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邯鄲の島遥かなり(下) の商品レビュー

4.1

17件のお客様レビュー

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2024/01/08

ボリュームがすごいので、読みきれるか心配だったが、面白くて一気読みだった。 登場人物が多いので、むしろ集中して読んでよかったかも。 伊豆大島がモデルだそうだが、島の視点から、幕末〜令和の幕開けまでを追った壮大な物語。 機械が導入され、少しずつ本土と行き来できるようになり、選挙権...

ボリュームがすごいので、読みきれるか心配だったが、面白くて一気読みだった。 登場人物が多いので、むしろ集中して読んでよかったかも。 伊豆大島がモデルだそうだが、島の視点から、幕末〜令和の幕開けまでを追った壮大な物語。 機械が導入され、少しずつ本土と行き来できるようになり、選挙権、男女平等、大学進学から同性愛まで、ぐんぐん今に近づいてくる。 四代にわたっているのに、一人ひとりの物語をしっかり描ききっていて、ただ出来事の羅列になるわけでもなく、素直に感心。 傑物もいれば、見事に何者にもなれなかった者もいる。ただ、共通しているのは、全員一生懸命に生きているという点。 貫井さん自体読むのは久しぶり。既刊ももう一度見てみたい。

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2023/03/06

読み終わるのが惜しいと思うくらい、この世界に没入してた。 こんな長編読めるのかなって不安があったのが嘘のよう。 心地よい読後感に浸ってます。 下巻のストーリーは、 戦後、戦災孤児となってしまった少年と、同じく家族を失った復員した青年の物語。 顔を半分やけどで醜くされてしまった青...

読み終わるのが惜しいと思うくらい、この世界に没入してた。 こんな長編読めるのかなって不安があったのが嘘のよう。 心地よい読後感に浸ってます。 下巻のストーリーは、 戦後、戦災孤児となってしまった少年と、同じく家族を失った復員した青年の物語。 顔を半分やけどで醜くされてしまった青年だけど、清々しい性格の良さと生命力に溢れたいい男。島を生き生きさせるように働くのだ。 野球にのめり込んだ少年の物語。 昔見たことある野球マンガの如く試合の描写が細かい。次はピッチャーはこんな球を投げてくるはずだから、バッターはこう考えているに違いない、、、とか、200ページ。 一ノ屋の血筋もLGBT問題で途絶えちゃうのか、っていう話。 ラストの話では、 島は火山島で、噴火に見舞われて、島民は皆東京に避難した。 それをきっかけに東京に残って島に戻らなかった少女は、東日本大震災を体験する。 ボランティア活動に参加する一方で島への思いに後ろめたさを覚えて葛藤する。 第17部まであったのね〜 いろんな物語が明治から平成まで、あぁ令和までちゃんと繋がって島の物語としてまとめられてて面白く読めました。 楽しかった〜

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2022/12/24

2022.12 こうして人は紡がれていく行くんだな。これぞ大河小説。下巻まで読み進めていくと人が愛おしくなってきました。

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2022/07/18

物語は昭和、平成、令和へ、島を通してみた現代史という趣で、大変読み応えがありました。 「イチマツ」とは何なのか?私にはその正体は得体のしれないままでしたが、次世代へその血が脈々と受け継がれていることには感慨深いものがありました。

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2022/06/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

関東の離島での人々を描く大河小説。 下巻は時代背景は戦後から令和まで。 各部の一ノ屋一族、内容、時代背景は以下の通り。 第十四部 明日への航路、信介 メイ子(ひ孫)圭子(孫)、戦後の復興 第十五部 野球小僧の詩、静雄(玄孫)功喜 堀之内 山辺 川端(不明 家系図未記載)、巨人の連続日本一9連勝 第十六部 一ノ屋の終わり、松人 妙子(玄孫)政文(ひ孫)松次郎(孫)、昭和から平成 第十七部 邯鄲の島遥かなり、育子(来孫)静雄(玄孫)、平成から令和 長い長い物語も現在に至り終わりました。 全体としては☆☆☆の満足度なのですが、下巻のみに関しては☆☆としました。 理由は、第十五部 野球小僧の詩です。 登場人物の前作までの流れが寸断されているし、イチマツ家系図にないイチマツ血族が多く登場するのも納得できず、単品としては面白いけど、シリーズとしては別物の様で残念でした。 とはいうものの、登場人物たちのその後が不明になっている人たちのスピンアウト作品があると嬉しいです。

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2022/05/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

下は戦後〜令和まで!時代を駆け抜けた感がほんとに凄くて壮大な気分!そしてついに完読してしまって寂しい…(;_;)島の歴史を明治〜令和まで見届けた上で、最終章での「この島で暮らすことが運命だったのなら、人の運命はなんと面白いのだろうと思わざるを得なかった。」にめちゃくちゃ震えた!笑 未開だったのに、大河小説にハマってしまいそう〜!

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2022/05/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

イチマツの血も少しは薄まりつつ時代は流れる。 戦後の復興の明日への航路、プロ野球特に長嶋人気にあやかって野球小僧の詩、同性愛をベースにした一の屋の終わり、そして神生島の再生を描いた邯鄲の島遙かなり 章ごとに登場人物を変え思わぬところで再登場したりして、流れていく島の時間、実は豊かな島とみんな精一杯生きていることへの賛歌だ。 最後に意地でも令和に子供を産んだ育子に乾杯。

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2022/05/07

関東近海に浮かぶ島の明治から近代に至る人々の歴史を描いた三巻にわたる長編小説。島に住む一ノ屋一族を中心に物語は展開する。この本を読むと近代の日本の歴史を辿ることが出来て興味深い。読んでいてガルシア・マルケスの「百年の孤独」を思い起こさせる。短編の連続となっているので、長編だが読み...

関東近海に浮かぶ島の明治から近代に至る人々の歴史を描いた三巻にわたる長編小説。島に住む一ノ屋一族を中心に物語は展開する。この本を読むと近代の日本の歴史を辿ることが出来て興味深い。読んでいてガルシア・マルケスの「百年の孤独」を思い起こさせる。短編の連続となっているので、長編だが読み進めやすく、後半は一気に読んだ。

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2022/05/02

上中下三巻の大作であるが、page turner(読みだしたら止まらない)である。 第一章の「神の帰還」を読んだ時は、「この小説いったい何なんだ!(イチマツが島の女性を次から次へと孕ませる!)」とびっくりしたが、後は先が気になってどんどん読み進んだ。久々に面白い本を読んだ。 ...

上中下三巻の大作であるが、page turner(読みだしたら止まらない)である。 第一章の「神の帰還」を読んだ時は、「この小説いったい何なんだ!(イチマツが島の女性を次から次へと孕ませる!)」とびっくりしたが、後は先が気になってどんどん読み進んだ。久々に面白い本を読んだ。 架空の神生島の一ノ屋一族と島の住民の物語で、明治から令和まで日本の近代史を織り込んだ傑出した歴史小説。社会派ミステリーを得意とする貫井徳郎だけに各章のオチが見事。 各巻冒頭に一ノ屋の家系図が示されているが、ところどころ名前が入っておらず〇表示になっているのだが、小説を読んでいくと「なるほどそういうことだったのか!」と得心する。上手い!! NHKの朝ドラ『カムカムエヴリバディ』を素晴らしいと思った人であれば、間違いなく本作は楽しめる。 読むべし!!

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2022/03/15

上中下を通して登場した松次郎も、下巻になると孫を持った。第十六部が松次郎、松人ともに心の機敏が素晴らしく思えた。

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