ドードーをめぐる堂々めぐり の商品レビュー
面白かった!!ビジュアル資料もたっぷりで、大満足のノンフィクション、よくばり科学日本史世界史ミステリという感じでしょうか、上質です、とっても上質(2度言う)。表紙が魅力的ですね、長崎の出島を丘の上から見下ろすドードー、これは興奮です。内容は日本に輸入されていたドードーの足跡を辿り...
面白かった!!ビジュアル資料もたっぷりで、大満足のノンフィクション、よくばり科学日本史世界史ミステリという感じでしょうか、上質です、とっても上質(2度言う)。表紙が魅力的ですね、長崎の出島を丘の上から見下ろすドードー、これは興奮です。内容は日本に輸入されていたドードーの足跡を辿り、ドードーについての基礎知識、ドードー研究の現在を読みやすく、トピックに分けてQEDに迫っていきます。迫るだけですが(笑)。正保4年のドードーと日本のドードー研究者、西洋史ヨーロッパにおけるドードー、モーリシャス。こういう系統の本は鳥類学者や自然科学系の研究者が著者であることが多く、そっち系の文章には慣れていない人も多いと思うが、本著はさすがの文学者によるものなので、非常に読みやすく、うまいことベイトをあちこちにちらせて、するすると引き込まれていきます。書店で、自然科学のコーナーに置いていたのだが、これは一般図書、ノンフィクションのところに並べておくほうが、売れるのでは?と思う。多くの人に読んでほしい1冊。
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堂々(ドードー)めぐりの物語、おもしろかった。図版がきれいで、文章中に参照の形で何回も出てきて、わかりやすかった。
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江戸時代のドードーが来日していた!絶滅した鳥類の痕跡を辿る旅は結論のない堂々めぐり。 「不思議の国のアリス」や「ドラえもん」にも登場し、絶滅種としては異例の知名度のドードー。痕跡を追って日本からオランダ、ロンドン、生息地だったモーリシャスまで。少ない記録や標本を辿る。 言及さ...
江戸時代のドードーが来日していた!絶滅した鳥類の痕跡を辿る旅は結論のない堂々めぐり。 「不思議の国のアリス」や「ドラえもん」にも登場し、絶滅種としては異例の知名度のドードー。痕跡を追って日本からオランダ、ロンドン、生息地だったモーリシャスまで。少ない記録や標本を辿る。 言及される図版ははぼ掲載しており可能な限りカラーなところが良い。 題名のとおり結論のない堂々めぐりなので、劇的な展開がなく単調。それだけ脚色もなく真摯に、ドードーと向かい合っているということだろう。 生産性のない知的な探求、博学的な内容だからこそ楽しめる一冊。
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絶滅した動物の代表のような、個性的な見た目の飛べない鳥、ドードー。 『不思議の国のアリス』や『ドラえもん』にも登場するので子供にも知られている…かもしれない(知らない人も結構いる気がする)。 この本は、同じ絶滅したオオナマケモノについて調べていた著者が「日本にドードーが来てい...
絶滅した動物の代表のような、個性的な見た目の飛べない鳥、ドードー。 『不思議の国のアリス』や『ドラえもん』にも登場するので子供にも知られている…かもしれない(知らない人も結構いる気がする)。 この本は、同じ絶滅したオオナマケモノについて調べていた著者が「日本にドードーが来ていた」という論文と出会ったことから始まる、日本から世界をわたる長き旅=堂々めぐりについて書かれたもの。朝日新聞の広告欄で見て、一目惚れして手に取った。 表紙には、出島を望む長崎の高台に佇むドードー画。これは歴史画ではなく、論文を書いた研究者(画家でもある)が描いたものだが、夢のある、表紙にふさわしい絵画である。 出島に滞在したオランダ人の記録がすでに1938年に日本人により編纂されていて、そこに「ドードー鳥」と記されているのに、それは動物学、ドードーを研究するような人の目には触れずに、2014年、オランダとイギリスの研究者により発見され、論文となった。 オランダ人はドードーを絶滅させてしまった贖罪感をしばしば口にするそうで、たぶんそれは、ドードーの不恰好な姿(本当はもっとスマートであることがこの書には描かれているが)や、飛ばないことから捕獲されやすかったと聞く時の想像のしやすさというか、残酷さを思い描くからだろうか(狩猟再現画というのが掲載されてるがほんとかわいそう)。 しかし、「間抜けな鳥(ドードーの語源)」だの、「吐き気を催す(肉が硬くて美味しくなかったそうだ)鳥」だの、「おろかな超おろかな鳥(チェコ、2回言わなくても)」散々な言われようで、本当に気の毒な鳥だ。 でもその気の毒さ、見た目の間抜けさが人を惹きつけるのかなあと思う。 はるばる日本に来たドードーの行方は…本書を読んでください。
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