志村ふくみ染めと織り の商品レビュー
最近着物を習い始めたこともあり、気になって手に取った本。人間国宝に認定された志村ふくみさんは、30歳で染織をはじめ、植物本来の自然の色で染めることの重要性を説いてきた。植物の色を「いただく」という表現が素敵で、植物に限らず、ものづくりには自然のちからが必要不可欠で、物が豊かになっ...
最近着物を習い始めたこともあり、気になって手に取った本。人間国宝に認定された志村ふくみさんは、30歳で染織をはじめ、植物本来の自然の色で染めることの重要性を説いてきた。植物の色を「いただく」という表現が素敵で、植物に限らず、ものづくりには自然のちからが必要不可欠で、物が豊かになった現代人の私達は、その有り難みを忘れてはならないと感じた。本書に載っていた志村さんの作品の中で、琵琶湖に沈む夕陽をイメージした着物があり、私はゴッホの絵画を連想した。「フランソアの壁」もヨーロッパの石畳から着想を得た作品のようで、洋が和に自然に溶け込んでいるようで、シンプルだけど華やかで洗練されたデザインだと感じた。着付けの次は、機織りについても挑戦してみたくなった。
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志村ふくみさん本人の著書も素晴らしいものばかりだが、この本は身近な人のインタビューも織り交ぜ、志村さんの人物が立体化に浮かび上がる。柳宗悦とのすれ違いなど、本人の筆では書きにくかっただろう。コロナ禍に至るまでの最新の状況を知ることができた。 口絵の写真で紹介された作品にも目を奪...
志村ふくみさん本人の著書も素晴らしいものばかりだが、この本は身近な人のインタビューも織り交ぜ、志村さんの人物が立体化に浮かび上がる。柳宗悦とのすれ違いなど、本人の筆では書きにくかっただろう。コロナ禍に至るまでの最新の状況を知ることができた。 口絵の写真で紹介された作品にも目を奪われた。「フランソアの壁」「柳の国」どちらも、ぜひ実物を見たい。
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