かかわりの中で育つ通常学級『自立活動』の発想による指導 の商品レビュー
自立活動の内容でラベリングすることにより、【ものさし】として情報の共有化や客観性を付加していく。なんとなくの主観ではなく、【ものさし】があることで、その子の情報を共有する際に、どの視点での指導をどういう意図で行ったのかなど、指導の一般化を図ることができる。 指導方法は主にカウンセ...
自立活動の内容でラベリングすることにより、【ものさし】として情報の共有化や客観性を付加していく。なんとなくの主観ではなく、【ものさし】があることで、その子の情報を共有する際に、どの視点での指導をどういう意図で行ったのかなど、指導の一般化を図ることができる。 指導方法は主にカウンセリングとガイダンスの2つ。カウンセリングによる指導では、子どもの困り感や願いなどの情報を集める。これは、個を対象とする。ガイダンスによる指導で、困難さの改善や克服に向けて、起こりそうな状況を設定し、そのときどう行動するかを子どもたちに問い、あるべき姿やありたい姿を共有する。個を含む集団を対象とする。日頃の生徒指導で行っていることを【自立活動】の視点で整理できた。 「子どものもつ困難さを改善•克服すべき対象としてのみ捉えることは、指導にある種の息苦しさを招くのです。」本当にその通りだと思う。その一場面だけを切り取り、「できない」ことへの改善を求め続けると、変わらないことへの不満が募る。その不満は子どもたちにも伝わる。小さな変化を楽しむこと。その困難さを別の視点から眺めて見ること。子どもの困難さを馬鹿にするのではなく、困難な状態を面白がること。心に余裕をもち、長い目で子どもたちと関わっていきたい。そのためにも、子どものことを知るカウンセリングと目指していく方向性を考えるガイダンスを意図的に行なっていこうと思う。 若手の先生に読んでほしい一冊でした。
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