小鳥たち マトゥーテ短篇選 の商品レビュー
これはあくまで私個人の感想ですが。 読書に何を求めているかにもよると思いますが、私の場合は仕事や人生の苦や辛や疲や嫌から離れ自分を癒したいです。なので、表紙や帯の紹介文からほのぼのしたものを想像して、この本を求めました。 しかし…しかぁーし!この短編集の全ての短編がバッドエンドに...
これはあくまで私個人の感想ですが。 読書に何を求めているかにもよると思いますが、私の場合は仕事や人生の苦や辛や疲や嫌から離れ自分を癒したいです。なので、表紙や帯の紹介文からほのぼのしたものを想像して、この本を求めました。 しかし…しかぁーし!この短編集の全ての短編がバッドエンドに次ぐバッドエンド!!次こそは、次こそは、と読んでいくうちに、お、お、終わりい〜!?となりました。 「リリカルで詩的なリアリズムと幻想」…冷静に客観的に読めると、こういう風に見えるんだな…(遠い目) 表紙とタイトルは良かったのにな…
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いつものように適当に図書館で予約して借りたが、非常に高名な方で永年に渡り気になっている人だった。スペインは生まれた地域によって生き様が変わると思っているが、けっこうこの人の故郷は殺伐とした田舎っぽくて、いい感じだ。閉鎖的で噂ずきなくせに、噂をする人は嫌うという、閉鎖ドロドロ感を感...
いつものように適当に図書館で予約して借りたが、非常に高名な方で永年に渡り気になっている人だった。スペインは生まれた地域によって生き様が変わると思っているが、けっこうこの人の故郷は殺伐とした田舎っぽくて、いい感じだ。閉鎖的で噂ずきなくせに、噂をする人は嫌うという、閉鎖ドロドロ感を感じた。都会的だと洗練されていて、自分の好みじゃないのよね。変にわかりずらく、難しく、高尚っぽく文章を書くんじゃなくて、「自分が思ったことを共感してほしい、それが伝われば」という誠実な思いが伝わって良かった。久々に平和な感想。
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この本との出会いも表装だった。 荒削りだけど綺麗な色の緑と樹々が綺麗な絵だ。 いくつもの短編集である事も読むきっかけになった。 スペインの作家マトゥーテの本は、場所や人物名が耳慣れなくて澄まして読まないとわからぬまま終わってしまう。 お話はどれも短く読みやすいが、内容は温かい...
この本との出会いも表装だった。 荒削りだけど綺麗な色の緑と樹々が綺麗な絵だ。 いくつもの短編集である事も読むきっかけになった。 スペインの作家マトゥーテの本は、場所や人物名が耳慣れなくて澄まして読まないとわからぬまま終わってしまう。 お話はどれも短く読みやすいが、内容は温かいものから違和感が残るものまで様々。 御伽噺や童話かと思えば、哲学チックだったり宗教っぽいものもある。 めでたしめでたしで終わらないお話しもあって、こんな話ほど心に留まるものだと気づきをもらった。
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一篇ごとに読み応えがあり、考えさせられる。無垢がゆえの不幸とか悲劇に見舞われる内容が多く、子供が犠牲となる作品も少なくないので、面白かったとは言い難いところも。とはいえ、読書だけが与えてくれる優しさとか希望に満ち満ちてはいるので、満足。
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東宣出版のこの”初めて出会う世界のおはなし”シリーズは、だんだん見逃せない度が上がってきている。児童書?ヤングアダルト?というようなシリーズ名ながら、どうしてどうして、あにはからんや。よく知らない国のよく知らない作家の名前がたくさんあって、しかもよくて、世界はまだまだ豊かなのだな...
東宣出版のこの”初めて出会う世界のおはなし”シリーズは、だんだん見逃せない度が上がってきている。児童書?ヤングアダルト?というようなシリーズ名ながら、どうしてどうして、あにはからんや。よく知らない国のよく知らない作家の名前がたくさんあって、しかもよくて、世界はまだまだ豊かなのだなあと嬉しくなる。 さて、こちらは、スペインの作家の短篇集。結構人が死ぬのでよく考えると悲しいのだが、寓話のように淡々と語られ、そこにたまに小さな美しいもの温かいものがある、という、なんとも不思議なじんわり感に満たされる。
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