尾張名所図会 謎解き散歩 の商品レビュー
【概略】 およそ180年前の尾張を描いた「尾張名所図会」、その風景、現在とはどのような形でつながっているのだろうか。川は存在しているのか?道はどうなっているのか?描かれた対象にまつわるエピソード、そのエピソードが現代に至るまでの変容を表した一冊。 2023年03月02日 読了...
【概略】 およそ180年前の尾張を描いた「尾張名所図会」、その風景、現在とはどのような形でつながっているのだろうか。川は存在しているのか?道はどうなっているのか?描かれた対象にまつわるエピソード、そのエピソードが現代に至るまでの変容を表した一冊。 2023年03月02日 読了 【書評】 「読了」「書評」という言葉を残してよいのかわからないなぁ。学術書ではないけれど、知識の浅い自分にとってはそちら側の本のように見える。・・・ということは、辞書などと同じ。手近の本棚に置いておき、ことあるごとに引っ張り出す。そんな位置づけの本に思える。もはや「暗記」という言葉がなくなった喜餅の脳内では、引っ張り出す頻度は過去と比較したら半端ない。 さてさて、どうしてこの本を手に取ったのか。「喜餅さんはガイドはやらないのですか?」という投げかけをいただくことがある。今まで培った技術をもとにするガイド。一風変わったガイド。でも当然ながら、ガイドの体幹となる知識は蓄積しておかないといけない。そこで取っ掛かりとなる一冊。ガイドとまではいかないまでも、YouTube 動画でも紹介したいのだよね。 三英傑を輩出した(まぁ、徳川家康は尾張ではなく三河だけども)尾張には、三英傑にまつわる史跡の他、実は様々な史跡や歴史にまつわるエピソードがあるということが凄くわかる本。小野小町や安倍晴明の塚(塚といっても・・・なんというか・・・興味深い出来事があったから記念として残した的なテイストのものだけどね)があったり、円山応挙が眼を治しに来ていたお寺があるとか、そういった「知れば知るほど面白い」というものがあったり。観光名所レベルにまで昇華されたものばかりじゃなく、目を向けると「おぉ」というものは、身近にあるんだよということを教えてくれる。 問題は、(誤解を恐れずに言うけれど)観光名所レベルになっていない=その名所そのもののコンテンツに「まだ」力が宿っていない状態のものを、どうやって面白く見せる・魅せるか?この辺りを読み進めながら考えてしまった。 まぁまずはこの本を手に実際に現地をまわってみるということだよな。百聞は一見にしかず、だね。
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江戸の様子は、本や展示で見たことはあるが、江戸時代の名古屋の様子はどうだったのか。 今回の本を読むと当時をたどることができる。 名古屋城は桜の名所として親しまれている。しかし、江戸時代の図会を見ても桜は見当たらない。 その理由は、桜が全国に普及したのが基本的...
江戸の様子は、本や展示で見たことはあるが、江戸時代の名古屋の様子はどうだったのか。 今回の本を読むと当時をたどることができる。 名古屋城は桜の名所として親しまれている。しかし、江戸時代の図会を見ても桜は見当たらない。 その理由は、桜が全国に普及したのが基本的に明治以降になってからだ。 江戸時代の名古屋城に描かれている木は何かというと松だった。 松の利用法は、意外なことに食料だった。まさかあの松ぼっくりを食べるのかと思ったら、幹だった。 外皮を取り除き、その下にある薄い皮を集めて粉にする。それをグツグツ煮るとドロッとしたものができる。 驚いたといえば名古屋にも河童や巨大な魚がいたそうだ。まるで「ムー」の世界のようだが、かつて笈瀬川(おいせがわ)が現在の名古屋駅の西を流れていた。そこにいたという話をもとに図会に描いている。 この他にも昔の姿を図会と説明で学べる。
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前編 愛智郡 前編 知多郡 前編 海東郡 前編 海西郡 後編 中島郡 後編 春日井郡 後編 葉栗郡 後編 丹羽郡
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