アウシュヴィッツ生還者からあなたへ の商品レビュー
「無関心は暴力そのもの以上に暴力的であり、世の中を動かす力がある」 本書は、あのアウシュヴィッツ強制収容所を生き延びたユダヤ系イタリア人のリリアナ・セグレさんが90歳の時に、イタリア、トスカーナ州にある「平和の砦」において語られた「ラストメッセージ」を日本語に訳したものです ...
「無関心は暴力そのもの以上に暴力的であり、世の中を動かす力がある」 本書は、あのアウシュヴィッツ強制収容所を生き延びたユダヤ系イタリア人のリリアナ・セグレさんが90歳の時に、イタリア、トスカーナ州にある「平和の砦」において語られた「ラストメッセージ」を日本語に訳したものです 冒頭の言葉は、セグレさんの言葉です ホロコーストに纏わる書籍は数多くあるが、やはり実際にそれを体験した人の言葉は重みが違うと思いました 特に印象に残ったのは、フィクションの中で語られる奇跡のような助け合いや友情は存在し得なかったと断言しているところです 収容所で全てを失った人たちが、明日殺されるかもしれない人と友情を築くことは、失うモノを作る行為だったのです えぐられる 何ができるわけじゃないけど、これからも読書を通じて、関心を持って勉強していきたいなぁと思いました そしてなんか差別が生まれそうなときに、見て見ぬふりをするのではなく、わーわー言う人でいたいと思いました わーわーてなんやねん
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アウシュビッツは義務教育での社会でも習うほど有名である。その悲惨さも知る人の方が日本人でも多いが、それだからこそ気づかない部分も多く、自分はまだまだアウシュビッツについて不完全な知識しかないのだと実感した。この本は生きる上でも歴史を知る上でもとても大切な事を教えてもらえる一冊だ。
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むごすぎる。 人間が、人間に対してこんなこと出来るんか。と、改めて思う。 戦争中はきっと、こんな事がいっぱいあったんやろうと思うけども、酷すぎる。 軍医も、名前変えて生き延びるとかありえない。 リリアナさんが仰ってた、無関心が1番ダメなこと。 本当にその通りなんだと思う。 もっ...
むごすぎる。 人間が、人間に対してこんなこと出来るんか。と、改めて思う。 戦争中はきっと、こんな事がいっぱいあったんやろうと思うけども、酷すぎる。 軍医も、名前変えて生き延びるとかありえない。 リリアナさんが仰ってた、無関心が1番ダメなこと。 本当にその通りなんだと思う。 もっと、色んなことに関心をもって学んで、考えて生きていかないと、また同じことが繰り返されてしまう。 平和の砦についても、それこそ、食についてもとても勉強になった。 とても、とても、色んな事を学ばせてもらい考えさせて頂けた本やった。
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わずか13歳にしてアウシュビッツ強制収容所に入れられ、死の行進を経験したリリアナ。 彼女が語り部を続ける背景には人類の戦争という惨たらしい歴史を繰り返さぬよう語り続けるだけでなく、現代にも残る憎悪に危機感を感じているからである。 「前に進むのよ。自分の足で一歩、また一歩」 というどんな過酷な状況であっても生きる選択をしてきた彼女のメッセージが印象に残った。
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映画「ライフ・イズ・ビューティフル」はナチスの強制収容所の様子を描いていますが、あの場所に夢などありませんし、家族のドラマなんてありません。彼が描いたように物事が運ぶなんてことはあり得ないことなのです。小さな子供は働けないので、収容所に着くとすぐに殺されました。生き延びているのは...
映画「ライフ・イズ・ビューティフル」はナチスの強制収容所の様子を描いていますが、あの場所に夢などありませんし、家族のドラマなんてありません。彼が描いたように物事が運ぶなんてことはあり得ないことなのです。小さな子供は働けないので、収容所に着くとすぐに殺されました。生き延びているのはとても奇妙です。ドイツ兵がくまなく探しているので、隠れていられるというのは不可能です。子供がおやつをもらって、ドイツ兵の子供と一緒にピクニックに行くなんてありえません。収容所の中でスピーカーを使って妻と会話するというのも不可能な話です。強制収容所でありえたこと、可能だったことは死だけでした。あの映画の中で事実と呼べるのはそれだけです。子供が母親と再会するというのは希望をかんじさせるとても美しい場面ではありますが、それはハッピーエンドのおとぎ話としての結末にすぎません。
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ユダヤ系イタリア人のリリアン・セグレさんは、13歳でアウシュビッツ収容所での強制労働を生き抜き、ソ連軍侵攻前にドイツ国内のマルヒョ-収容所までの「死の行進」を強いられながらも生還した体験の「語り部」として、終身上院議員を務めながら人種差別問題と取り組んできた。本書は、絶望のなかで...
ユダヤ系イタリア人のリリアン・セグレさんは、13歳でアウシュビッツ収容所での強制労働を生き抜き、ソ連軍侵攻前にドイツ国内のマルヒョ-収容所までの「死の行進」を強いられながらも生還した体験の「語り部」として、終身上院議員を務めながら人種差別問題と取り組んできた。本書は、絶望のなかで生きる道を選択したセグレさん90歳の<最後の証言>からのラスト・メッセ-ジである。「収容所で助け合いや友情はあったのか」の問いに「死の恐怖に直面すると、自らも考えつかない恐ろしい人間となり、友情などは存在しなくなる」と生々しい。
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