1,800円以上の注文で送料無料

『坊っちゃん』の時代 の商品レビュー

4.5

2件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/07/03

うぐぐぐぐー。ぐわーっ。 人間関係って大事ですね。人に期待された人生を生きるより、自分のやりたいことをやる方が人は良い仕事が出来るのだなと思います。

Posted byブクログ

2021/12/05

毎月2冊ずつ刊行される谷口ジローコレクションは、小学館と双葉社から1冊ずつ刊行される仕組みになっている(異なる出版社同士が手を取って刊行する、というのも非常に珍しい)が、双葉社サイドからは谷口ジローの代表作の1つ、「『坊ちゃん』の時代」シリーズが選ばれており、本書はその第1巻にあ...

毎月2冊ずつ刊行される谷口ジローコレクションは、小学館と双葉社から1冊ずつ刊行される仕組みになっている(異なる出版社同士が手を取って刊行する、というのも非常に珍しい)が、双葉社サイドからは谷口ジローの代表作の1つ、「『坊ちゃん』の時代」シリーズが選ばれており、本書はその第1巻にあたる。 最も谷口ジローの有名な作品である『孤独のグルメ』が、原作の久住昌之との共作であるように、彼は多くの原作者と仕事をしている。その中で最も長く関係性が深かったのが、本作の原作者であり小説家・ノンフィクション作家である関川夏央である。 この2人のタッグにより生まれた傑作の1つがこの「『坊ちゃん』の時代」シリーズであるわけだが、初めて読んであまりの素晴らしさと面白さに興奮がとまらなかった。 タイトルから察せられるように、名作『坊ちゃん』を執筆する夏目漱石を主人公に、明治時代の文豪・社会活動家などとのコミュニケーションの様子などから、明治時代の時代精神を浮き彫りにしようとする。当然、史実をベースにはしているものの、実際にはなかったであろう人物間を意図的に交差させる手法を取っている。例えば、一瞬の邂逅ではあるが、師走のごった返す東京駅で漱石とぶつかるのは、のちに伊藤博文を暗殺する安重根であり、ぶつかった拍子に落ちた漱石の書物を拾い上げる手助けをするのが、駅内を巡回していた若き東条英機であったりする。 そして、漱石との対話シーンも多い森鴎外など、『破戒』をちょうど執筆していた時期の島崎藤村など、文学者たちのそれぞれの人物造形もクリアに描きかき分けられている。シリーズということで、この傑作が毎月楽しめるというのは非常に楽しみな一方で、豪華装丁版のため価格も高いのは悩みどころ、ではある・・・。

Posted byブクログ