半睡 の商品レビュー
十日間の手記、という形をとった話である。 その「手記」から受ける印象を裏切る様々な仕掛けと、参照される眠りをキーワードとした映画、小説といった先行作品たち。さらに、氏の評論集『これは小説ではない』も読まないと、この作品の「ほんとう」には近付けないのかも知れない。 どこまでいけば読...
十日間の手記、という形をとった話である。 その「手記」から受ける印象を裏切る様々な仕掛けと、参照される眠りをキーワードとした映画、小説といった先行作品たち。さらに、氏の評論集『これは小説ではない』も読まないと、この作品の「ほんとう」には近付けないのかも知れない。 どこまでいけば読んだと言えるのか、自信が無い。 手記というのは、書き始めた瞬間から現実とは解離してしまうもの。どうにかして近付けようとするほどに離れていき、決して重なることはない。もっともらしく書かれているのは、その書き手が嘘をついているということだ。
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