長生きしたい人は歯周病を治しなさい の商品レビュー
■口の中に住んでいる細菌は700から1000種類ほどといわれ、その性質も様々。これらの細菌が歯の表面にくっつくことでつくられるプラーク(バイオフィルム)、これが歯周病の原因。 始まりは歯の磨き残し。歯磨きできれいに落としきれずに歯の表面に残った汚れは口の中に住む細菌。磨き残しが...
■口の中に住んでいる細菌は700から1000種類ほどといわれ、その性質も様々。これらの細菌が歯の表面にくっつくことでつくられるプラーク(バイオフィルム)、これが歯周病の原因。 始まりは歯の磨き残し。歯磨きできれいに落としきれずに歯の表面に残った汚れは口の中に住む細菌。磨き残しが何度も繰り返され様々な細菌が積み重なりプラークは形成される。プラークは無数の細菌の集合体であって一種類の細菌の塊ではない。 細菌が積み重なるうちに、より悪性度の高い細菌が好む環境が作られていく。そこに集まるのが悪玉菌であり歯周病菌はその悪玉菌の一つで、歯周病菌も一種類ではなく十種類以上いるといわれている。 ■悪玉菌の中には三種の王者がいる 「ポルフィロモナス・ジンジバリス」「タネレラ・フォーサイシア」「トレポネーマ・デンティコラ」という三つの歯周病菌。悪玉菌の王者といわれるこの三つをまとめて「レッドコンプレックス」という。もっとも悪性度が高い歯周病菌がジンジバリス菌。 ■歯周病は細菌バランスが悪玉菌に傾くことで起きる 善玉菌、悪玉菌、日和見菌(優位な方の見方につく菌)の安定した状態のバランスは2:1:7。 細菌バランスが悪玉菌に傾くことで日和見菌が悪玉菌に加担する。これこそが歯周病が起きる本当の理由。 ■歯周病菌は血液を通して全身をめぐる 既に報告されている科学的メカニズムは、 ①菌血症 病名ではなくその状態を示す言葉。菌が血液中に入ること。ただそこにいるという状態を指す。歯周病菌が細胞の表面や血管の壁にくっつきやすい悪玉菌であることから、様々な病気の発症原因になっている。 ⓶慢性炎症 全身の病気を引き起こすのは歯周病の炎症性物質。歯周病菌が炎症を促す物質「炎症性サイトカイン」を誘導する。歯周病は歯茎の炎症から始まる。この時歯茎の中ではこの炎症性サイトカインが作られている。歯周ポケットの炎症が悪化すると、この炎症性サイトカインは血流に乗って全身に運ばれていく。つまり歯周病になって出血が起きると全身を巡るのは歯周病菌だけではなく炎症性物質も一緒に血流に乗って運ばれているということ。 本来、炎症は身体を守るための免疫反応であるが、過剰な免疫反応は身体に害をもたらす。歯周病菌が誘導する炎症性サイトカインが全身の慢性疾患を悪化させる。心筋梗塞や糖尿病、関節リウマチなど炎症性の慢性疾患につながる。 新型コロナウイルスに感染した人が重症化するのも同じメカニズム。基礎疾患による炎症が作り出したサイトカインとコロナに感染したことで作り出されるサイトカインが嵐のような免疫反応を起こすため「サイトカインストーム」といわれる。 ③腸内細菌叢の変化 腸のバリア機能が低下し様々な臓器に炎症が起きる
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以前は口腔ケアや歯周病について無頓着でしたが、本書にて重要性を理解し危機感を持ちました。腸内環境にも関連するとの事ですし、今後は本書で紹介されている歯周病予防の対策に積極的に取り組んで行きます!妻が歯科衛生士ですが、衛生士の活躍の場が拡大し給与等の待遇も改善されればなお良いなぁ。
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【身体の健康の大本は口中にあり!】国民の8割が歯周病(半分は歯肉炎)だ。人からうつり、脳、心臓、がんなど、多くの病気に関係することが分かった。その対処法は?
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