相手はどうして一本木記者じゃないといけなかったのか、タイトルの殺せなかった人物は誰なのか。知れば知るほど謎が解けていくスッキリ感と登場人物たちの心情を考えてしまい苦しくなる気持ちが両方くる。

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2023/11/17

文章の滑らかさが好き。語彙の多さは元新聞記者と知って納得した。 新作出てるっぽい。買おうか文庫出るの待とうか迷う。 売却済み。

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2023/09/12

最初の驚きは主人公の名前が作者の一本木透という名前だということ。私にはけっこう難しい言葉ばかりだったけど、主人公も犯人も頭脳派の策士で言葉選びがプロだと思った。それによって読んでいるこちらもうまく誘導されたな〜というかんじ。重要な人物の登場は少なめなので犯人分かったな〜と思ったら...

最初の驚きは主人公の名前が作者の一本木透という名前だということ。私にはけっこう難しい言葉ばかりだったけど、主人公も犯人も頭脳派の策士で言葉選びがプロだと思った。それによって読んでいるこちらもうまく誘導されたな〜というかんじ。重要な人物の登場は少なめなので犯人分かったな〜と思ったら後半また驚き。タイトルの意味もよく分かった。だから、なんだなーおもしろ!

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2023/07/12

新聞社について事細かに語られていて全く知識がない状態でも楽しめた。 愛は行き過ぎると歪み、一番愛しいものを思っての行動もから回る。陽一郎くんがどうか幸せであってほしい。

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2023/06/22

帯にもあるように劇場型犯罪ミステリー。新聞紙面を使って連続殺人犯と新聞記者との言葉での公開討論。 非常に面白かった。 お互いが知的で言葉巧みでどこか敬意をはらいながら、互いを批判しながらも互いに信頼を重ねていく様なやり取り。凄く巧緻な作品だと感じた。 テーマは前半は「潜在暴力...

帯にもあるように劇場型犯罪ミステリー。新聞紙面を使って連続殺人犯と新聞記者との言葉での公開討論。 非常に面白かった。 お互いが知的で言葉巧みでどこか敬意をはらいながら、互いを批判しながらも互いに信頼を重ねていく様なやり取り。凄く巧緻な作品だと感じた。 テーマは前半は「潜在暴力」かと感じてていたのだが、「家族」と「言葉」が作品全体に浸透している。 「言葉」について考えさせられた。 自分は新聞記者とかみたいに言葉を書く事を生業としてはいないが、声に発する言葉こそ言葉だろう。 「その一言」っていう場面なんか自他共に嫌というほど言ってきたし聞いてきた。 深く刺さる物も多くあり、刺さり方次第でプラスにもマイナスにもなる。 それこそ「暴力」にもなる。逆に「救い」になる時もある。 使い分けられるほどの知性がないため失敗ばっかりするけれど、自分の思っている事の表も裏も言葉として両面を話せれば自分という人間が分かってもらえるだろうし、自分本位だが自分は生きやすいはずだと確信している。 旨い言葉使いで的確に自分の気持ちを言葉にする語彙力と語学力が素晴らしい。 この作品の紙面での公開討論を読んでいてそんな気持ちを抱いた。

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2023/05/13

初めての作者作品。 読み始めて「あれ?」と思ったのが 作者と同じ名前の登場人物がいること。 文章自体はとてもかたいです。 哲学的な内容も含んでおり スルスルと読めるような内容ではありません。 けっこう考えます。 連続殺人犯が新聞紙面で記者と対話をするという 形式で物語が進みます。...

初めての作者作品。 読み始めて「あれ?」と思ったのが 作者と同じ名前の登場人物がいること。 文章自体はとてもかたいです。 哲学的な内容も含んでおり スルスルと読めるような内容ではありません。 けっこう考えます。 連続殺人犯が新聞紙面で記者と対話をするという 形式で物語が進みます。 読み進めていくうちに、真犯人はこの人では?と 予想をしたのですが、外れていました。 他にも最後に驚く事実も発覚して よく考えられてるなと思いました。 内容的にはかなり重い感じがしましたが それほど嫌な気持ちにはならず読めました。

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2023/04/15

面白かったです。作中の記者と作者さんの名前に関係はあるのかなという感じではありますが、最後のどんでん返しに驚きを感じました。作者さんご本人にも作品の題材の体験があったのかも…と感じさせるような描写でした。タイトルのだから殺せなったの意味を最後の最後に知ることになりますが、読後感と...

面白かったです。作中の記者と作者さんの名前に関係はあるのかなという感じではありますが、最後のどんでん返しに驚きを感じました。作者さんご本人にも作品の題材の体験があったのかも…と感じさせるような描写でした。タイトルのだから殺せなったの意味を最後の最後に知ることになりますが、読後感としてはちょっとモヤモヤする感じが残りました。

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2023/02/08

新聞記者・一本木透が連続殺人犯『ワクチン』と新聞紙上での公開討論をする。 『ワクチン』の犯罪を止めることができるのか? 『ワクチン』の動機、『ワクチン』の正体を討論を通して見破れるか? スピード感もあり、訴えかけるものもあり、読みごたえがありました。 終盤…ん?まだ引っ張るの...

新聞記者・一本木透が連続殺人犯『ワクチン』と新聞紙上での公開討論をする。 『ワクチン』の犯罪を止めることができるのか? 『ワクチン』の動機、『ワクチン』の正体を討論を通して見破れるか? スピード感もあり、訴えかけるものもあり、読みごたえがありました。 終盤…ん?まだ引っ張るの?てな感想も抱きましたが、読めば分かる!引っ張った理由。 楽しめました。

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2023/01/15

ヒント隠しが多いなあと、ネタバラしを読みながら思ってたが最後にやってくれた。終盤に至るまでも重い社会派ドラマを展開してたし、ラストでは印象をガラッと変えてくれるのは鳥肌だった。なかなかの読み応え。

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2022/12/02

「おれは首都圏連続殺人事件の真犯人だ」。大手新聞社の社会部記者の許に届いた一通の手紙。送り主は「ワクチン」と名乗り、首都圏全域を震撼させる連続殺人の凶行を詳述したうえで、彼に紙上での公開討論を要求する。絶対の自信を持つ殺人犯と記者の対話は、始まるや否や苛烈な報道の波に呑み込まれて...

「おれは首都圏連続殺人事件の真犯人だ」。大手新聞社の社会部記者の許に届いた一通の手紙。送り主は「ワクチン」と名乗り、首都圏全域を震撼させる連続殺人の凶行を詳述したうえで、彼に紙上での公開討論を要求する。絶対の自信を持つ殺人犯と記者の対話は、始まるや否や苛烈な報道の波に呑み込まれていく。果たして、犯人の目的は――劇場型犯罪と報道の行方を圧倒的なディテールで描出した、第27回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。

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