死にたいのに死ねないので本を読む の商品レビュー

吉田隼人(著者)

2023/01/27

【推薦者】
体育学部　体育学科教員 市川　純　

【学生へのメッセージ】
本はほぼ毎日何かしら読んでいるが、それは単なる楽しみのためではない。時には辛く、面倒な読書もあり、それでも読み続けるのは、業のようなものがあるのかもしれない。歌人である著者の憂鬱と絶望に満ちた読書遍歴は、冒頭からあとがきに至るまで私と重なる部分が多くて驚かされる。だが、私より遥かに研ぎ澄まされた言語感覚の持ち主だからこそ、本書のような上質のエッセイ集が成立する。アカデミックな話題も趣味のアニメの話題も交じり合い、豊かな学識を示しつつ、それが嫌味にならない面白さがある。

▼配架・貸出状況
https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00546599

2022/08/19

タイトル通り、希死念慮を乗り越えるための読書案内。ここで取り上げられているのは所謂古典や名著(哲学書)が大部分を占める。ホフマン、ボードレール、マラメル、ニーチェ、ハイデガー、バタイユ、藤原定家、上田秋成、波多野清一、九鬼周造、塚本邦雄、三島由紀夫などなど。この他にも文中で様々な作品を引用し、紹介しているので、爆発的に読みたい本が増えました。少しずつ気になったものを読んで行こうと思います。

2022/05/15

早稲田にいたあの瞬間にも、高校の図書室にいた瞬間にも立ち所に帰れる本。any where out of the world すきだなあ。

2021/12/16

死にたいのに死ねないので本を読む: 絶望するあなたのための読書案内。吉田 隼人先生の著書。死にたいのに死ねないので本を読む。本を読むことで死にたい気持ちがなくなるのなら本を読めばいい。本には死にたいのに死ねない絶望する人を救う可能性があるから。死にたいのに死ねない絶望する人を救う可能性があるというだけで本がどれだけ素晴らしい存在なのかがわかります。