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筑紫哲也『NEWS23』とその時代 の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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2023/05/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一つだけでなく二つも見るのが楽しみだったニュース番組があった時代を懐かしく思った。    現在の満ち足りない空気の原因は、当事者以外は誰もが分かっている。  少数派でも輝く。多様性を大切にする。  それは大事。ただ、メジャーでも迎合的ではない快さが足りないのではないか。

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2023/03/15

メディアは権力の監視を矜持として、弱者を慮る姿勢を優先する。この当たり前のようだが、いつしか強者に忖度や世論という印象操作に手を染めてしまう陥落が、報道の不自由という意識の剥離へと常態化する。嘆くべき現状はどれだけの人々が共有されているのか、気骨あるジャーナリズムは故筑紫哲也のメ...

メディアは権力の監視を矜持として、弱者を慮る姿勢を優先する。この当たり前のようだが、いつしか強者に忖度や世論という印象操作に手を染めてしまう陥落が、報道の不自由という意識の剥離へと常態化する。嘆くべき現状はどれだけの人々が共有されているのか、気骨あるジャーナリズムは故筑紫哲也のメッセージを受け継いで果敢に報道して欲しい。でなければ、この国はますます衰退する。そして滅ぶ。

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2023/03/07

今となっては筑紫哲也という人物に強い興味と関心を持ち続けている人間は少ないだろう。 しかしその少ない方々は興味を持った章だけで良いので一読してみると良いと思う。 少なくとも私は筑紫哲也氏から、テレビを通して、著作を通して、多大な影響を受けたので、非常に興味深く拝読しました。

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2023/01/10

あの当時まったく興味がなかったニュースや政治 興味を持たざるを得なくなったいま筑紫さんはいない 色々書いたがあまりに怒りが溢れていたので消した ただ怒りが消えたわけではない! このままで良いとは全く思っていない!

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2022/06/23

1989年、筑紫哲也は朝日新聞社を退社し、TBSの報道番組のキャスターに就任する。『筑紫哲也NEWS23』「編集権」を持つ個人名を冠した初めてのニュース番組がスタート。これは、10年以上にわたって筑紫哲也に伴走した著者が意と思を賭けた『23』時代の回想であり、自由なき時代への問い...

1989年、筑紫哲也は朝日新聞社を退社し、TBSの報道番組のキャスターに就任する。『筑紫哲也NEWS23』「編集権」を持つ個人名を冠した初めてのニュース番組がスタート。これは、10年以上にわたって筑紫哲也に伴走した著者が意と思を賭けた『23』時代の回想であり、自由なき時代への問いかけである。

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2022/04/12

 タイトルどおり、筑紫哲也氏と「NEWS23」について裏事情満載で語っている。筑紫氏がNEWS23のキャスターになる前のエピソードも多くてNEWS23の視聴者や筑紫ファンには面白いだろう。私も大変興味深く読んだ。  あらためて「NEWS23」という番組は面白いことをやってきたんだ...

 タイトルどおり、筑紫哲也氏と「NEWS23」について裏事情満載で語っている。筑紫氏がNEWS23のキャスターになる前のエピソードも多くてNEWS23の視聴者や筑紫ファンには面白いだろう。私も大変興味深く読んだ。  あらためて「NEWS23」という番組は面白いことをやってきたんだなあと思う。    ヘビースモーカーである筑紫氏が番組本番中にタバコを吸って、そこをカメラに抜かれて苦笑いして慌ててタバコを消したなんて場面も見たなあ。自由なんだか何なんだか。  NEWS23のDNAは受け継がれているのか。松明は受け継がれているのだろうか。  金平氏は希望を失っていないというが、状況はあまりに暗いと思うよ。  

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2022/01/08

TBSラジオ公式読本と異なり、筑紫哲也NEWS23 のクリントン大統領タウンホールミーティング、オウム事件、損失補填問題など泥臭い裏側の記録を知ることができる証言集だった。詳しい話は随所に紹介されている参考文献を読むことになるだろうがそのことがまずは広く知れる良い本だった。それに...

TBSラジオ公式読本と異なり、筑紫哲也NEWS23 のクリントン大統領タウンホールミーティング、オウム事件、損失補填問題など泥臭い裏側の記録を知ることができる証言集だった。詳しい話は随所に紹介されている参考文献を読むことになるだろうがそのことがまずは広く知れる良い本だった。それにしてもTBSラジオ公式読本はつまらなかった。

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2021/12/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「今という時代が実は筑紫哲也という人物の記憶を呼び込んでいるのではないか。」  秋ごろ武田砂鉄著の『日本の気配』という本を読んだ時に、奇しくも著者と同じ思いを抱いた。武田氏の著作の訴えが中途半端であったこともあり、「今の時代に筑紫さんが生きていたら・・・」と。  そう思っていた矢先に本屋で見かけた本書。思わず手に取った。 「時代の大きな転換点の渦中に僕らはいたのだ。天安門事件。リクルート事件。冷戦の終焉。そして昭和の終わり。」  確かに、あの頃は、仕事で遅く帰宅しても、『NEWS23』を見てから、あるいは見ながら寝るなんて夜が何回もあった気がする。  今もまた、ある意味、”時代の大きな転換点の渦中“と言えるのかもしれない。そんな時代が故に、”筑紫哲也という人物の記憶を呼び込“んでいるという思いはスッと理解できた。  あの頃を懐かしく振り返えれると共に、またあの頃の活力よ再びと思わないでもなかった。体力では及ぶべきものではないが、そこは知力と、ささやかな経験でカバーか。 『NEWS23』のDNAは、3つ。最終回の多事争論で筑紫さんが語った、『力の強いものを監視し』『少数派であることを恐れず』『多様な意見で社会に自由の気風を保つ』ことだそうだ。ふたつめの意気込みは、知らずに実践できている気がするが、どうだろう。  少数派であることを恐れずにというより、多数派の裏を行ったほうが間違いがない。長いものに巻かれてしくじった時の後悔ってのは救いようがないからね。   「文化の動きの方が省庁発表の官製ニュースなんかより、よっぽど価値があると思っていた。」  『NEWS23』の二部の構成がまさにそうだった。芸能、演劇、映画などなど、実に文化的であり好きだった。今も、書籍や映画のラインナップで、大きな世の流れ、世界の動静はざっくり把握できると思っている。知らずと筑紫さんから教えられていたことなのかもしれないなあ。  とはいえ、まえがきに著者が記した 「テレビ報道はまだ生き残る価値がある」  は、どうかと思うけど。  テレビは家に置かずに10年以上になる。

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2021/12/06

後半に書き足された章は蛇足というか、後味があまり良くないのだが、マスメディアが成立していないとジャーナリズムが成り立たない理由は、大変よく伝わる。ターゲットメディアに報道はたいへん食い合わせが悪い。そのことを日々考える。

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